相続人募集
相続って土地や金だと思うだろ〓残念〓 俺がみんなに遺したいのは、教訓だよ!爺の経験上、是非心に止めて置いて欲しい事を48に別けて、週一で贈るから是非受けとっておくれ〓いつか どれかが必ず役に立つはずだ〓 意味がわからないときはコメントしてくれると嬉しいよ〓 みんな幸せになってね 〓〓〓
「リ」の項=理想と現実
「それはそうだろう、だが現実は甘くないんだぞ」。
これは六十年程前の亡父の言葉だ。
当時、理想に燃え革命を夢見た俺を冷たい眼で見ていた父は、
その「現実」って奴がガマンならない若い情熱を理解しなかった。
世界は冷戦の中にあり、核開発を競っていたし、
日本は米軍基地を広げようとしていた。
貧富の差は誰の眼にも明らかで、どうにもヤリクリのつかない何人かが
祖母を頼ってわずかばかりの金策に来るのだった。
食糧こそ行き渡ってはいたが、
町も人もまだまだ貧しかったのだ。
一方米軍と日本政府は上毛三山の一つ妙義山を射撃訓練場にしようとしたり、
砂川基地の拡張を強行したり、
ムカツク事ばかりだったんだぞ!
今だって沖縄はどうだ!
戦争に負けるまでは「鬼畜米英」と叫んでいた町内の大人たちは皆、
だまり込んでたな。
受け続けた反米教育の名残りもあって、
俺は今もアメリカもアメリカ人も嫌いだい!!
子供の頃、良く見に行った西部劇も、
ほんとに悪いのは「インディアン」じゃなくて、騎兵隊の方じゃねえか!!
開拓民がピンチになると、ラッパを鳴らしてかけつけるって寸法で、
俺達は大喜びで拍手したぞ。
騙したな!!
原住民を殺しまくって建国したくせに、世界の警察を気取るない!!
警察ってのは「法」の番人だい!
なら、世界中から手を引けよ!
でも現実は!
日本は米国のポチらしいからそんな事は言えない。
俺は今も理想と現実の間のグレイ―ゾーンを
アヤフヤな気持ちのままで漂っているけど、
背骨あたりや腹の底には、現実などに犯されない、
絶対に汚れない固まりがあるぞ!!
仕事にも、生活にも、他人との関係にも、
ゴルフのスイングにも理想ってもんがあるが、たいていはうまく行かない!
でもあきらめないぞ!
死ぬまで理想は理想、生きる力だ。
今回皆に贈る言葉は「腰を折るな」だ。
腰をおれば次は膝まずき、やがて這いつくばる事になるぞ。
「リ」の項 完
次回「ヌ」の項は、7月18日
「チ」の項=血
「氏より育ち」という言葉がある。
血統より、いかに育ったかが大事だという意味だ。
俺もそう信じていたが近頃は「氏も育ちも」だと思っている。
例えば、いくら勉強を強いても親に似て成績が上がらない、
男らしく育てたかったのに、性同一性障害、
本を与えてもゲームに走るなど、育てようもない事がある。
また、親がなまけ者なのに子が働き者だとか、
俺のように祖母も父も真面目で勤勉なのに、
俺だけが勉強も仕事もきらいで遊び好きてのもある。
ロバをいくら叩いても馬には勝てないし、
梅の木にリンゴはならないよな。
でも「トンビがタカ」を産んだり
「センダンは双葉」の頃から芳しかったり
「石はあたためてもヒヨコに」ならないとか、
この問題については相反する言葉にあふれているから、
自分に都合の良いのを選んで納得しちまってくれ。
何しろ近頃の「うわさ」では女性の方が長生きするのは、
「うまくいかないのはアンタのせい」とばかりに責任を人に押し付けて、
自分にはストレスを溜めこまないからだと言うぞ。
君等も自分を責めるなよ、遺伝か環境が悪かった事にして、
自殺などするなよ。
自分の家の血を大切にするんだ!
例えば、「我が家は千年も前から、他人をダマした事は
一度もないぞ」なんてカッコいいだろ!!
「自分で汗をかかない金は先祖代々、手にした事はないぞ」なんて
最高だろ!!
社会との横のかかわり方も大事だが、
タテに美しく血をつなげて行く事こそ、人生の目的なんだぞ!!
最後に俺がもしかしたら先祖かなと思っているのは
「加納久道」だ。
八代将軍吉宗のブレーンで優しくて、へそ曲がりで、
反骨の人だったという。
それって俺もだよ!!
今回の贈る言葉は「氏も育ちも」だ。
「チ」の項 完
(次回「リ」の項は7月11日)
「ト」の項=東京
言うまでもなく、西の京都に対する東の京で、
明治以前は「江戸」だった。
「花の都」と呼ばれたパリの人口が六十万人の頃、
実に百万人の大都会だった。
当時ヨーロッパには極東の島にそんな街がある事は
ほとんど知られていなかった。
しかもその大都会には、今風にいえば「ポリス」に当たる役人は
百人もいない!
犯罪などないに等しかったのだ!!
俺は神田で生まれた、昭和十四年だ。
浜田病院と聞いた。
二月二十四日。
だが戸籍上は三月二十四日、一か月後れで
群馬藤岡の松宮家の二男として届け出、
翌年祖母イセの養子になった。
安中市等の祖母の知人宅に預けられ、
甘やかされて育ったらしい。
養育費の所為だろうな。
それに母譲りで可愛かったらしいぞ。
その辺の事情は父には聞かなかった。
聞いちゃ悪いだろ。
父は再婚し俺はまた東京に戻った。
今の墨田区本所だ。
すぐに日本は戦争を始めたので俺の平和は短かったな。
父は戦火に追われ千葉、群馬と学校をかわった。
結局祖母の住む藤岡市で終戦を迎えたが
東京に戻る事は二度となかった。
豊島師範出身の父は群馬師範の学閥の中で冷過されながら
高崎の妻の実家の世話もあり東京に帰れなかったのだ。
何しろ彼女の兄達は戦死と結核で死に絶え、
実家に呼び戻されたまま。
父は十キロの道を自転車で藤岡の家と、
妻と義父母のくらす高崎の家を掛け持ちした。
東京には北区と豊島区に父の叔父叔母が居り、
また同級生や教え子達の住む東京に帰りたかったに違いない。
俺が子供の頃には「王子、西新井、江古田」などの話を良くしてたな。
一方俺は高卒後すぐに、上京した。
目的はレーニン賞受賞者の関鑑子先生の主宰する
合唱団に入る事だったが、この話はいずれ書き残すつもりだ。
新宿の西大久保にスタジオがあったな。
今回は我が家と東京の話に終わったが、
今も昔も東京は世界に誇る街だが・・・・・
さて、今回の訓示は
「田舎で暮して東京で遊べ」だ。
「ト」の項 完
(次回「チ」の項は7月4日)
「へ」の頃=平和
俺が生まれたのは昭和十四年、一九三九年だ。
太平洋戦争が十六年から二十年まで。
だから子供の頃は歌も遊びも本も戦争一色で
俺等の夢は陸軍大将か海軍大将ばかり。
空軍大将がいなかったのも敗因の一つかも。
もっとも今考えれば、勝てるわけなどない事が良く解るし、
勝った方が良かったかも問題だなぁ。
負けるのはキライだけどな!
教え子達に戦争の正義を説いた父は、
後年「勝てるとは思わなかったが、丁度良い所で停戦に持ち込めると思ったぞ。
最後までやっちゃうから朝鮮も台湾も取られちゃったんだぞ」
と言った。
父は「豊島師範」出身だぞ!
ちょっと待てよ、もともとそこは日本の土地じゃないぞと思ったが、
老父をやり込めても仕方がないから黙ってたな。
父は戦史を洗って「ミッドウエー」がとか、「ガダルカナル」とか敗因を語ったが
俺が思うにはただ敵が強かっただけだよ。
世界中が敵だもの!!
問題はその後の、日本の指導者達にあるのだ。
負け犬根性丸出しで、今や「ポチ」扱いされているぞ。
「日本はアメリカの為の不沈戦艦」などと口走った元総理も
軍人だったのだぞ!
確かに世界地図を見るとアメリカにとって
日本はすごい所にある島だな。
基地の島だよ、手放せないよな!世界戦略上!!
アメリカは「国益」という言葉をよく使うが、
それは他国の不利益を意味する場合がほとんどで、
あんたら「ワガママ」だぜ!
「鬼畜米英」と教えられて育ったからだけでなく、
おらあアメリカはキライだい!
それにも増して「戦争には反対だが軍隊は必要だ」と
言っている人達はヤだ。
ワケわかんねえや。
軍事力を背景に交渉を有理に運ぼうてえのはキタネーやい。
個人のどんな努力も全てフイにしてしまう戦争、
その臭いは「元から断たなきゃ」だめだぞ。
今回贈る言葉は
「戦争より平和」だ。
「へ」の項 完
(次回「ト」の項は6月27日)
「ホ」の頃=本
俺の一生を通じて、常に身近で、心を豊かにしてくれたものは、「本」
本こそは友、本こそは師、本こそは宝だ。
若い頃、金が入るとまず古本屋に行き、ドカッと買ってしまう。
小さな本棚にそれを並べる時が一番の幸せで、
それを又売らざるを得ない時はどれを売るかとても悩んだ。
時に四十五円の定食になり、時に三十円のタバコになり
時に四十円のコーヒーになった。
あの頃は詩集やトルストイ、パールバック、マルクス、
それに近頃流行の小林多喜二などを読んでいたなぁ。
ロマンチックだぁ!
父も大層読書家で本に埋もれていたなぁ。
俺の本好きは遺伝かもな!
それに子供の頃には、テレビやゲームはないし、
ラジオは祖母の聞く「浪花節」ばかりで結局本だけだもんな。
父の蔵書も読んだけど、さっぱり解んない。
解んないけど、ひたすら読む。
汚さないように表紙を外して太平洋戦争物などを読んだ。
さて今、私の住む街の図書館は一度に一人十冊貸してくれるから、
いろんな本を借り出しておいて、
時間、気分、体調に応じて読んでいる。
好きなのは、雑学・ノンフィクション・言語学・歴史
手塚マンガ・江戸物などを同時進行で読む。
だって近頃は気力体力が落ちて長続きしないのさ。
昔は夜明かしになったりバイトのピアノを弾き乍ら
星新一のショートショートを読んだりした。
作家、学者、研究者などが時には何年もかけての労作、
古今東西の名作、最新の情報が自分の物になると思うと
安手の芸人のくすぐりばかりのテレビを視てらんないぞ。
何しろ時間は命と同じ、しかも俺の場合は残りわずかだ。
あの日には戻れないし、「次回」もない。
本を読み乍ら人生が終ったらいいなあと思う今日この頃だ。
今回皆に贈る言葉は、
「一書精読、多書通読」だ。
「じっくり読む」と「サラッと読む」の二本立てってことだぞ。
「ホ」の項 完
(次回「へ」の項は6月20日)
二の項 補
何人かに質問されて 読み返してみたら 走りすぎたようだな 例えば紅毛人てのはヨーロッパ人などの毛の赤い奴らの事さ またグレーゾーンは白でなく黒でもない、イエスでもノーでもない曖昧な部分の事さ。さて伊藤博文と福沢諭吉だが、ネットで調べてくれ 特に伊藤博文は彼を暗殺した安 重根は朝鮮民族にとって英雄だ!俺も彼らのスタンスには、賛成出来ないぞ! 最後によきものはきたらずだが、 突然の電話や訪問は相手になるなよ 来たるものは良からず!だ!
「二」の項=日本
この細長く愛しい島国よ、
春夏秋冬それぞれの風、雨、そして何よりも素朴な人々よ
長く平和な縄文のときは、稲作を持ち込んだ人々によって乱され、
仏教の導入は更なる殺し合いをもたらし、
紅毛人との接触によってありとあらゆる悪徳と伝染病に感染した。
ほんの百年程前に日本を訪れた英国人は、
「世界で最も清潔で最も親切」と感嘆した。
では、紳士の国の人達は日本人よりキタナく、不親切だったのだ。
革靴、保険、銃、キリスト教などの彼等の文化は
本当に日本に必要だったろうか?
インドに於けるイギリスの植民地経営を見て、
「日本もかくあるべき」と日記に書いた福沢某は
「天の上に人を造らず」と説いている。
そして朝鮮出兵を積極的に支持している。
その結果朝鮮は三十数年に亘って苦しんだのだ。
まさに「人の下に人を」つくったのだ。
彼と、初代朝鮮「総監」伊藤某の肖像の入っている札こそは日本の恥だ。
かつて、アジア各地からやって来て、
寄合い所帯となった日本人は、
それ故に多様な価値観や文化を互いに認め合い、
「イエスかノー」かではなくその間のグレーゾーンを設けて
決定的な争いを避ける知恵を持っていた。
「だいたい出来たかい?」
「まあまあですね」
「ほどほどにしときなよ」 などとやっている。
俺の好きな言葉も「適当」だ。
熱くなったりこだわったりしちゃいけない。
黒でなくてもいい、白でなくてもいい、
クールに生きてくれ。
そもそも俺達は「黄色」だしな。
でも髪は黄色にしなくていいぞ!
明治の始めに九州人が政権を取ると、
江戸を否定する余り、何でもかんでも西洋が優れていると思い込んでしまった。
それは大間違いだぞ。
今こそ贈ろう!この言葉を忘れるな!
中国の古い諺だ。
「良きものは来たらず、来るものはよからず」
「二の項」完
(次回「ホ」の項は6月13日)
「ハ」の項=歯
現在俺の歯は二十八本だ。
大部分は何らかの治療を受けている。
昔はもっとあったな。
三十代になって虫歯になった。
子供の頃はほとんど歯を磨かなかったぞ!
歯磨き粉は高校生になってから買ってもらったなぁ。
我が家には虫歯はなかったし、菓子などの甘い物もなかった。
食後は茶碗に茶をそそぎ良くすすいで飲む、これだけで良かった。
友達でも歯医者に通う奴は居なかったように思う。
虫歯とは虫歯菌に感染するのではなく、虫歯になるシステムに感染するのだという。
俺にうつしたのは誰だ!!
皆、歯を大切にしろよ!!
丈夫で美しい歯は、健康に生活する為の大前提であり、
チャームポイントだ。
馬の売買でも先ず歯を調べるらしいな。
何しろ歯が悪くては食事が充分に出来ないし、力が入らないぞ。
プロゴルファーが球を打つ時は、二百キロ、一説には一トンもの
力がかかると言うからな。
俺も一時期石を主に扱う庭師をしたが、
重い石や木を持つ時は、腰を落し歯を喰いしばり、
「さあ、持つぞ」と体に合図してから持ち上げたのさ。
皆も重い物を持つ時は充分に体勢を作ってからにしろよ、
ギックリゴシになるなよ。
かなりつらいと聞いたぞ。
さて、最近は歯の本数が減ったらしい
本来、乳歯は二十本、永久歯は三十二本だったが、
近頃は三十本以下の人がかなり居ると言うぞ。
アゴも細くなり噛む力も弱くなり、柔らかい物を好む様になった。
テレビでは喰う芸人が「ヤワラカーイ」などと笑っているがバカだ!
何度も噛まずに呑み込めば消化にも悪く頭にも悪い。
固い物を良く噛めば、エラとアゴの立派な日本人らしい顔立ちになるのだ。
噛み締める奥歯もない奴らにここ一番の力が出せる訳がないのだ。
かつて平家が負けたのは、食生活の違いも一因だな。
今回の贈る言葉は「固い物を喰え」だ!!
「ハ」の項終わり
(次回「二」の項は6月6日)
あと45回
読み続けておくれ。
「ロ」の項=老人問題と少子化対策
年寄りになったら社会のお荷物のように言われてるぞ!
「問題」とか言われたくねえやい!
老人は青年の「なれの果て」じゃないぞ、
若者のお手本、或いは目標とでも言いたい人も沢山いらっしゃるし、
俺だって今も努力中だい。
老人が重荷になる要因の1つは少子化だが少子化のどこが悪いんだ?
労働力が不足する、
物が売れなくなる、
そんなことは資本家と大商人の理屈だろ。
第一どこまでも人口を増やしていけば、
建売屋は嬉しいだろうが畑は少なくなり消費者が多くなるよな。
少子化対策ってのは、子供を増やす算段ばかりでなく、
少数で効率的な社会を作る方にも眼を向けるのが
本当の対策ってもんだよ。
ここで我が家の歴史だが、
父の代まで5代続いて男の一人っ子だったの
父は俺の母と別れて再婚。また一人男児を得た。
現在わが一家の直系男子はその弟の長男一人になった。
俺は女児二人だ。
父が死んだとき、その一人のために遺産相続でグズを言わなかったのは
家名存続の為で、妻も理解してくれた。
第一タカの知れた端金でとがった顔しちゃみじめだろ。
さて少子化についてだが、中国が一人っ子政策をとった時に、
いろんな人が非人道的だとか神様まで持ち出して非難してたが、
今となればあれは正しかったと誰にもわかるだろう。
少子化賛成、一人っ子結構、
安い労働力と消耗品扱いの兵隊を欲しがっている人達の理屈に
負けちゃいかんぞ。
七十年程前は「産めよ増やせよ」という国策で
五,六人は当たり前で同級生にも十二人兄妹ってぇのが居たぞ。
頭に来ても喧嘩する気になれないよな。
近頃も「大家族」がさも立派な事のようにテレビで紹介されているけれども、
俺は「質」の方に注目したいな!
今回、子孫に遺す言葉は
「量より質」だ。
全てに通ずる究極の真理です。
「ロ」の項終わり
(次回「ハの項」は5月30日)
あと46回。
読み続けてくれると有難い。