席に座って鉛筆持ってという授業ではなく、感覚遊びとか素材遊び、身体表現遊びなどをしながら、「生きていることを感じていく」ような授業・・・簡単に言えば、「笑顔を引き出す授業」がたくさん行われていた。
そのために「キャラクター」が必要になる。
NHK教育の番組でも「ストレッチマン」が登場してくるように、ある登場パターンを持っているキャラクターを教員が演じていた。
私が演じたのは秋の文化祭のオープニングとフィナーレに登場する「くまさんマン」であった。文字通りクマの着ぐるみに入って、会場にいる子ども達を喜ばせる係であった。
「新任の登竜門だ」
そんなことを言われて素直に中に入っていた。
これが暑いのなんの!
たった30分間入っているだけで汗だく。
大変なんて言葉を通り越して、「死ぬ・・・」と思った。
こんな経験をしているので、普通小学校に転勤した後も、運動会では必ず“自主的に”キャラクターを演じていた。その中のひとつに、当時流行っていた「たまごっち」を文字って作った「たまごっちの親せきの“いのっち”」で登場したことがある。それがイノッチ先生という名の誕生秘話である。決してジャニーズのマネをしているのではなく、ジャニーズのイノッチは私よりもあとだということを書き残しておく(苦笑)
前任校に転勤したその年の運動会。
父母競技に出場しているお父さんの中に、「サルの着ぐるみ」を着ている集団があった。「私と同じ人種がここにはいるぞ!」と嬉しくなったことを鮮明に記憶している。

