93. 完全復旧未満生活 | 憂さ憂さうさぎ

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世の中は憂さだらけ!
はき出す場所のない憂さを、ここで晴らしてみましょうか。

今現在、我が家はライフライン全てが復旧し、以前と同じ生活が出来る

ようになっている。

違う部分といえば、トイレの事と気持ちの部分だけである。

海沿いの地域では今でも浸水している住宅が沢山あり、そこには汚水も

流れているのだという。

下水処理場も復旧には数年かかるらしい。

正直、排泄行為自体をしないというのは無理なので、せめてトイレット

ペーパーは流さないようにしている。

トイレに専用のゴミ箱を設置し、使用済みの紙はそこへ捨てるのだ。

また大地震が起こっても、物がいろいろ落下しないようにと、未だに

殆どの物が床に並べられたままになっている。

玄関のへ行く扉には、ガラスがはまっているため、そこには段ボール

を張ったのだが、それも未だにそのまま。

しかも、すぐ玄関に辿り着けるようにと、扉は常に開け放してある。

毎日頻繁に起こる余震に少々びくびくしながら、常に手の届く場所に、

貴重品・笛・懐中電灯・ライター・薬・・・等々が入ったヒップバッグを

置いている。

日々テレビで報道される福島原発の動向にも目を離せない。

現在自分が最も恐れているのは、まだいろいろ隠蔽されている可能性

が考えられる、原発事故の方なのかもしれない。

海側に住んでいる人達と比べれば、こんなにも恵まれた状況にある自分

が、こんな贅沢な事を考えたら怒られるかもしれないが、出来るだけ早く

原発と地震の不安から解放されたいと望まずにはいられない。