子供が大人を律する、『オールド・フォックス』 | 平平凡凡映画評

平平凡凡映画評

映画を観ての感想です。

【タイトル】『オールド・フォックス』

【評価】☆☆☆☆☆(☆5つが最高)

【監督】シャオ・ヤーチュアン

【主演】バイ・ルンイン

 

 

【あらすじ】

 1989年台北、11歳のリャオジエはウェイターの父親と二人で暮らしていたが、地主で実業家のシャの自信に溢れた生き方に惹かれていく。

 

 

【感想】

 ある時代、ある場所の熱量をリアルに切り取った映画だった。時代は台湾のバブルが崩壊する前夜、主人公の少年が大人の世界に足を踏み入れていく。そして少年の存在が周りに影響を与え、父親は実直に生きることを選び、また初老の地主は少年に自分の生き方を認めてもらおうとする。小さい個々の人間の生きる姿が瑞々しく、ふと懐かしさを覚えたりもした。そして日本と台湾が繋がっていることを教えてくれる。