オペ
午後4時からのオペでした。
30分ごとにバイバップをしないと苦しくなるのに…
大丈夫なのか!
不安は的中でした。
オペ室に移動すると、
だんだん苦しくなり身体には赤い斑点が…
ドクターもビックリして担当ナースに確認します。
『身体がしんどくなるとでるみたいです』とだけ、
伝えられそのまま放置。
苦しい…
…
そして気絶。
今回は二度目ということもあって、
気絶もなんとなく冷静でした。
冷静に気絶?っておかしな例えですが、
なんかそんな感じです。
そして目覚めた頃にはオペ終了。
急遽、局所麻酔から全身麻酔に変更です。
理由は、
脈がかなり高くなり血中酸素濃度が40%まで落ち込んだので。
命に危険があった為と妻は説明されました。
それと、
こんなことも言われたみたいです。
人工呼吸器を外すことはできないと説明したところ、
急に取り乱し気絶したと…
今さらどうでもいいけど、
なぜそんな嘘をついたんだろうか?
不思議でなりません。
今日は、病院主催のカンファレンスがありました。
自宅で快適に過ごせるように、
訪問看護やお医者さん、医療機器メーカーに保健士さんが集まりました。
一つの命に関わる新しい出会い。
淘汰されることのない環境に
感謝です。
声
呼吸器をつける決断をして、
お次はオペ日です。
明日か四日後と言われたんですが、
さすがに次の日は断りました。
声を失う、四日後に。
後四日…
一般病棟にバイバップを備え、
これでオペまでしのぎます。
初日は三時間後とに装着してたと思います。
二日目は二時間後と。
三日目は一時間後と。
だんだん息苦しさが増してきました。
不思議と、
しんどくなると身体に赤い斑点がでます。
装着時間はおよそ30分。
この時だけ少し眠れる感じです。
バイバップは付けると楽ですが、
マスクは痛いし取付けは手間取るので煩わしかったです。
四日目、オペ当日。
声を失う日。
妻と二人の時間を過ごしました。
30分ごとに付けるバイバッフ゜は、
何気ない会話も邪魔をする。
最後に言った言葉。
二人の涙は、決して暗いものではありません。
もう二度と言えないのでなく、しばらくの間の辛抱です。
もう一度、名前を呼べる日が来る。
そう信じて。
決断
ICUで落ち着きを取り戻しマスクを外しました。
普段と変わらない呼吸がそこにはあります。
苦しみから解放され、
心地良い朝でもありました。
そして、
しばらくの間…
考えました。
ずっと避けていた事を決断しないといけない。
あまり時間がないこと。
そして、
午後になり一般病棟へ移りました。
主治医と会い、選択を迫られます。
答える前に、
私は涙しました。
一つの節目を終え、長かった闘いが終わったような。
そんな感じがしました。
私はALSと診断されてから、
人工呼吸器はつけないと決めていました。
そこまでして生きたいとは思いませんでした。
しかし、
今はそう思いません。
なぜ気持ちが変わったか。
もうすでに、
ほとんど喋れなくなっていたのと、
この息苦さがなくなるのならと、
気管切開の怖さはありませんでした。
病気のマンネリです。
そして、
この病気は近い未来に必ず治りそうです。
その時が来る日まで、
もう一度、人生を取り戻すまで、
頑張ろうと思い決断しました。
それと、
自分の運の強さを信じます。
「あの時の決断は正しかった」と
そう言える日が来るまで。
どっちが勝つか!
博打のような…
いや投資です。