ルパン三世に近付いた気もする、『探偵はバーにいる3』 | 平平凡凡映画評

平平凡凡映画評

映画を観ての感想です。

【タイトル】『探偵はバーにいる3

【評価】☆☆☆☆(☆5つが最高)

【監督】吉田照幸

【主演】大泉洋

【製作年】2017年

 

 

【あらすじ】

 探偵のもとに、失踪した女子大生捜索の依頼が舞い込む。その頃、覚醒剤を巡る殺人事件が起こり、失踪した女子大生がその件に関係していると探偵は気付く。

 

 

【感想】

 前2作の印象は、ダラダラとした展開が続き、大泉洋を立てただけの緩いコメディーといったもの。「ルパン三世」を目指してはいるけれど、成功しているとは言い難い内容だった。しかし今回の3作目は、なかなかの出来映えでちょっと驚いた。パスが繋がり、最後まで緊張感を維持している。今までに築いていた雰囲気を継承しつつ、スキの少ないドラマに仕上がっていた。脚本も冴えていたと思う。

 

 

 ストーリーは、失踪した女子大生を探すというありふれた事件からスタートし、そこからヤクザや覚醒剤、殺人事件が絡んでくる。大泉洋の使い方も上手く、笑いとハードボイルドのバランスが心地よかった。脇を固める俳優陣も、自分の役割を知り尽しているようで、映画を前へ前へと推し進めていた。小さい笑いを積み重ねながら、最後は少し切ない世界を垣間見せる。生きるのは辛く苦しいけれども、それでも生きていれば…といった感じ。