19. つかの間の | 憂さ憂さうさぎ

憂さ憂さうさぎ

世の中は憂さだらけ!
はき出す場所のない憂さを、ここで晴らしてみましょうか。

車へ戻ると、まずは腹ごしらえ。

持ってきた魚肉ハムを厚切りにし、食パンにのせる。見た目は寂しい。

それなりに美味しいのだが、水分が足りない。

昨日避難所でもらったペットボトルの水がある。

水分の乏しい咀嚼物を、その水で流しこむ。


とりあえず、腹は膨らんだ。日が出ているので少しは外気も温かい。

友人に「全く眠れなかったんだろ、倒れると困るから、少しは眠ったほう

がいいよ。」と言われ、試しに寝てみる事にする。


シートを可能なかぎり倒して、額のところまで布団をかぶる。昨夜より温かい。

何だかこのまま眠れそうだ。目を閉じて、何も考えない努力をしてみる。


ほんのりとした温かさの中、少しづつ意識が浮上する。瞼の外は明るい。

どうやら眠っていたようだ。日の光が温かくて気持ちいい。

少しだが眠ったおかげで、調子が良くなった・・・気がする。

隣では、友人も寝ていた。昨夜は熟睡など出来なかっただろう。

自分がごそごそ動いたせいか、友人が目をさます。


そろそろ行動おこそうか。