子育てのシーンで、「子供にトライしてみてほしい」と思う事が時々ある。

そういう時、子供に「XXやりなさい」とか、「XXやってみたら」とか言っても、本人の興味が湧かなければやってくれない。


そういう時、私は、「一緒にやってみない?」と誘ってみる。

親が誘うと興味を持ってくれる事が多い。

特に小さな子供の時は。

その時、子供にやらせるのではなく、親子で一緒にやる、というのを基本にして行動すると、一緒にやってくれる事も多い。


子供側からすれば、興味が湧くか湧かないかが分からない事を、一方的に押し付けられても困惑するだけだろう。


そこで、一緒にやろう! と誘う。


一緒にやることで、その作業自体、(親も一緒にやっているので)可能な物である事がわかるし、自分で出来てくると楽しいと感じてくるので、そのうち、自分でやり始めるようになる。





息子が小さい(3歳)頃、ヴァイオリンのレッスンに通うことにした。


息子を、(一人で)先生につけて、レッスンを始めるのが普通なのだろうけれど、私は、息子と一緒にレッスンを始めるようにした。


息子用の1/10の分数ヴァイオリン🎻と、大人用のヴァイオリン🎻を購入。


ヴァイオリンの先生は、演奏の基本手技の教科書なども紹介してくれたので、早々に英国からテキストを購入(先生は米国人だった)。

先生からは、息子のヴァイオリンの演奏だけではなく、私が「家で息子にどう教える」かも、教えてくれた。



なので、家でのレッスンは、

 先ず、息子と私と二人で、ヴァイオリンの練習曲の練習を一緒にやった。

 息子と一緒に、同じ動作をして、同じ曲を弾く練習をした。


 後半は、私がピアノで伴奏を弾き、それに合わせて息子が演奏するという練習をした。

 ヴァイオリンは、ギターのようにフレット等がないので、音程が正確かどうかを知るためには、音程がきちんと決まっている楽器と一緒に練習する方が、音のズレを簡単に知る事ができる。



 レッスンが進み、基礎練習だけではなく、次第に練習曲も弾けるようになってきた頃、毎週、2曲の練習課題曲の内の一つを「2丁のヴァイオリンのための二重奏曲」を入れてくれるようになった。


 二重奏曲は、二台のヴァイオリンでハーモニーになるように作られているので、演奏していても楽しい


 息子が小学生中頃になってくると、大人から練習を始めた私よりも、息子の方が上手に弾けるようになった。

私は、もっぱらピアノの伴奏掛になってしまった。


レッスンは息子だけになり、私は、家での練習でどこを重点にレッスンしたら良いかのアドバイスだけをもらうようになった。


息子のヴァイオリンのレッスンは、小学校を卒業し、転居するまでの10年間続けた。

息子は、それなりに(自分が弾きたい曲を)弾けるようになった。



本当は、もっと続けて欲しかったのだが、子供が通える範囲で、良い先生を探すのが大変で、残念なことに、その後、良い先生に出会うことがなかった。


ちょっと残念。

ヴァイオリンは、今でも、大人用が2丁、いつでも弾けるようにメンテしている。


1丁は、当時買った大人サイズのヴァイオリン。

もう一丁は、ヤマハのスケルトンヴァイオリン(屋内で練習する際、大きな音が出ないので、防音室がなくても近所に聞こえることがない)。