2022年サンタアニタダービーはデビュー2戦目のタイバが快勝し、ケンタッキーダービー戦線に名乗り | いなりわんの競馬・徒然草~海外競馬情報と名牝・牝系~

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サンタアニタダービー → Wikipedia


 ケンタッキーダービーへの西海岸における最重要プレップレースで、ロードトゥザケンタッキーダービーにおいて1着馬に100ポイントが与えられる。


 近年ではJustifyカリフォルニアクローム*アイルハヴアナザーがこのレースを勝利してケンタッキーダービーも勝利、2着だった昨年のMedina Spiritも失格になりましたが1位入線している、本番に直結するレース。


2022年 サンタアニタダービー(米G1) 6頭
ダート9ハロン、3歳、サンタアニタ競馬場(4/9)、賞金総額75万ドル
レース結果 (Blood Horse.comRacing Post.com)
1着:Taiba(タイバ) 1分48秒67 
 
2着:Messier(メシエ) 2・1/4馬身 
 
3着:Happy Jack(ハッピージャック) 10馬身 
 

6着:Forbidden Kingdom(フォービドゥンキングダム) 
 
 

 3番手に付けた3番人気のタイバが、2番手から最終コーナーで先頭に立ったメシエと最後の直線で競り合い、残り100mほどで外から抜き去り快勝。

 1番人気のフォービドゥンキングダムは最初の2ハロンを23秒23、半マイル通過が46秒66とマイペースの逃げができていましたが、最終コーナーで失速し最下位に沈みました。
 前走のサンフェリペS(ダート8.5ハロン、米G2)、前々走サンヴィンセントS(ダート7ハロン、米G2)はもっと速いペースで逃げて圧勝していました。


 勝利したタイバは、前走3月5日サンタアニタ競馬場のダート6ハロンの未勝利戦でデビューし6馬身差で圧勝、奇しくもこの日はフォービドゥンキングダムがサンフェリペS(米G2)を勝利していた日です。
 2戦目がいきなりG1で4ハロンの距離延長でしたが、アッサリと克服し勝ちきりました。
 これでロードトゥザケンタッキーダービーのポイント100を獲得し、一気に8位に入り込み出走を確実にしました。
 デビューが今年の3月5日でもしケンタッキーダービーを勝利するとデビューからわずか63日、キャリア3戦目での勝利となりおそらくケンタッキーダービー史上最短キャリアとなるんじゃないでしょうか?


 2着のメシエは2着に破れましたが40ポイントを獲得、前走のロバートB.ルイスS(ダート8.5ハロン、米G3)で2着に15馬身差を付けて圧勝したレースで10ポイントを獲得しており、合計50ポイントとしこちらも安全圏


 6着に敗退したフォービドゥンキングダムはコレまでのレースで50ポイント獲得しており、ケンタッキーダービーへ出走することは可能でしょうが本番へ向かうかどうか気になるところ。


2022 Santa Anita Derby(D9F、米G1) レース映像

Taiba(タイバ) (2019/04/13生)
 戦績:2戦2勝 (EquibaseRacing Post.com)
  主な勝鞍:2022サンタアニタダービー(D9F、米G1)
 血統:父Gun Runner、母Needmore Flattery)、母父Flatter (5代血統表)
 調教師:T.ヤクティーン、馬主:ゼダーンレーシング、生産:B.C.ライアン


 1歳時にファシグティプトン・ケンタッキー・フォール1歳セールにおいてピンフッカーに14万ドルで落札される。

  2歳時にファシグティプトン・フロリダ・セレクト・トレーニングセールにおいて、170万ドルの高値で落札される。1歳時の12倍以上の価格になりました。
 父Gun Runnerは初年度産駒であり、母Needmore Flatteryにとっては2番仔で繁殖実績は無し、それでいてこの価格はこの時期から相当デキが良かったんでしょう。


 父Gun Runnerは米で19戦12勝、BCクラシック(ダート10ハロン、米G1)、ペガサスワールドC(ダート9ハロン、米G1)などG1を6勝し、2017年の北米年度代表馬に選出されています。
 種牡馬としては現3歳世代が初年度産駒であり、BCジュヴェナイルフィリーズ(ダート7.5ハロン、米G1)などG1・3勝し昨年の北米最優秀2歳牝馬に選出されたEcho Zulu(エコーズールー)やホープフルS(米G1)勝馬Gunite(ガンナイト)を出し、2021年2歳リーディングサイアーとなりました。

 今年に入ってもCyberknife(サイバーナイフ)がアーカンソーダービー(米G1)を勝利し、本馬がサンタアニタダービー(米G1)を勝利し勢いは増すばかり。


 母Needmore Flatteryは米で39戦17勝、重賞競走には1度も出走せずブラックタイプ競走で9勝し、通算73万ドルを稼ぎ出した活躍馬。
 血統背景としては近親に大物はおらず、5代母Ethreaはプエルトリコ産馬、6代母~8代母はウルグアイ産というマイナー牝系。