みんな筋肉にはまっていく、『ザ・ガンマン』 | 平平凡凡映画評

平平凡凡映画評

映画を観ての感想です。

【タイトル】『ザ・ガンマン

【評価】☆☆☆(☆5つが最高)

【監督】ピエール・モレル

【主演】ショーン・ペン

【製作年】2015年


【あらすじ】

 アフリカのコンゴでNGOの仕事をしていたジムだが、井戸掘りをしている所を何者かに襲撃される。現場の状況から、かつてジムが係わった事件に関係していると考えロンドンへと向かった。そしてかつての仲間が殺害されていることを知り、黒幕の存在を暴こうとする。


【感想】

 まず驚かされたのが、ショーン・ペンのマッチョぶり。完成された筋肉を披露している。前後の脈絡もなく挿入されていたサーフィンのシーン。キレキレの体と、力強いサーフィンを見せてくれていた。まさかショーン・ペンまでもが、筋肉系の俳優になってしまうとは。鍛え上げた体は、男に取っての化粧やファッションなのかもしれない。


 映画の舞台はアフリカのコンゴ民主共和国。隣にコンゴ共和国という国もあるからややこしい。鉱物資源が豊かで、最近まで紛争が続いていたとか。かなりの犠牲者が出ているが、日本にまで話しが届いてこない。映画ではコンゴ民主共和国の置かれた状況を踏まえて、ストーリーを展開させている。人権や大企業の横暴といったキーワードが出てくるが、この辺はショーン・ペンの好みが強く表れていた気もした。


 映画はサスペンス・アクション。命を狙われた元特殊部隊の主人公が、黒幕を暴き戦いを挑むといった流れ。「96時間」の成功にあやかろうとしているようにも見えた。ただアクションシーンが少なく、スピード感には乏しかった。シリーズ化するには、ちょっと物足りないのかも。ロマンスや社会正義は、案外アクション映画の足枷になったりする。