寿爺さん | 版画家・君島龍輝 オフィシャルブログ☆たっちゃんの今日は何食べる?☆

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私が各地で出会った美味しくて不思議な一品をご紹介。さーて今日は何を食べようかな。

今はもう昔・・ある温泉場に「寿爺さん」という100歳をとうに超えた長生き爺さんが居ました。


爺さんは旅館のご隠居さんでしたが、近所でも評判の働き者で、


頑張り屋で、優しく、皆に好かれていました。




そして何故?爺さんがこんなに元気で長生きなのか、


皆が知りたがっていましたが、誰もその秘訣を知ることはできませんでした。


いつしか噂で、爺さんは「不老不死の薬」を持っているのでは?


爺さん「宇宙人説」・・爺さん「サイボーグ説」・・いろいろと噂されました。




そしてある日・・ついに爺さんが毎日飲んでいる「ドリンク」が判明したのです。


村中が大騒ぎになりました。


発見したのは「渡辺酒店」のマサやんでした。




「オレが爺さんの旅館に配達に行くんだけど・・」


・・それで?


「客のいない時期でも必ず注文するドリンクが有るんだよ」


・・なに!ほんとうか?


「間違いない、1年間ノートにつけたんだから」


・・なるほど、間違いないようだな。


「ああ、間違いねーな」


・・そのドリンクとは?


「そのドリンクとは・・」


・・とは?


「とは?」


・・なんでお前がとは?って言うんだよ。


「それもそうだ、いいか言うぞ」


・・ゴク


「それは、オロナミンCドリンクだ!」


・・あっそ。


「あっそ。って本気にしてねーなおまえら」


・・ゾロ・・ゾロ・・村人は一人残らず帰って行きました。


めでたし、めでたし。



                   「寿爺さん」



しかしマサやんのノートには長生き爺さんの特効薬が書き込まれていたのである。


それは3ヶ月に2~3本の注文が入っていたワインだったのだ。


赤、白、ロゼ、種類もメーカーもまちまちだったので気がつかなかったのである。


そして、


その後「寿爺さん」はテレビのインタビューに答えた事が有った。


その時の内容が、これだ!




1・2・3




「おじいさん、長生きの秘訣は何ですか?」


いきなりレポーターの女の子が質問した。


取材を見ていた村人達は「答えるわけねーべ」と思っていた。


すると爺さん「ワインだよ」


いとも簡単に教えてるではないか。


しかも飲み方まで・・


「小さなワイングラスに1杯だけ、毎日のむだよ」


夏は水で、冬はぬるま湯で薄めて、朝方から夕方にかけて飲み干すと言う


その方法も教えてくれた。


「わー本当ですか。私もやってみようかな。でも車の時は困りますね」


・・村人・・シーン


撮影は進み・・


「今日は長生き名人『寿爺さん』こと鶴野亀吉さんでした。皆さん参考になりましたかー」


手を振るレポーター


「ハイOKです!」


ディレクターの声がした時には村人の姿は一人残らず消えていた。


「あ、そうそう、ディレクター。あのおじいさん収録後に面白い事いうんですよ」


「なに、なんて?」


「この長生きの方法はワインを100年飲み続けなければ効果はない。ですって」


「100年?・・・は、は、ははは、それは面白い」


「でしょう。本当に可笑しかった。それにしても村長さんや村民の方たち何処に行ったのかしら?」




その日、渡辺酒店はワインの在庫が無くなった。


山の温泉は「川島なおみ」以上のワインブームが続くのであった・・龍