若者がターゲットだったのかも、『キング・アーサー』 | 平平凡凡映画評

平平凡凡映画評

映画を観ての感想です。

【タイトル】『キング・アーサー

【評価】☆☆☆(☆5つが最高)

【監督】ガイ・リッチー

【主演】チャーリー・ハナム

【製作年】2017年

 

 

【あらすじ】

 イングランド王の子として生まれたアーサーだったが、叔父の謀反により国王である父と母が殺される。アーサーは小舟で川に流され、下流の町へと流れ着き孤児として娼館で育てられる。やがてスラムで鍛えられたアーサーは、成長すると共に頭角を現すようになる。

 

 

【感想】

 ガイ・リッチーの出世作「ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ」は好きな映画で、独特なノリとスピード感は癖になりそうだった。その後ちょっと低迷していた時期もあったが、「シャーロック・ホームズ」で復調、「コードネームU.N.C.L.E」もらしさが溢れて楽しい映画になっていた。そして今回の「キング・アーサー」も面白い映画の予感がしていた。

 

 

 ただ、この予感はハズレてしまったよう。ファッションや時代考証に捉われないという方針はよかったが、城壁を壊す巨大な象や、言葉を喋る巨大なタコ、更には巨大なパワーを操る魔術師までも出てくると、よくあるゲームの実写版を観ているような気持ちになる。なかなかガイ・リッチーと冒険ファンタジーが結び付かなったし、相性がいいようにも思えなかった。

 

 

 ストーリーは、スラム街で育ったアーサーが伝説の剣エクスカリバーを手に入れ、因縁のある叔父と戦うというもの。アーサーの強さや運命を受け入れる勇気、仲間との友情や庶民の勇敢さなどを見せているが、大盛り上がりすることはなかった。決してつまらなくはなかったが、凡庸な監督が撮っているファンタジー・アクションといった感じで、期待していたガイ・リッチーらしさはあまり見ることは出来なかった。