車へ戻ると、まずは腹ごしらえ。
持ってきた魚肉ハムを厚切りにし、食パンにのせる。見た目は寂しい。
それなりに美味しいのだが、水分が足りない。
昨日避難所でもらったペットボトルの水がある。
水分の乏しい咀嚼物を、その水で流しこむ。
とりあえず、腹は膨らんだ。日が出ているので少しは外気も温かい。
友人に「全く眠れなかったんだろ、倒れると困るから、少しは眠ったほう
がいいよ。」と言われ、試しに寝てみる事にする。
シートを可能なかぎり倒して、額のところまで布団をかぶる。昨夜より温かい。
何だかこのまま眠れそうだ。目を閉じて、何も考えない努力をしてみる。
ほんのりとした温かさの中、少しづつ意識が浮上する。瞼の外は明るい。
どうやら眠っていたようだ。日の光が温かくて気持ちいい。
少しだが眠ったおかげで、調子が良くなった・・・気がする。
隣では、友人も寝ていた。昨夜は熟睡など出来なかっただろう。
自分がごそごそ動いたせいか、友人が目をさます。
そろそろ行動おこそうか。