66. やる気スイッチ | 憂さ憂さうさぎ

憂さ憂さうさぎ

世の中は憂さだらけ!
はき出す場所のない憂さを、ここで晴らしてみましょうか。

今日は3月19日。

自分にはやる気スイッチというものがあるらしい。

通常はペロ~ン・・・ニョロ~ンとぐうたらしているのが好き()なのだが

突然、何かのきっかけで、狂ったようにいろいろやり始める。

洗濯物がたまっていた。地震の数日前からのものが。

洗濯機の上に置かれた洗濯かごの中に洗濯物が入りきらずに、とりあえ

ず、洗濯槽にもぶち込んである。大量に。

水は相変わらず貯水槽からバケツで運んでいる。

だからとても貴重なのだ。しかしこの洗濯物の山どうにかしたい。

スイッチON。勿論洗濯機ではなく、やる気スイッチ。

水を溜めてある風呂場の湯船の横に陣取り、手洗いを始める。

始めは、パンツと靴下だけのつもりが、だんだんふえていく。

脱水だけは洗濯機まかせ。

最初のうちは、『平気平気』と思いながら、ごしごしわしゃわしゃやって

いたが、時間が経つにつれ、様子が変わってきた。

手が痛い。腰が痛い。なにより疲れた。

『はりきってこんなに洗うんじゃなかった・・・。』 と心の中で後悔してみる。

だが、もう遅い。水に濡れてぐったりとこちらを恨めしそうに見ている

洗濯物の群れ。

『さっさと濯いで、乾かしてくれ~。』 とか言っているな。こっちの苦労も

知らないで。『はいはいわかりましたよ。』 とばかりに、濯ぎ再開。

『多少は濯ぎきれなくても、しょうがないか・・・という事にしよう。』

随分時間が経った頃、室内用の物干しには、のびのびとぶら下がる

湿った洗濯物達が満足げだ。

その横でぐったりと洗濯物達を恨めしそうに見ている自分。

教訓、良い子のみなさぁ~ん、手洗いする時は少量にしようね。

爽やかに言いたいが、目は死んでいる。