49. 自力でがんばる | 憂さ憂さうさぎ

憂さ憂さうさぎ

世の中は憂さだらけ!
はき出す場所のない憂さを、ここで晴らしてみましょうか。

この日から、貯水槽の水を飲んでも良いという事になった。

今朝の炊き出しの状況を見てわかったのは、今後自分達は出来るだけ

避難所や炊き出しに頼らないようにしなければいけないという事だ。

避難所まで水を汲みに行く必要もなくなった。

物がほとんど手に入らない状態が、いつまで続くのかもわからないため、

正直心細い。

原発の状況によっては、しばらく家に閉じこもっていなくてはならなくなる

可能性も考えたりする。

そう考えると、温存する食材が決まってくる。何も手を加えずに食べられる

物は、最優先で温存だ。

今使うのは、水と電気が使える状態で調理出来る食材。

昨日と同様、炊飯器とホットプレートを出動させる。

現在、海苔と乾燥わかめはたくさんある。

『確か、“おにぎり山” とかいう商品で、わかめごはんとか、青菜みたいの

があった気がするな。』 乾燥わかめを眺める。

そのまま入れて炊いたら、なんかとんでもないものが出来あがりそうな

予感がする。

とりあえず、細かく砕いて塩と一緒に炊飯器の中へ投入。スイッチON

まあ、最悪でも食べられない事はないだろう。

それから、母が送ってくれていた干菜をハサミでチョキチョキ細かく切った。

『そのうち、これも塩と一緒に入れて米を炊いてみよう。きっと青菜みたい

になってくれるに違いない。』

出来るだけ一日一回の調理で済ませるために、夜は米を多めに炊き、

残ったごはんはおにぎり状態でラップにくるむ。明朝の朝食出来あがり。

といってもおにぎりだけだが。

こうすれば、電気も節約出来るだろう。

味付きご飯ばんざぁい。自分のアイディアにもばんざぁい。

さあ今日から自宅難民の自炊生活始まりだ。

果たして、米は何日もつのだろう。