去年の5月に福知山線廃線敷ウォーキングに行ったのですが、
そもそもの目的は、旧松本邸の特別公開でした。
その時のお話。
廃線敷ウォーキングがめっちゃよかったので、
旧松本邸が随分あとになってしまいました。
JR生瀬駅から、東へ。
有馬街道を通ります。
おお
妻入古民家です。
これはいわゆるひとつの、摂丹型民家というやつでは。
ウヰルキンソン記念館
ウィルキンソンって、外国発祥だと思っていました。
日本製だったんです。
残念ながら、工場は解体されています
これ、見たかったなあ。
記念館は新しい建物です。
鉱泉を探索しようかと思いましたが、
松本邸に行かねばならないので、
行ってません。
[西宮ペディア] ウィルキンソン 記念館(ウィルキンソンタンサン) – 西宮流 (にしのみやスタイル) (nishinomiya-style.jp)
と、ここで!
ブロ友のバイオレッターさんがウィルキンソンの炭酸水について
記事を書かれていたので、ご紹介します!
古いラベルがおもしろい!
日本の炭酸水 ~ウィルキンソンの歴史~ | バイオレッターの心も身体も軽やかに (ameblo.jp)
武庫川にかかる生瀬水道橋
正しくは生瀬水管橋、1975年に造られました。
水道管の上にあるこの橋は管理用のものだったそうです。
何と、幅60センチほど!
日本一狭い橋、という評判です。
向こうから来た人とすれ違うのは難しい狭さ。
横向きでぎゅうぎゅう、すれ違うか、
先の人が渡り終わるまで待たなくてはいけません。
渡り切ったところに、生瀬浄水場の設備。
現役?
これは?使われてないよね。
そんなこんなで、
旧松本邸
昭和12年(1937)竣工
設計:川崎 忍
「阪神間モダニズム」の建築のひとつです。
大大阪時代を迎えた大阪の富裕層が、空気が悪くなった大阪を離れ、
住宅や別荘を西宮や芦屋、神戸に建てました。
右側はベイウィンドウになっています。
旧松本邸はバンガロースタイルの影響があったと考えられるそうですが
うーん、バンガローはわかりませんでした。
腰壁はペパーミントグリーンの南京下見板張り。
基壇にはモザイクタイル
玄関庇屋根の二本の持ち送りが特徴的です。
クリンカータイル
洗い出しに、中はタイルじゃなくて石かな。
応接室
応接室
化粧暖炉。
実際に火をくべる暖炉ではありません。
スクラッチタイルが使われています。
アーチの壁
あ、部屋の呼び出し機だ
これ、名前なんて言うのかな。
今までいくつか見て来ましたが。
これは、確かトイレの扉だったかと
結霜ガラスは大流行りですね。
扉上部の飾り彫りが素敵。
キッチン
外壁よりもトーンがソフトになったペパーミントグリーン。
かわいい
床が昭和
ハッチもありましたよ。
化粧室
市松文様に貼られたモザイクタイルがおしゃれ。
浴室
浴槽は大理石。
写真には写ってませんが、
当時まだ珍しいシャワーがありました。
階段も比較的シンプル。
踊り場
書斎
開口部が大きく明るい。
寄木張りがあるわけでもなく、
特に凝った意匠があるわけでもありません。
内部の印象はシンプルな中にも、
上げ下げ窓や天井、タイルなど洋館らしさ、
というものを取り込んだ
モダンな造りになっていると感じました。
庭には半地下の防空壕があります!
内部
そして、ワインセラーも!
玉石張り
内部
ワインセラーがあるなんて優雅だわ~
一通り見学した後に、
この日はミニコンサートがあるのです!
古楽器のヴィオラ・ダ・ガンバの演奏です。
以前、ハルカス美術館の「カラバッジョ展」で
古楽器のリュートの生演奏をカラバッジョの
『リュート弾き』の絵画の前で聴くという経験をしました。
ヴィオラ・ダ・ガンバやリュートは
フェルメールの絵画にも出てきますね。
バロックの時代です。
阪神間モダニズム華やかなりし頃、
谷崎潤一郎の『細雪』に登場するような女性が
洋館のリビングなどで演奏を楽しんでいたそうです。
その気分に浸れ、、、はしなかったけど、
素敵な音色にうっとりでした。