花樟の女 @座高円寺 (2021.03.06.19:00) | 大空のゆめ

大空のゆめ

空が大好き。
飛行機も大好き。
舞台も大好き。
好奇心いっぱいで
夢が広がる。

松本紀保さんを拝見するのは何時ぶりだろうか。
何せこの一年間舞台観劇自体がほとんどない生活だったので、その前だったんでしょうね。気になるので、日記を読み返すと、昨年の2月にサンモールスタジオで「タブーなき世界そのつくり方」を見ていましたね。3月からはコロナ禍でほとんど公演がキャンセルになってしまいましたから、舞台を観れば松本紀保という構図になっていました。

前回はヘレンケラーの先生のアンサリバン、今回は作家の真杉静枝、いずれも現存する人物の物語ですね。
前回は黒人差別の問題提起でしたが、今回は女性差別、外国人差別、はたまた同じ日本人でも台湾帰りの人々への差別があるということをオープニングですぐに提起していました。こういう問題がある時代での物語であるということを示しているので、その後の物語の背景がよくわかりました。

そして、この物語、主人公の真杉静枝は知らなかったのですが、その周りにいる作家の名前はよく知れ渡っている人たちなので、とても親近感が湧きます。ただし、有名な近代の作家は風貌を知っている人にとっては、イメージが合わないと言っている人が(劇場からの帰り道で)いました。でも、風貌は合っていればさらにいいのでしょうけど、別にお芝居の世界では問題ないと思います。小さいカンパニーですからそんな自由度はないですから。

さて今回のお芝居、松本紀保さんの演じる静江の病的なほどの性格のブレを見事に演じ分けていましたね。時には激しく、時には優しく、それでいて家族愛はあるのだけれど多忙の中ではその気持ちが表面から消えてしまったり、言っていることと本心は異なっているというのが、よく分かります。

ストレートプレイの観劇素人にも分かりやすいです。
気にいった舞台だったので、幕間に物販していたこの演目の公演台本が掲載されている雑誌「悲劇喜劇」を購入しました。

 

なお、この物語の舞台である台湾の歴史解説の文書が配布されるので、頭に入れておくといいのですが、頭に入るほど読み込む時間はなかったです。😥


後日DVDも発売されるとか。

話は変わりますが、劇場はコロナ対策で半分の客席収容、お客様へのお願い事項は全員に配布。もしもの時の連絡先の記入を要請し出口で一人一人から回収、当日の担当者はマスクとフェイスシールド着用。完璧な対応でした。