こちらも生きる意義を探しています、『ブラッド・ファーザー』 | 平平凡凡映画評

平平凡凡映画評

映画を観ての感想です。

【タイトル】『ブラッド・ファーザー

【評価】☆☆☆(☆5つが最高)

【監督】ジャン=フランソワ・リシェ

【主演】メル・ギブソン

【製作年】2016年

 

 

【あらすじ】

 刑務所を仮出所中のジョンは、砂漠のトレーラーハウスで暮らしていた。そこに行方不明だった娘から電話がかかってくる。彼女は、麻薬組織の男を撃ったため追われているという。

 

 

【感想】

メル・ギブソン主演のアクション映画。それにしても、オジサンたちの活躍するアクション映画が続いている。筆頭格はスタローンとシュワちゃんだが、彼らにリーアム・ニーソンやジョン・トラボルタ、ブルース・ウィリスといった面々が続く。こうした顔ぶれを見ると、ジェイソン・ステイサムやキアヌ・リーブスはまだまだ若手と言えそう。きっと60歳を越えてようやく一人前と認められるのだろう。

 

 

 なぜオジサンたちの活躍するアクション映画が増えたのか、理由はよく分からない。「エクスペンダブルズ」で勢いを得た面はあると思うが、若いアクション俳優が持っているギラギラした生命力に目を背けたいと感じる人が多いのかも。観客席を見渡すと、「エクスペンダブルズ」系のオジサン・アクションを支えているのが、中高年世代であることがよく分かる。なりたかった自分に思いを馳せられるのは、きっと映画の素敵な一面だと思う。

 

 

 この映画は、メル・ギブソンが娘を守るというオーソドックスなストーリーで、凛々しいマッチョぶりを披露している。アメリカの荒涼とした砂漠と、メル・ギブソンとの相性はさすが。オンボロのトレーラーハウスの前で佇む姿が、何とも絵になっていた。バイクを疾走させるシーンや、銃撃戦も用意されている。老いて尚、戦い続けるメル・ギブソンの姿を拝める。それだけで満足すべきなのかも。