今現在、我が家はライフライン全てが復旧し、以前と同じ生活が出来る
ようになっている。
違う部分といえば、トイレの事と気持ちの部分だけである。
海沿いの地域では今でも浸水している住宅が沢山あり、そこには汚水も
流れているのだという。
下水処理場も復旧には数年かかるらしい。
正直、排泄行為自体をしないというのは無理なので、せめてトイレット
ペーパーは流さないようにしている。
トイレに専用のゴミ箱を設置し、使用済みの紙はそこへ捨てるのだ。
また大地震が起こっても、物がいろいろ落下しないようにと、未だに
殆どの物が床に並べられたままになっている。
玄関のへ行く扉には、ガラスがはまっているため、そこには段ボール
を張ったのだが、それも未だにそのまま。
しかも、すぐ玄関に辿り着けるようにと、扉は常に開け放してある。
毎日頻繁に起こる余震に少々びくびくしながら、常に手の届く場所に、
貴重品・笛・懐中電灯・ライター・薬・・・等々が入ったヒップバッグを
置いている。
日々テレビで報道される福島原発の動向にも目を離せない。
現在自分が最も恐れているのは、まだいろいろ隠蔽されている可能性
が考えられる、原発事故の方なのかもしれない。
海側に住んでいる人達と比べれば、こんなにも恵まれた状況にある自分
が、こんな贅沢な事を考えたら怒られるかもしれないが、出来るだけ早く
原発と地震の不安から解放されたいと望まずにはいられない。