
部員ギリギリ・辰巳ジャンプ。今日もたった6人で練習。
最近は、このギリギリの人数の子どもたちを“ギリギリとしぼるように”練習してもしょうがないという気持ちになっている井上です。
子どもなりの自由な発想を生かせるように、6人そろったら3人対3人のゲーム練習ばかりやらせようと思っています。この人数でやると、ラリー中に自然と相手の弱点を探すように訓練されるので良いのです。その成果あって、サウスポーエースはこれまで苦手だったコースへのスパイクの打ち方を自然に身につけてしまいました。このスパイクの打ち方は独特ではいやらしい。大会でもきっとかなりの得点を期待できるでしょう。
すごく楽しく練習している子どもたちは、いつも私が指摘している「具体的な指示の声を出せ」という課題も簡単にクリアしていきましたし、何よりも「先生、もっとゲームをしていいですか?」と前向き。やっぱり自発的でポジティブな気持ちの中に創造性も育まれていくのだと再確認しました。
最近、「辰巳ジャンプの掲示板過去ログ」をこのブログ内に再アップする作業を続けているのですが、発掘された私の文章の中に貴重な気づきがたくさんあります。
例えば・・・
『なんで○○なんだ!よりも、○○したのはなんで?』(2004年12月27日)
白石豊先生から学んだ言葉かけ手法をひとつ。
私たち未熟者が指導をしていると、どうしても出てしまう言葉があります。それは「なんで」という嫌な言葉です。私自身、言いたくないのにどうしても出てしまう言葉です。この「なんで」も使いようで、言葉の先頭に「なんで」を持ってくるのではなく、最後に「なんで」を持ってくると選手は救われるというのが白石先生の理論です。
「なんで○○しないんだ!」「なんで○○するんだ!」と言うと、選手は追い込まれてしまう。答えようがない。答える余地を許さない。これが枕詞の「なんで!?」です。
「○○したのは、なんで?」と言葉の後ろに持ってくると、選手は自分で答えを考えるようになる。客観的に自分を見ることができるようになる。自然にやる気が育つというわけで、私も納得しています。
こんな些細な違いでも、指導者は自分の感情に振り回されて言葉を発しているか、自分の感情をコントロールしながら効果的に指導しているか差が出るのですから、言葉とは恐ろしいものです。
このころのチームは、私も子どもたちも「全国大会出場」を目標に練習していた。私自身はバレーボールにすべてをかけて必死に学んでいたのです。時が流れるのは恐ろしいもので、たった3年半前に考えていたことをずっと忘れていました。
記録しておいたから思い出せたわけで、やっぱり自分の信念である「思想は逃がすな!」という行動は大事です。

