距離の取り方が難しそうで、『声優夫婦の甘くない生活』 | 平平凡凡映画評

平平凡凡映画評

映画を観ての感想です。

【タイトル】『声優夫婦の甘くない生活』

【評価】☆☆☆(☆5つが最高)

【監督】エフゲニー・ルーマン

【主演】ウラジミール・フリードマン、マリア・ベルキン

 

 

【あらすじ】

 1990年、ソ連からイスラエルに移住してきたヴィクトルとラヤの熟年夫婦。二人は、ソ連で映画の吹き替えをする声優だった。そしてイスラエルでも声優の仕事をしようとする。

 

 

【感想】

 イスラエルのオフビートなコメディ。ロシア語しか喋れず、しかもすれ違う熟年夫婦が、1990年のイスラエルで悪戦苦闘する。妻が辿り着いたのはテレフォンセックスの仕事、そして夫は海賊版ビデオの吹き替えをする羽目に。不本意な仕事から、思わぬ芽が出てくる。熟年夫婦の倦怠感は万国共通のようで、自分のことしか考えない夫に妻の不満が募るという形。30年前のイスラエルを感じさせ、月日の持つ重みに少しハッとさせられる。