教師にはなりたくない、『ありふれた教室』 | 平平凡凡映画評

平平凡凡映画評

映画を観ての感想です。

【タイトル】『ありふれた教室』

【評価】☆☆☆☆☆(☆5つが最高)

【監督】イルケル・チャタク

【主演】レオニー・ベネシュ

 

 

【あらすじ】

 中学1年生のクラスを受け持つカーラは、若いながらも熱心に教師の仕事に取り組んでいた。しかし職員室で起きた些細な事件をきっかけに、カーラの日常は大きく変わっていく。

 

 

【感想】

 観るのにちょっと体力の要るドイツ映画だった。主人公の女性教師が、苦境にはまり込んでいく姿を見ることになる。正しいことをしているはずなのに、事態は悪い方へ。生徒たちは離反し、父兄からも圧力が掛かり、校長や同僚はまるで頼りにならない。孤立無援の苦しさが露わになる。怒りは厄介だ。ドイツでも教師の仕事は辛いものなのかもしれない。エピソードがリアルで、その重ね方が上手かった。そしてテンポのよさが秀逸で、一気に主人公の心情と重なっていった。