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「対応早く」住民憤り

新聞記事より 

「対応早く」住民憤り
東電賠償仮払い
対象範囲不明困惑も

「一刻も早い対応を」 「対象になるのだろうか」。福島第1原発事故で、被害に対する賠償仮払いの方針を5日明らかにした東京電力。住む場所や仕事を奪われた福島県の人々は窮状を訴え、東電への憤りや賠償範囲をめぐる不安を口にした。


福島第1原発の地元、福島県双葉町から埼玉県に避難した飲食店経営の男性(60)は「商売あっての現金収入。今は収入がない」と嘆く。妻(哲、長女(空と避難生活を送るが、節約のため、1回500円の入浴を週2回に抑える。「一時金だけでも早く支給してくれなければ生活できない。東電はいつまでこんな生活をさせるんだ」

大熊町の老人ホームで働いていた南相馬市の介護職員蒔田綾香さん(望は休業を余儀なくされ、復職の見通しも立たない。「休業手当が出る気配はない。
車のローンや生命保険金、携帯電話の支払いすらできなくなるかも」と不安そう。自宅は原発から約30㌔圏内ぎりぎりの場所。「原発立地町ではない南相馬市の住民にも本当にお金が出るか疑問です」と話した。

原発から約23㌔地点で養鶏農場を営む田村市の50代男性は「何を基準に、どこまでが支払い対象になるのか分からない」と困惑。賠償金の一部を先に受け取ることで、被害の全容をごまかされるのでは、との懸念もある。

注文がなくなったため卵の出荷が止まっており、約100万羽の餌代だけでも数千万円の損害が出ている。「この状況がいつまで続くか分からないことが何より不安」と話した。

「まったく期待できない」と冷めた声も。東京都に避難した福島県相馬市の漁業斉藤一真さん(27)はアンコウやカレイの水揚げで年収は800万円前後あったが、津波で漁船が転覆し、自宅も職も失った。漁業に復帰したい思いはあるものの、海へ流れ込む放射性物質を含んだ水で海産物への打撃が予想される。「風評被害への賠償について情報がない」と嘆く。

原発から40㌔圏に自宅があるいわき市の女性(31)は、心臓病を患う娘(3)への影響を懸念し、東京に避難した。
「水や食べ物の汚染が心配。戻っても普通の生活ができるわけではない」。自宅には戻らないつもりだ。4月から娘を保育園に預けて働く予定だったが、それもなくなった。「新しく生活を始めるにも莫大(ばくだい)なお金がかかる。でも、30㌔圏外は補償の対象にならないかもしれない」と語った。

お茶濁すなら許さず自治体

「ありがたい」 「お茶を濁す気なら許せない」。東京電力が福島第1原発の事故で被害を受けた住民や農家に対し、損害賠償額が確定する前に仮払金を支払う準備を進めていることに対し、福島県内の周辺自治体からは歓迎の声が上がる一方、補償の規模が不透明なことにいらだちを見せる自治体も。

広野町の黒田耕書総務課長は「ありがたい話」と歓迎。避難所の運営や避難住民の世話に追われ、行政機能がまひしている。「補償問題も含め、役場では今後の課題に対処する態勢が不十分。まずは一刻も早い原発事故の収束を」と訴えた。

放射性物質の測定値が国際原子力機関(IAEA)の避難基準を上回ったと指摘された飯館村。測定場所は原発から約40㌔離れており、避難区域外に当たる。田植え、葉タバコの植え替えの時期を迎えており、村には風評被害を恐れる農家から「このまま作ってもいいのか」と問い合わせが殺到しているという。

小林孝総務課長は「農作物を作ったとしても買う人はいないだろう。東電は百パーセント補償すべきだ。仮払金でお茶を濁す気なら許せない」と語気を強めた。