琉夏が亡くなったあと長い時間あまり脳を使わず活動スピードを落として窓の外をのんびり眺めながら日向ぼっこをするなんてほとんどしたことがありません。
すると、日向ぼっことかすると普段から見逃してきた箇所や家具の端っこや壁の色などが目に留まりました。
忙しくしていると布巾掛けの端や内側をじっとのぞいて見ることはありませんでしたが最近そんなことをしました。
すると…
彼の跡がそのまんまでした。
内側に羽がぺたりと貼りついていました。
琉夏が生きているときは羽の抜けたあとが床に落ちていると拾ったり掃除機をかけていました。
彼と一緒に生きていたその日へタイムスリップをして彼を触れたことへ胸から湧き上がる嬉しさで自然と笑顔になりました。
嬉しくて嬉しくてまた会えたことが幸せでした。
宇多田ヒカルさんのFirst Loveの歌詞に
最後のキスは
タバコのflavorがした
ニガくてせつない香り
明日の今頃には
あなたはどこにいるんだろう
誰を想ってるんだろ♫♪♪〜
ってあります。
彼の亡くなる前の夜にわたしと琉夏は最期のキスをしました。次の日に居なくなってしまうなんて知らない夜のキスでした。
最後のキスは小松菜なフレイバーがしました。
まさかあの夜が最期のキスになるなんて思ってもいないからふたりのキスはフレンチキスでした。
その夜も琉夏の嘴が大好きな小松菜をたくさん食べた後で緑色に染まっていました。
いつも彼のキスはインコの彼女を一度も迎えなかったので加減が下手くそでした。
私の唇を嘴でチクッとするようにつまんでみたり摩るようにむず痒くなるようだったりで、唇の重なる具合によって様々でした。小さな舌がツンツン唇に当たるとき体温がそのまま伝わってきました。
琉夏の小さな恋のメロディの相手は私です。
私に好きな人ができその日を察して私の心を見透かしました。
だからトイレを人間と同じようにトイレでするようになりました。トイレトレーニングでできるようになりました。
それでも…
それでも…
琉夏はどんなに背伸びをしても学習しても、鳥類のインコで人間ではありません。
飼い主の心に好きな人が住みはじめて同居し始めたことは凄く嫌で嫌で邪魔したい存在で嫉妬した存在でした。
24時間365日を大きな翼に守られて寒さや厳しさから死守してくれたインコが琉夏です。
だからまだ亡くなって2年なのです。
人間みたいだったからまだまだなのです。
もうすぐ2年目です。
まだ私にとっては2年です。
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