それは、不妊治療ができなくなったこと。
もちろん、学会でいまは不妊治療はしない方がいいと出たのは知っていた。
でももう今回の排卵誘発剤は飲みきってしまっていたし、タイミングくらい教えてくれるかなと思って通院してる病院に連絡したところ。
すべての指導をストップ。
いま飲んでる薬だけ追加するから薬がなくなったら来てね。だそうな。
わかる。
妊婦になって肺炎になったら死ぬ可能性がある。
新しい命を失うこともある。
でもね。
でも。
もうアラフォーなんだよ。
時間がないんだ。
若いときに産めばよかったじゃん、言われてしまうことも多いけど。
私は若くても治療が必要性だった。
だから結婚を敬遠された。
子供がほしいタイミングでできる人とは違う。
その苦しみを理解してほしいとは思ってない。
それに既に一人子供がいる。
だから、一人もさずかれず不妊治療で苦しんでいる人とも違う。
その人の苦しみは本当の意味では理解できていないと分かっているし、「一人いるでしょ、同じにしないで」という叫びを聞いたら私は黙りこんでしまうと思う。あのときの気持ちを思い出して。
私だって一人授かる前は世界のすべてを呪っていたさ。
どんな慰めも意味がなかった。
普通に生理が来る人ですらうらやましくて。
子供を見るのも辛かった。
おめでとうとうまく言えているか不安だった。
今も同じような気持ちになる。
世界を呪うし、妊婦をみて落ち込むし、二人目、3人目と聞くと、ちゃんとおめでとうを言えているのか不安になる。
何が違うのだろうと思うのだけど、
多分違うのだ。何かが。
二人目は贅沢だと、神様はそう言うのだろうか。
私はそんなに贅沢なことを頼んでいるのだろうか。
排卵誘発剤だけでもいいから出してほしい。
コロナが落ち着くにはおそらく1年くらいかかる。
私には時間がない。
もう時間がないのだ。
私には他の人のように年に12回のチャレンジはできない。
できて4回。
たった4回。
悔しい。
悔しくて。
そんなとき、新婚のトイレ王国のパート姫が食堂で私に言った。
「私、まだ遊びたいし、子供はいいかな。できたら困るー。」
本当に、悔しくて。
でも、多分、そうだね、ときちんと笑って返せていたと思う。
頑張ったよ。私。