売る!を極める【インパクトマーケティング塾】お店の「売れない・部下や従業員が育たない」を解決して集客・売上・リピーターを増やそう

売る!を極める【インパクトマーケティング塾】お店の「売れない・部下や従業員が育たない」を解決して集客・売上・リピーターを増やそう

あなたの商品はもっと売れる!あなたのお客様はもっと増える!あなたの、お客様と従業員へのアツい想いはもっと伝わる!!
「一度来たお客様が、またあなたから買いに来るまでが商売」 集客・販促・リピーター獲得から理念経営の浸透までを差別化・仕組み化しよう!


















【M-1から学ぶ、お店のリピーター増加オペレーションの設計】


年末に決勝戦が行われるM-1グランプリを毎年楽しみにしているのですが、エントリーしている彼らの多くは、ただ闇雲に面白い漫才をしようと頑張っているのではありません。4分という限られた時間で、いかに多く、いかに大きな笑いを獲得するかを突き詰めながら日々ネタをブラッシュアップしています。

スタートからできるだけ早く最初の「ツカミ」で言葉通り観客の心をつかみ、そこから目まぐるしい数のボケを緻密に計算されたテンポで放つことで場を支配し、会場を大いに沸かせたまま畳み掛けるように最後まで駆け抜けるから「なにこのコンビ、めっちゃオモロいやん!」になるのだと思います。

彼らプロの漫才師さんにかかれば、笑いは自在に設計できるといっても過言ではありません。どんな話の流れで、どんなフレーズを、どんな風に言えばウケるのか、それを解っているから多くの人を大笑いさせ、次のネタも観たいと思わせるのでしょう。

実は、多くのお客さんからリピートされるお店のオペレーション設計も、考え方はM-1ネタのブラッシュアップと同じです。多くの人に「また観たい」と思わせる笑いが「設計」できるのと同様、多くの来店者に「また来たい」と思わせる店舗オペレーションは、もちろん「設計」できます。


エグい安売りでもしない限り、それだけでお客さんが「また来ます!」と言ってくれるような一撃必殺の技は存在しません。お客さんが来店から退店までの間に店内で体験する様々な場面や状況において、好印象を地道に少しずつ、しかし確実に積み上げていき、最後に「この店また来よう」と思って頂けるように店舗のオペレーションを整備するだけです。

店舗外観の印象、入口の印象、入店時のお店の雰囲気、スタッフの挨拶や姿勢、店内の印象、働くスタッフの雰囲気、商品の見せ方、注文時の印象、スタッフの受け答え、待ってる間の印象、トイレの印象、会計時の印象、商品を受け取った時の印象、退店時の印象、お店についての情報を提供するチャンス、お店とつながるチャンス、商品満足度を上げるチャンス、スタッフの印象を上げるチャンス、などなど。
細かいシチュエーションを考えれば、お客さんに好印象を与えるチャンスはもっとあるでしょう。

イメージしやすい例でいえば、お客さんが入店した時、お店のスタッフはどういう声、どういう姿勢、どういう態度で「いらっしゃいませ」といえば印象がいいか、ということです。居酒屋とブティックでは違います。お店のイメージにマッチし、なおかつお客様が歓待されていると実感できる、親近感のあるスタッフの立ち居振る舞いがどういうものかは、おおよその見当がついているはずです。これを来店中のお客さんのすべてのシチュエーションで検証、定義します。

いきなりベストアンサーは出ないかもしれませんが問題ありません。ベストアンサーを探る過程で、お客さんの印象を悪くするバッドアンサーの例がいくつも出てくると思います。その情報をスタッフと共有できるだけでも価値は充分にあります。バッドアンサーはすべて、お客さんをムカつかせお店から遠ざける地雷です。それを地雷だと認識していないお店が、お客さんの離反を生んでいるのが現実です。


こうして店舗のオペレーションを見直し、ブラッシュアップを繰り返し標準化を図ると、ファンの多いお店、つまり「行けばたいていの人が好きになるお店」が誕生します。こう言うとずいぶんハイレベルなお店を作ったかのように聞こえますが、笑顔で話しかけられると気持ちいい、目を見て話されると信頼できる、優しくされるとうれしい、こういう「誰でもそうだよね?」が行けば必ずあるお店、というだけのことなのです。

初めて来店したお客さんに「この店また来ようっと!」と思ってもらえる店舗オペレーションは、少し手間をかければ誰にでも「設計」できるということを覚えておいてください。

 

【ファンが増えないお店に必ずある「仕組み」とは】


学校や職場から趣味のサークルまで、今までご自身が関わったすべてのコミュニティに、みんなから「好かれていた人」と「嫌われていた人」がいたと思います。

当人がそれを自覚していたかどうかは分かりませんが、たいていの場合、はたから見てると好かれる人も嫌われる人も「そりゃそうなるよね~」という言動や立ち居振る舞いをしてたはずです。

本人は別に好かれたいと思っていなくても、いつも笑顔で他人に親切だと人はまわりに集まってきますし、本人は嫌われたいと思っていなくても、いつも不機嫌でウソつきで内緒話もあっさり広めるタイプの人に心を許そうとは思いませんよね。

特に後者は、まったくの自然体で嫌われてるわけですから、嫌われている原因を自覚して改善するまでは永遠に嫌われ続けるわけです。


自覚や計画の有無を問わず、そこに「自然とそうなってしまうルール」が存在するものは、すべて「仕組み」と呼べます。

本人に自覚がなくても、他人に対して自然と不機嫌でいて、自然とウソをついて、自然と内緒話をあっさり広めてしまう人は結果的に嫌われる。

つまり、本人が望もうが望むまいが、この人の身体の中では「自然と人に嫌われる仕組み」が機能している、ということ。


これって、お店もまったく同じ理屈なんですよね。

リピーターが増えないお店や、せっかく採用したスタッフが長続きせず、一年通して求人ポスターを貼り続けてるお店があります。

一方で、いつも常連さんに囲まれているお店や、たまのスタッフ募集も既存スタッフからの紹介ですぐ埋まるお店があるにも関わらず、です。

お客さんやスタッフが定着しないのは、彼らが逃げる「仕組み」がお店にある、つまり「ぜひまたこのお店に買いに来よう!という気持ちを決して起こさせない仕組み」や「予定通り最後まで勤めあげたいという気持ちを撤回したくなる仕組み」があるから。

もう少しストレートに書くと、利用中に「二度と来るかこんな店!」と思わせる「原因」や、勤務中に「こんな店で働いてられへんわ!」と思わせる「理由」が、お店の中で野放しになっているからなんですね。


それが何なのかはわかりません、不愛想な接客態度なのか、分かりにくい商品説明なのか、はたまた先輩スタッフによる支配なのか、一向に上がる気配のない給与待遇なのか。

ですが、この自覚のない「負の仕組み」を探し出して改善しない限り、せっかくご縁のあったお客さんやスタッフの流出はこれからも止まらないのです。

足しげく通ってくれるリピーターは「お店のファン」、長く楽しんで働いてくれるスタッフも「お店のファン」、ファンを増やすアクションの前に、まず無自覚にファンを減らす仕組みを構築してしまっていないかを観察してみましょう。

 

【ダイハツの不正で思うこと】


以前、三菱のリコール隠しがあった際にも「その商品で人が死ぬかもってことすら考えられへん組織なんて潰してしまえ!」と、アチコチでキレまくってたワタシ。


クルマって免許がないと乗れない。

これって、原則としてすべての人間にクルマの運転を禁じている、ってことです。

理由はもちろん、危険だから。

道路交通の知識と充分な実践練習を経た人間だけに運転を許可する、運転を許す、それが運転免許なわけです。

交通ルールも技術もないヤツが遊び半分でアクセル踏んだら、あっさり人を殺せちゃうくらいクルマは危険なモノ。当たり前ですよね、地球上のどの生物よりも早く走れる体重1トンの鉄の塊なんですから。

三菱でもダイハツでも、自分たちの売ってる商品が「あっさり人を殺せちゃう危険なモノ」だと自覚してたら、少なくともこんな展開にはなならないはずなんです。


今回、たまたま大企業のスクープだったからメディアを賑わせてますが、小さなお店や会社でも考え方は同じです。

お客さんが食べても食中毒にならないように食材の衛生管理をするとか、お客さんが握っても手が切れないようにステンレス製品のバリを取る、みたいなね。

コストがとか、社風がとか、工数がとか、出来なかった言い訳は後からいろいろ出てくるんでしょうが、お客さんを危険にさらしといて通る言い訳なんてこの世に存在せんのですわ。

「未必の故意」か「認識ある過失」かは知らんけど、ほんの少しでも「お客さんが不幸になるかも」って頭によぎってるのに商売を続けてる人は今すぐ廃業してください、いやマジで。

それくらい憤ってます。

 

【なんやかんや言っても、商品がいいのは大前提!】


残念ながら、商品さえ良ければ売れるというのは幻想です。

どんなに商品が良くても、その事実が見込み客に届かないとお店には現れません。適切なマーケティング(宣伝・集客)や、来店したお客さんを最大限リピーターに転化する施策を並行しないと、認知される前に運営資金が枯渇し廃業に追い込まれるリスクがあるからです。

お客さんを探してお店の前まで連れてくるマーケティングや、一度来店したお客様を確実に再来店につなげるリピーター対策は、商売においてとても重要かつ強力なものです。

だからといって、しょうもない商品をマーケティングの力で売ろうと考えるのは非常に危険です。

今の時代、商品のクオリティは良いのが当たり前。
低クオリティな商品を、さも良いものであるかのように盛って売ろうもんなら、売り手としての信用を失う恐れもあります。

数ある商品ラインナップの中に、良いとまではいえない微妙な商品が混ざっていることまでは問題になりませんが、それを推す姿勢を見せた途端に、あなたは「顧客を欺く人、その商売の専門家・プロと呼ぶに値しない人」という烙印を押されます。

詐欺師のように売り逃げするつもりならそれでもかまいませんが、地域に根差して永く商売を続けるつもりでいるなら、商品のクオリティに見合った「表現が等身大で、決して盛らない売り方」を徹底することは充分に意識しましょう。


さて、いい商品さえあれば売れるというのは幻想だと言いましたが、なんやかんや言っても商品の品質が高いと、商売はいいことずくめです。

・お客さんの商品満足度が高くなる
・クレームが減る
・返品が減るので結果的に原価が下がる
・リピートされやすい
・クチコミが起こりやすい
・リピート比率の上昇に伴い集客コストが下がる
・結果、利益体質が良くなる

なにも世界最高の商品である必要はありません。
しかし、少なくとも自信をもって売れる商品であることは、永くその場所で商品を売り続けるための最低必要条件です。

初めてのお客さんに自信をもってオススメでき、リピートして下さるお客さんには胸を張って「ね、こないだのアレ良かったでしょ!?」と言える商品を扱いましょう。

 

お店の人件費は、商品の原材料費に次ぐ大きなウェイトを占めています。

景気が悪くなると真っ先にリストラのニュースが世間を賑わすくらい、逆に好景気でお客さんがいてもスタッフを確保できずに廃業を余儀なくする「人手不足倒産」が起こるくらい、スタッフ人数のコントロールはコストウェイトが高いがために重要視されています。


お店の忙しさに合わせて、毎日の人件費を無駄なく管理するのは本当に大変。

繁忙期と閑散期、曜日によって必要人数は違いますし、一日の中でもピークタイムとアイドルタイムの必要人数は違います。

その日その時間帯の来客数に合わせて、スタッフのシフト数をピッタリ合わせることができればいいのですが、実情はそうもいきません。

ランチタイムの1時間が混むからと、1時間だけ働ける人を大量に集めるのは無理ゲーですし、そもそもどんなに予測の精度を高めても、毎日その通りにお客さんが来店してくれるわけではないからです。

売り上げ予測を外したと思われるお店で、明らかに何もしていない手持ち無沙汰なスタッフの一団を目にしたことは誰にでもあると思います。


さて、このように私たちは作る・売るに直接携わらない、その日の売り上げ作りに貢献していない店舗スタッフの存在を無駄だと認識しがちです。

たとえばピーク中に商品を作るスタッフ、それを売るスタッフは必要な人材に見えるけど、お客さんと雑談してるスタッフはそう見えない。何なら仕事をサボっているように感じる人もいるのではないでしょうか。

一見するとまったく売り上げに貢献していないように見えるお客さんとの雑談。ですがもし、会話を通じてそのスタッフやお店に親近感や好印象をもつようになり、お客さんのファン化が進むとしたら、それにかかった人件費は無駄なコストではなく、リターンが見込める立派な投資となります。

来客数に対してスタッフが余剰する瞬間は必ずあります、どうしてもシフトを削り切れず作る・売るに必要な人数以上の人員を置かざるを得ない瞬間は必ずあります。

何もさせないのはもったいないと、多くの場合は掃除をさせたり商材の補充をさせたりと、非生産労働を指示しているのではないかと思います。

もちろんそれも営業には必要な業務なのですが、そんな「暇な時にやってもらうことリスト」の中に、お客さんとのコミュニケーションをとるための項目、お客さんのファン化が進む項目を組み込むことをご検討ください。

今日のため明日のためという短期スパンの作業ではなく、スタッフやファンになってくれるお客さんを育てるために必要な、未来のお店への投資として何ができるか考えてみましょう。

どうせこれ以上は削れないと思ってる人件費です、それならコストとしてただ消費するのではなく、リターンが期待できる投資にまわすのは堅実な判断かもしれません。

あえてスタッフが積極的にお客さんと関わる時間を設けることで、通常の営業フローでは難しいコミュニケーションをとるチャンスになるでしょう。

お客さんがお店やスタッフのファンになるのは五感、つまり何かがきっかけでお客さんの感情が動く結果ですから、お客さんとのコミュニケーションへの投資は意外と大きなリターンが期待できるかもしれませんね。