ダンス以外は無難に、『ハートビート』 | 平平凡凡映画評

平平凡凡映画評

映画を観ての感想です。

【タイトル】『ハートビート

【評価】☆☆(☆5つが最高)

【監督】マイケル・ダミアン

【主演】キーナン・カンパ

【製作年】2016年

 

 

【あらすじ】

 ニューヨークの芸術大学に入学したバレリーナのルビーは、レッスンの厳しさをまざまざと味わう。そんなとき、地下鉄の駅でバイオリンを演奏するジョニーを見掛け、心を奪われる。そして、ある事件がきっかけでジョニーと親しくなったルビーは、弦楽器とダンスのコンクールに出場することになる。

 

 

【感想】

 初めにダンスありきの映画。主演はバリバリのバレリーナで、彼女のルームメイト役の日系人もバレリーナ。堂々としたバレーやヒップホップのダンスシーンが、タップリと盛り込まれている。バレーとヒップホップダンスのコラボもあり、かなり質の高いダンスシーンを作り出していたと思う。ダンス好きには面白い内容のはず。

 

 

 更にクラシックの音楽が重なり、ちょっと新しい世界を垣間見たような気がした。ただ残念なのが、ダンスや音楽を繋ぐ物語が薄かったこと。とりあえず、ありきたりで無難な恋愛劇を繋ぎに使っていたが、新鮮味はほとんどゼロに近く、ダンスシーンの足を引っ張っている感じだった。

 

 

 「エクス・マキナ」に出演していたソノヤ・ミズオも、準主役といった役柄で登場していたが、いかにもといった感じのアジア系の女の子だった。人種のバランスを考え、アメリカ人の先入観に沿ったキャラクターにも思えた。凄いと思えるダンスシーンもあっただけに、もう少しストーリーで頑張ってほしかった。