不安渦巻く新学期
新聞記事より
不安渦巻く新学期
保護者ら苦情続出
東日本大震災
東日本大震災や福島第1原発事故に見舞われた福島県の多くの学校で6日、新学期が始まった。一部が原発から半径20~30㌔の屋内退避区域にかかる福島県いわき市はこの日、予定通り入学式や、始業式を実施したが、放射線の影響を心配する保護者からは苦情も相次いだ。
休校などの基準もなく、不安を抱えたままのスタートになった。
「そんなに危ないのに、なぜ学校を始めるんだ」 「10年後に障害が出考り、どんな責任を取ってくれるんだ」いわき市教育委員会は3月禾、例年通り入学式や始業式をすると公表。
「念のため、マスクをして帽子をかぶって通学するよう」各学校に通知したが、放射線の影響を心配する保護者からの電話や問い合わせが、わずか数日で約300件に達した。
●指針示せ
「われわれがサンドバッグになるしかない」と話すのは学校教育課の佐川秀雄課長。県は5日から、保護者の懸念に応じる形で、原発から20㌔圏内を除き、全ての小中学校の校庭などを対象に放射線量の緊急測定を開始。
「客観的なデータを分かりやすく提示したい」というが、数値による具体的な行動指針が示されているわけではない。
どれぐらいの放射線量なら休校で、どれだけなら屋外活動をやめるのか-。根拠がないのに自主的宣判断することばできない。
「国は早く基準を示してほしい。想定できない問題が次々と起き、われわれは毎日、闘っている」と佐川課長。
子どもを預かる教員らも戸惑いを隠せない。ある小学校の女性教諭は「放射線量や風向きのデータ、予測、どの程度のレベルで避難が必要なのかなど、基本的なことが細かく示されないまま学校がスタートし、不安だ」と困惑する。
●バス通学
屋外での活動を避けようと、体育の授業は校庭ではなく、体育館を使って実施する方針の学校もある。
津波の被害を受けた小中学校4校のほか、屋内退避区域周辺にある久之浜第一小、久之浜第二小、久之浜中の3校は、別の学校の教室を借りて授業を進める。
多くの児童生徒は自宅を離れ、避難所や親戚宅からバスを使って通学する。一方、屋内退避区域内から通う児童もおり、保護者が区域外のバス停まで車で送る二とにしているという。
●心のケア
間借りする学校が6日、合同で「入学を祝う会―を開催。うち小学校4校で見ると、出席した1年生は計75人。131人だった昨年より大幅に減り、放射線の影響を心配してまだ戻っていない家庭が少なくないことを示した。
それでも佐川課長は「救いは子どもたち」と言い切った。
「子どもの笑顔を見たら元気になれる。きっと震災を機に、たくましく至ってくれると期待している」
「学校は子どもがいて活力が出るとあらためて感じた」。
始業式で久しぶりに生徒と再会した中学校の女性養護教諭もしみじみと話した。
「津波で家を流されてショックを受けた生徒や、放射能の心配をする子どももいるので心のケアに努めたい」とこの養護教諭。
「変に優しくしたり、甘やかしたりするのではなく、普段の接し方で一人一人を毎日観察し、声掛けをして見守っていきたい」と強調した。
不安渦巻く新学期
保護者ら苦情続出
東日本大震災
東日本大震災や福島第1原発事故に見舞われた福島県の多くの学校で6日、新学期が始まった。一部が原発から半径20~30㌔の屋内退避区域にかかる福島県いわき市はこの日、予定通り入学式や、始業式を実施したが、放射線の影響を心配する保護者からは苦情も相次いだ。
休校などの基準もなく、不安を抱えたままのスタートになった。
「そんなに危ないのに、なぜ学校を始めるんだ」 「10年後に障害が出考り、どんな責任を取ってくれるんだ」いわき市教育委員会は3月禾、例年通り入学式や始業式をすると公表。
「念のため、マスクをして帽子をかぶって通学するよう」各学校に通知したが、放射線の影響を心配する保護者からの電話や問い合わせが、わずか数日で約300件に達した。
●指針示せ
「われわれがサンドバッグになるしかない」と話すのは学校教育課の佐川秀雄課長。県は5日から、保護者の懸念に応じる形で、原発から20㌔圏内を除き、全ての小中学校の校庭などを対象に放射線量の緊急測定を開始。
「客観的なデータを分かりやすく提示したい」というが、数値による具体的な行動指針が示されているわけではない。
どれぐらいの放射線量なら休校で、どれだけなら屋外活動をやめるのか-。根拠がないのに自主的宣判断することばできない。
「国は早く基準を示してほしい。想定できない問題が次々と起き、われわれは毎日、闘っている」と佐川課長。
子どもを預かる教員らも戸惑いを隠せない。ある小学校の女性教諭は「放射線量や風向きのデータ、予測、どの程度のレベルで避難が必要なのかなど、基本的なことが細かく示されないまま学校がスタートし、不安だ」と困惑する。
●バス通学
屋外での活動を避けようと、体育の授業は校庭ではなく、体育館を使って実施する方針の学校もある。
津波の被害を受けた小中学校4校のほか、屋内退避区域周辺にある久之浜第一小、久之浜第二小、久之浜中の3校は、別の学校の教室を借りて授業を進める。
多くの児童生徒は自宅を離れ、避難所や親戚宅からバスを使って通学する。一方、屋内退避区域内から通う児童もおり、保護者が区域外のバス停まで車で送る二とにしているという。
●心のケア
間借りする学校が6日、合同で「入学を祝う会―を開催。うち小学校4校で見ると、出席した1年生は計75人。131人だった昨年より大幅に減り、放射線の影響を心配してまだ戻っていない家庭が少なくないことを示した。
それでも佐川課長は「救いは子どもたち」と言い切った。
「子どもの笑顔を見たら元気になれる。きっと震災を機に、たくましく至ってくれると期待している」
「学校は子どもがいて活力が出るとあらためて感じた」。
始業式で久しぶりに生徒と再会した中学校の女性養護教諭もしみじみと話した。
「津波で家を流されてショックを受けた生徒や、放射能の心配をする子どももいるので心のケアに努めたい」とこの養護教諭。
「変に優しくしたり、甘やかしたりするのではなく、普段の接し方で一人一人を毎日観察し、声掛けをして見守っていきたい」と強調した。