先ごろのダイヤ改正で引退したキハ283系。ダイヤ改正の前々日に最初で最後の乗車をしてきましたので、その様子をご紹介します。
氷点下の帯広駅1・2番ホームで待つことしばし、ようやくお目当てのキハ283系「特急おおぞら1号」がやってきました。札幌発の1番列車ですね。北海道らしい顔の前面の縦型のライトは、霧の多い釧路仕様だとか。
今回は自由席に乗車します。
「まあ、帯広で半分は降りるだろうし、そこそこ空いてるやろ」と思っていましたが、意外と釧路まで乗り通す人が多く、何とか窓際を確保した次第です。(笑)
8割方座席は埋まってましたね。「同業者」が結構いたので、その勢もあるかとは思いますが・・・
よって、あまり座席の写真がありません。タンチョウが描かれたオシャレなモケットのシートでした。
ポケットには車内誌がありました。簡易フットレストがあるのは、90年代登場の車両らしい設備です。
車内は劣化している部分もあまりなく、まだまだ使えそうな雰囲気なんですが・・・足回りが限界なんでしょうね・・・。
車内照明は蛍光灯の昼白色。荷物棚は所々に支柱の入った、あまり見かけないものです。
そうそう、このキハ283系、気動車ながら足元に配管がないんですよね。90年代前半登場のキハ281系にはありましたので、この間に技術革新が起こったのでしょうか。
また、最大6度傾斜する振り子車ですので、裾の絞り込みもキツめです。
こんな感じで傾きます。
大橋俊夫さんの「イケボ」な車内アナウンス流れ、帯広を出発します。
帯広を出発すると、しばらくは高架線を走ります。床からは他の気動車とは違う、唸るようなディーゼル音が響いてきます。
札内川を渡り、この辺りで地平に降ります。さすがに川は凍ってないんですね。
すぐに長閑な風景へと変わります。積雪量が少ない十勝地方ですが、気温がプラスにならないため中々溶けなさそうです。よって、道路以外は真っ白で、畑なのか牧草地なのか判別できません。(笑)
列車は最初の停車駅、池田に到着。人口6000人程の街ですが、全列車が停車します。
以前はふるさと銀河線(池北線)が分岐していたため、構内は広いです。上下線ホームが千鳥式に配置されている昔ながらの構造です。
池田といえばワイン城ですね。丘の上にあるので、車窓からも見えました。
ちなみに、同町はドリカム吉田美和さんの出身地としても有名です。敷地内には「DCTgarden IKEDA」があり、ファンにとっては聖地的なものなんでしょうね。私もファン、というわけではありませんが行きたいです。
池田を過ぎると人家は駅周辺しか見られなくなります。池田止まりの列車が多いのも納得。
指定席は・・・他の車両でも見る「グレードアップ席」というやつです。
前面部は立ち入り禁止です。石勝線火災事故以降、どの車両でもこの扱いですね。
厚内を過ぎると太平洋が見えてきました。いい天気なので、写真映えしますね。あと、この辺りはほとんど雪がありませんでした。
ゆっくり走ってくれてもいいのですが(笑)、高速で駆け抜けていきます。
白糠で行き違いの運転停車。ほとんどの特急が停車する白糠ですが、この「おおぞら1号」と「4号」は通過扱い。てか、運転停車するぐらいなら客扱いしてもいい気もしますが・・・。
ここ白糠からも「白糠線」という開業から19年で廃線になった路線が分岐していました。
長い跨線橋に、この駅の過去の繁栄ぶりを感じさせられます。
釧路に近づくと工場群が見えてきます。新富士駅付近ですかね。(ちなみに、新幹線はこの駅には来ません笑)
おっ、躍動感のある(?)表示が出てきましたね。これもキハ283系独特のものですから、貴重なものが見えました。
帯広からは約100分、池田から75分無停車で釧路に到着です。到着直前に(電子音ですが)アルプスの牧場が流すJR北海道に最大級の敬意を示したいと思います。(笑)
到着時の写真がないので、これで代用です。(笑)
いやぁ、素晴らしいエンジン音でした。今でもたまにYouTubeで聞いてるくらいハマっちゃいました。(笑)
もう乗れないので寂しい気持ちが強いですが、最後に乗車することができたのでよかったです!