乳がん検診・板橋区・女性医師・マンモグラフィ・超音波・女性専用・針生検・乳房CT検査 -5ページ目
乳房の痛みで来院される方が、多いです。 『検診で異常がないと言われたけれど、痛いので』と受診される方もいらっしゃいます。 医師の多くは、検査で異常がないと、痛いという症状を解決しないで終わるようです。 私も、大学病院に勤務していたときはそうでした。 教科書では、痛みは痛み止めかホルモン療法(ダナゾール内服)と書いています。 乳房の痛みにホルモン療法を行うことは、皆さま抵抗感があると思います。 私も、痛みのたびにホルモン療法をして、卵巣機能に影響しても困ると考えます。 ダナゾールは、血栓などの副作用もあります。 実際、乳房痛にホルモン療法を行っている医師もいないようです。 では、どのようにすればよいでしょうか? 当院では、お話をお聞きして、乳房の診察をして、それぞれの状態に対応しています。 皆さま、自分の乳腺の状態が分かると安心されるようです。 また、乳房の痛みは、自分だけではないということが分かると安心されるのかもしれません。 まずは、診察して乳房の状態を診ることが大切です。
細胞が、増殖するには、細胞膜から刺激が核に伝わり分裂していきます。 その信号を伝える役割をもつ、METという受容体型チロシンキナーゼがあります。 METは、腫瘍の増殖に関与しています。 MET活性の調節不全が腫瘍の転移を引き起こすといわれています。 さて、このMETは、どのように調節されているのでしょうか? 前回も取り上げました下記Hector Peinadoさんたちの論文から引用してみます。 Melanoma exosomes educate bone marrow progenitor cells toward a pro-metastatic phenotype through MET. Nature Medicine.18, 2012 June: 883-891 この題名は、おおよそ次のような意味になります。 メラノーマのエクソソームが、骨髄の原始細胞を教育し転移する前状態に導く。 そこにMETが介入しているようです。 すなわち、がん細胞由来のエクソソームは、骨髄の細胞を転移しやすい状況を作るように教育するということです。 この教育された骨髄細胞をBMDCと名付けました。( BMDC: Bone marrow derived cell ) その根拠となるのがつぎの実験結果です。 まず、悪性度の高いメラノーマのエクソソームをマウスに28日間注射します。 高悪性がんのエクソソームで教育されたBMDCをつくるためです。 その後、その教育されたBMDCを取り出します。 放射線によって骨髄細胞を亡くしたマウスに、教育されたBMDCを移植します。 4週間で新しい骨髄ができます。 皮下に低悪性メラノーマの細胞を移植してがん病巣をつくります。 原発巣です。 教育されたBMDCをもつマウスと、通常の骨髄をもつマウスを比較しました。 原発巣は、ともに大きくなりましたが、30日で、前者が1.2c㎥、後者は0.7 c㎥でした。 新たに動員されたBMDCは4.3倍、血管の増加は3倍の違いがありました。 肺転移は3倍、肺内のBMDCは2倍の違いがみられました。
このように、高悪性のエクソソームに教育された骨髄細胞は、悪性の性質を受け継ぐように働くということがわかりました。 エクソソームは、METを調節してがんの増殖や転移において大きな働きをするようです。
がん細胞には、転移しやすい細胞と転移しにくい細胞があります。 その区別は、どのようにつけることができるでしょうか。 Héctor Peinadoらの研究で次のようなことが分かりました。 Melanoma exosomes educate bone marrow progenitor cellstoward a pro-metastatic phenotype through MET Peinado et al Nat Med. 2012 June ; 18(6): 883–891. doi:10.1038/nm.2753. メラノーマの転移しやすい細胞(B16-F10, SK-Mel28, SK-Mel202)は、エクソソームのタンパク含有量が多く、 転移しにくい細胞(B16-F1)は、少ないことがわかりました。 その差は、2から20倍でした。 エクソソームの分布を調べました。 転移しやすい細胞のB16-F10をマウスの静脈内に注射しました。 24時間後に、肺、骨髄、肝、脾臓に集積しているのが確認されました。 この時点では、血液中には認められませんでした。 肺では、転移巣を形成する前段階のニッチの形成を認めました。 がん細胞のエクソソームが、肺の血管の透過性を変化させて、血管周囲に侵入することを可能にしているようです。 メラノーマの転移しやすい細胞(B16-F10)と、転移しにくい細胞(B16-F1)のエクソソームを比較するために、それぞれを同じ量、週3回、28日間、マウスの静脈内に注射しました。 マウスは、B16-F10細胞を皮下に移植されています。 移植された腫瘍の大きさは、同じくらいでした。 しかし、肺転移は、転移しやすい細胞(B16-F10)のエクソソームを注射されたほうが240倍も増殖していることが確認されました。 しかも、脳や骨の転移も増殖していました。 この傾向は、転移しにくい細胞(B16-F1)のエクソソームを注射したマウスには見られませんでした。
この結果、転移するかどうかは、エクソソームの性質によると考えられるとしています。
Copyright © CyberAgent, Inc. All Rights Reserved.