乳がん検診・板橋区・女性医師・マンモグラフィ・超音波・女性専用・針生検・乳房CT検査 -8ページ目

乳がん検診・板橋区・女性医師・マンモグラフィ・超音波・女性専用・針生検・乳房CT検査

Dr.ちずこの診療日記
ims東京腎泌尿器センター大和病院レディースセンター乳腺科

前回の記事について、具体的に考えてみます。

閉経前の女性31人は、研究した大学の生徒と先生でした。

その方たちが、2か月間、毎日、豆乳を400 ml飲みました。

そのほかに、普通の食事で、豆腐や納豆、みそなどを食べました。

その結果、女性ホルモンのエストロゲンが98 pg/ml から68 pg/mlになりました。

自分の卵巣から分泌される女性ホルモンが2/3に減ったということです。

詳しく読むと、2人の方は、エストロゲンが検出できなかったようです。

測定可能なレベルより低かったということです。

原因は、大豆食品と豆乳に含まれる大豆イソフラボンが女性ホルモンとして作用したからです。

通常は、脳下垂がエストロゲンの量を感知して、コントロールしています。

エストロゲンが少なければ、脳下垂が卵巣を刺激するホルモンを分泌してエストロゲンを作らせます。

エストロゲン多ければ、脳下垂が卵巣を刺激するホルモンを減らしてエストロゲンの分泌を抑えます。

この研究結果からわかることは、大豆イソフラボンがエストロゲンとして作用して、下垂体からの刺激を減らしたことになります。

1日量として121.2 mgの大豆イソフラボンを摂取すると、人によっては卵巣の働きが悪くなるということです。

卵巣が働かなくなると、排卵が抑制されます。

月経周期も延長します。

食品として大豆イソフラボンをとったとしても、量が多い場合は、不都合な結果になるということです。

カフェで、ヘルシィーだと思って、ソイラテにしている方もいらっしゃるかと思います。

1日1杯にしてくださいませね。



下の写真には、クロアゲハ蝶が隠れています。


わかりますか?


豆乳を飲みすぎると、卵巣の働きを抑えてしまう?

そのようなことがあるのでしょうか?

大豆イソフラボンは女性ホルモンのエストロゲンに似た働きがあります。

豆乳をたくさん飲むと、卵巣からのエストロゲンの分泌が減少することがあるようです。

1998年12月に日本から発表された研究の結果をご紹介します。

下記の論文は、インターネットから読むことができます。

Nagata C, Takatsuka N, Inaba S, Kawakami N, Shimizu H. Effect of soymilk consumption on serum estrogen concentrations in premenopausal Japanese women. J. Natl. Cancer Inst. (1998) 90: 1830-5.  

健康な閉経前の女性31人に、毎日400mlの豆乳を月経周期の2期間、飲んでもらいました。

豆乳を飲まなかった29人と比較しました。

豆乳400mlには、大豆イソフラボン57.3mg含まれています。

通常の食事の大豆食品からの大豆イソフラボンは、29.5mgでした。

通常の食事と豆乳400 mlを合わせて、
1日量として121.2 mgの大豆イソフラボンを毎日摂取しました。

豆乳を飲み始める前と、2月経周期のあいだ豆乳を飲んだ後の結果を比較しました。

血液中のエストラジオール(エストロゲンの主要なホルモン)の値は、

前 98.0 pg/ml ⇒ 摂取後 65.4 pg/ml となり、33%減少しています。

また、月経周期は、

豆乳を飲んだグループが31.7日周期

比較したグループが29.8日周期

2日延長していました。

この結果が、意味するところは、

豆乳を飲みすぎると、

本来は卵巣から分泌されるべき女性ホルモンが、少なくなるということです。

月経不順や更年期障害などに対して、ホルモン補充療法という治療があります。

その治療によって、外部からホルモン補充を行うことで脳は体内ホルモンが足りていると判断して分泌命令を弱め、卵巣は休息状態で原則として排卵が停止したままとなります。

したがって、早期に妊娠を希望する女性には不向きであるといわれています。

このように、卵巣からの女性ホルモンの分泌が減ることは、卵巣の働きを抑えることになるのです。

豆乳にも、そのような働きがあることは、驚きです。


日本人の大豆イソフラボンの摂取状況をみてみました。

大豆イソフラボンアグリコンとして平均18mg、多い方で70mgということです。

一応、この範囲であれば健康に影響がない摂取量になります。

これを大豆食品に換算してみます。

一食分の分量における大豆イソフラボンアグリコンmgは下記のとおりです。

煮豆 25g/18mg

煎り大豆 30g/60mg

きな粉 大さじ1/4.5mg

豆腐 1丁/60mg

凍り豆腐 1個17g/15mg

おから 50g/5mg

油揚げ 1枚50g/20mg

納豆 1パック50g/36mg

みそ 味噌汁1杯18g/9mg

醤油 大さじ1/0.2mg

豆乳 200ml/50mg

これからすると、納豆1パックと豆腐1/2丁を1日で食べた場合は、66mgの大豆イソフラボンアグリコンを摂取したことになります。

1日量としては、十分ですね。

サプリメントを補う必要はありません。

豆乳を200ml飲むと、大豆イソフラボンアグリコンは50mgですので、これだけで十分ですね。

400ml飲んだ場合は、多すぎることになります。

次回、豆乳を飲むと女性ホルモン値に影響が認められることについてお話します。