HFM放送・霧島酒造プレゼンツ「たちまち何キリ?」
「ラジオに出演しませんか?」某有名パーソナリティーTさんから電話があった。
「私ですか?」えっ?と思いながら聞き返した。
「そうです!貴方です。」聞きざわりの良い声が受話器の向こうから伝わってくる。
この人からの電話はラジオを聴いているかの様である・・当然と言えば当然だが・・・
後日、HFMの担当者Nさんより詳しく聞いたところ、焼酎を飲んで、美味しいものを食べて、ただ話せばいい。なんて、私好みのシチュエーションなのだろう。しかも私の大好きな、霧島ときているではないか。普段飲みなれている白霧、黒霧に加え、赤霧まで有るそうだ。
当然私は「心してお受けいたします」と丁寧に、感謝の気持ちいっぱいで受けたのだった。
ラッキー!!
収録の日が来た。
今回のパーソナリティーは石澤良一さんだ。以前、数人で食事をしたことがあるので会話には困らない。
「さーて、着いた」私は約束の時間より1時間30分早く着いた。場所の確認の為もあったが、私がお世話になっているピカソ画房の近くだったので(地図上では)、場所を聞いて、時間まで遊んで居ようと思ったからだ。
「先生、今日はどうしたんですか?」社長の挨拶に
私は「今日は、この近くで収録なんだよ」と答えた。
私は画材を買いに来る事が無い。
専務が全て届けてくれるからだ。
「どちらで、ですか?」
「バー・プリティー・伊達だが」当然近所なので知っているだろうとばかり店名を教えた。
「聞いたこと有りませんねー」以外な答えに
「はー?」オイオイそれはないだろうと頭をかすめた。
「地図か住所、有りますか」というので、放送局からのFAXを見せると、
「確かに住所は堀川町、ここですね、地図上でも・・・」地元だろう、悩むなよ―!
他の社員も出てきても、全員知らないのである。
「まさか海田町の堀川町だったりして」やな声が聞こえる。
「堀川町駅もあるなー」それは北海道の函館じゃないか!私は焦って来た。
取り合えず探さなければならない。堀川町を隈なく探し始めた。
ピカソの社長も忙しいだろうに一緒に探してくれた。
一時間が経ち、私は焦り、社長は諦めた様子だった。(ネバーギブアップ!勝手にあきらめるな)
「本当に函館だったりして・・・」頭を過ぎる。
「えーっと広島空港から飛行機に乗って・・・」止めろ!私の妄想。
店内に入り、もう一度確認、店の電話番号=ナシ(家に忘れた)、スタッフ携帯=話し中(通話拒否か)
店内からガラス越しにスタンドバーがみえる。
「ファンキー・コバヤシかー、前の店が開いていれば同業者なので聞けたのに残念ですね。臨時休業か・・・」私もそう思った。
約束の時間は過ぎた。
その時、臨時休業のファンキーコバヤシのシャッターが開いた。
「あれ?」店の中に見たことの有る人達が、一丸となって居るではないか。
しかもHFMスタッフ一同+スポンサー様。
「えー?ここってファンキーコバヤシじゃないの?」私は近づいた。
「そのファンキーコバヤシのクレジットは以前の店名です」とマスターが奥から出てきた。
ガラスとを見ると小さく「バー・プリティー伊達」と書かれている。
でもシャッターの中じゃないか・・・
路地の向かいから「先生ー、そこ違いますよー」と社長の声、皆で違う違うと手を横に振っている。
私は振り返り「いや、良いんだよここで」と小さくつぶやき、そっと手を振った。
収録開始!
「では、自然に行きますので、宜しくお願いしまーす」ディレクターの声でスタート。
自然に、ありのままに、現実を・・・
私の収録、第一声は「やっ!どーも、遅くなりましたー」だった。

