Wed 240508 ワタクシは怠け者である/ルーティン/広島で生牡蠣&お好み焼き 4525回 | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Wed 240508 ワタクシは怠け者である/ルーティン/広島で生牡蠣&お好み焼き 4525回

 今日の東京は、昼過ぎからにわか雨が続き、10分降っては1時間やみ、また10分降っては30分やみ、またまた10分降っては15分やみ、「やんでるな」という時間がだんだん短くなって、夕暮れ近くからはずっと激しい雨が続いている。17時45分、とうとう渋谷区で雷鳴が轟いた。

 

 お天気の神様はマコトに意地悪なので、ゴールデンウィークが終わった7日火曜日が雨模様、8日水曜日は午後から雨が降ったりやんだり、怠け癖のある人なら、「今日は学校を休もうかな」「仕事ズル休みしちゃおうかな」と、そういう情けない考えが、朝の雨の音を聞くだけで、ふと頭をよぎるのである。

 

 悪いことに、連休明けの雨には風も強く吹いた。一昨日も強風、昨日も強風、東京は今日これから風が強くなる。おお、こりゃいかん、怠けたい。怠けたい、ずっとオウチでむくれていたい。だって何にもしないうちに、長い連休が終わっちゃったじゃないか。

  (3月16日、広島駅ビル「かなわ」で生牡蠣を貪る 1)

 

 ワタクシはまさにそういう怠け者の筆頭というか、大関クラスというよりむしろ横綱クラスなので、他人にも元生徒にも現生徒諸君にだって、偉そうにお説教なんかできる立場にない。21世紀の日本で誰がいちばん怠け者かと言って、おそらくまさにこのワタクシがトップの怠け者だ。

 

 現に連休後半から今日8日まで、ブログさえ4日連続して更新を怠けた。ではその4日間、何をして過ごしていたかを問われれば、マコトに恥ずかしい告白をするのだが、ソファに寝転がってCSテレビ「東映チャンネル」で、昭和50年代の邦画を次から次へと眺めていたのである。

 

 諸君、驚いてくれるな。諸君、嘆かわしく思ってくれるな。今井センセは「トラック野郎」だの「お祭り野郎」だの「爆発!! 暴走族」だの、そういう映画を見まくって4日間を過ごしたのだ。

(3月17日、広島のグランドプリンスホテルからの絶景。この日は1日雨だった)

 

「トラック野郎」は、もちろん菅原文太、そのほか愛川欽也・片平なぎさ・あべ静江など、まさに昭和日本の錚々たるメンバーだ。

 

「お祭り野郎」は、松方弘樹・江守徹・今福正男(出演当時)・小倉一郎、こちらもまた錚々たるメンバー。「暴走族」は岩城滉一の有名なシリーズ物だから、当然これも錚々たるメンバー。多岐川裕美その他オールスターキャストだ。

 

 昭和の昔、日曜日や大型連休のサラリーマンや学生たちが「映画でも見に行くか?」と誘いあって午後を過ごす映画とは、この類いが多かったのだ。

(3月18日、広島のグランドプリンスホテルからの絶景。やっと雨が上がった 1)

 

 いや、もちろん20世紀の今井君はマコトに知的な青年♡だったから、「邦画」と聞いただけで「フン!!」と鼻を鳴らしてせせら笑ったものだが♡♡、いやはや21世紀も1/4が経過した今改めて眺めてみると、強烈な隔世の感に襲われる。

 

 その「隔世の感」がどのぐらい激しいものかは、実際に「東映チャンネル」みたいなもので昭和の邦画を何本か眺めてもらうしかないが、いやはやホントに強烈だ。見る時間がもったいないから、あんまりオススメしない。せいぜいググってストーリーやら何やらを読み、「ウヘ!!」「ゲロ!!」とでも叫べばいい。

(3月18日、広島のグランドプリンスホテルからの絶景。やっと雨が上がった 2)

 

 というわけで5月8日夕暮れ、ワタクシはついに「こんなことしてる場合ではない!!」とホンキで覚醒したのである。頭の中では今も松方弘樹と江守徹と岩城滉一が大乱闘を繰り広げているが、こちとらだって短い人生だ、そんな大乱闘シーンばかり眺めて噴き出している場合ではない。

 

 あえてお説教みたいなことを書いておくなら、「ルーティンをサボった1日は、ルーティンより充実していたと胸を張れるような1日を送れ」の一言に尽きる。

 

 それが学生なら「学校をサボったなら、ちゃんと学校に行ったよりも充実した1日を送れ」であり、社会人なら「会社をズル休みしたなら、出社したよりも充実した1日を送れ」と言ふことである。おお、偉そうだ。すっげー偉そうだ。自分で出来ないアドバイスほど、他人には偉そうに開陳できるものである。

(3月18日、広島のグランドプリンスホテルからの絶景。やっと雨が上がった 3)

 

 しかし諸君、さすがに今井センセは人生の大先輩だ。ふんぞりかえって、ひっくりかえりそうなほどにふんぞりかえって、あえて深い深いアドバイス♡を続けさせていただきたい。

 

 だって、「そんなのムリ」なのだ。「学校なんかサボっていい、しかし学校以上に充実した1日を送れ」「ルーティンなんか無視していい、ただしルーティンを遵守する以上に充実した1日を送れ」と言われれば、ふとウルウル熱い涙が両方のお目目に溢れてくるが、「ルーティン以上に充実」だなんて、並大抵の精神力では出来ない相談だ。

 

 学校の時間割とか、仕事のルーティンとか、その類いのユルい束縛は、その束縛がなければ何をしていいのか途方に暮れてしまう一般人に与えられた、軽めの負荷のプログラム。疲れ切って「もうダメだ!!」と絶望することがないように、負荷は軽めに設定されている。

 

 そういうプログラム一切なしに、「さあ自由に走ってごらん」「好きなようにやってごらん」「さあ、もう決められたレールもコースもないよ」とニッコリ、「何事も創意工夫、好きにやっていいんだよ」なんてのは、そんなの天才でもなきゃムリなんじゃないか。

 (広島で「はっさく大福」を購入。これは旨い。オススメだ)

 

 まさにソコントコロだ。天才でもない今井君が、まず高校時代、次に予備校生時代、続いて学部生時代、さらに社会人になってから予備校講師になるまでの約6年間、「レールはキライ」「ルーティンに魅力を感じない」「時間割通りの人生なんか意味がない」と言い張って、あらら、どこまでも失敗続きになっちゃった。

 

 その名残りが、この4日間の「トラック野郎」「お祭り野郎」三昧なのである。「怠けてもいい、ルーティンより充実した時間を送ろう」と考えて、気が付けばお酒を片手に暴走・チャンバラ・殴り合い。ルーティンさえこなせない人間が、ルーティン以上の充実だなんて、所詮キレイゴトに過ぎない。

 

 駿台生の頃の今井君は、5月中旬からほぼ全ての授業をサボって都内の名画座で映画を眺めまくった。それで東大どころじゃなくなった。学部生の頃の今井君は1年生の初夏以降ほぼ全ての講義をボイコットして、蕎麦屋や劇場や居酒屋に入り浸った。それでゼミ内の人間関係を悪くして、大学院どころじゃなくなった。

    (広島駅ビル「かなわ」で穴子の押し寿司を貪る)

 

 だから諸君、雨や風が強くて鬱陶しいけれども、春の授業は予備校でも大学でも眠くて眠くてたまらなかったけれども、4月に決まった配属先が思った通りではなかったけれども、まあ5月&6月、負荷の軽いルーティンだけはありがたく思って、鬱陶しい日々に耐えていきたまえ。

 

「そんなに偉そうなことを言えるガラかよ?」とおっしゃるアナタ。ワタクシだって、成長したのだ、ルーティンはちゃんとこなしている。

 

 今日だって、まず朝には眼科クリニックに出かけて「都内屈指の隠れた名医」に「手術後の経過は極めて良好」の診断をいただいた。昼間には区役所に出かけていろいろ必要な手続きを済ませた。午後からは理髪店を訪問、NHK「美の壺」にも出演した弱冠30歳(前後)の理髪師に、勇ましい4mmの丸刈りをお願いしてきた。

      (広島駅ビル「かなわ」で穴子飯を貪る)

 

 それどころかこのワタクシは「予備校の授業をサボったことは1度もない」というレジェンドの持ち主だ。32歳で河合塾と駿台の講師を始めて以来、代ゼミでも東進でも、ルーティンをサボったことは0回。唯一2010年11月、網膜剥離で戦線離脱の5日間はあるが、それ以外は常に最前線で、猛然とルーティンをこなし続けた猛者なのだ。

 

 だからまあ、たった今「くじけそう」と叫びそうな諸君、昨日の朝も一昨日の朝も「ルーティンは鬱陶しい」「レールの上を歩くだけなんて」と泣き出しそうだった諸君、実はルーティンほど楽しくラクチンなものはないのだと、大ベテラン♡楕円オジサマの言うことをぜひ噛みしめていただきたい。

    (広島駅ビル「かなわ」で土手鍋うどんを貪る)

 

 さて本日の写真であるが、3月16日・17日・18日の広島滞在の時のものである。早春シリーズの最終盤、3月15日に京都で公開授業があり、1日空けて17日に山口で公開授業があって、ワタクシは広島に3連泊し、山口へは広島から新幹線で日帰り出張とすることにした。

 

 別に山口がキライなわけではない。しかしワタクシは広島を深く愛するのである。生牡蠣とお好み焼きを好きなだけ貪らなければならない。昨年の広島サミットの会場になったグランドプリンスホテルに滞在して、穏やかな瀬戸内海の風景も堪能したいじゃないか。

 

 しかしマコトに残念なことに、いま日本中で「牡蠣の成育が思わしくない」という事態になっている。広島の牡蠣も、三重の牡蠣も、三陸の牡蠣も、みんな味が今ひとつなのである。おそらく温暖化の影響なのであるが、無類の生牡蠣好きであるワタクシにとっては、そりゃほとんど死活問題だ。

  (3月16日、広島駅ビル「かなわ」で生牡蠣を貪る 2)

 

 ワタクシは、特に広島の小ぶりな牡蠣が好きなのだ。馴染みの牡蠣舟「かなわ」を訪問すれば、ランチで48個がスタンダード。同じ「かなわ」の駅ビル店でもいいが、駅ビル店ではさすがに人目があり、他人をあんまりびっくりさせてはいけないから、36個までということにしている。

 

 マルセイユでも、連日48個を貪り続けた。どうして36とか48とか、そんな中途半端な数になるかといえば、牡蠣はダース売り。マルセイユや、広島かなわ本店では4ダース、駅ビル店では3ダース、ただそれだけのことである。

 

Tue 161025 オレンジ生ジュース/「かなわ」で生牡蠣40個/まだ入る/広島駅で肉蕎麦

Tue 161227 牡蠣を貪る/中国語が渦を巻く/3ダースさん(シドニー夏のクリスマス10)

Tue 150915 生牡蠣を食べにいく かつてのカオスはどこへやら(また夏マルセイユ22)

 

 だから「いまいち成育が思わしくない」ということになると、そりゃホントに困るのだ。今回の広島では、小さな2皿どまり。何しろ翌日が山口での公開授業だ。万が一のことがあってはいけないから、2皿までで自重。その分を、同じ店の穴子飯と穴子寿司と土手鍋うどんで埋め合わせたが、うーん、不満たらたらで店を出た。

  (3月16日、広島駅ビル「かなわ」で生牡蠣を貪る 3)

 

 山口での公開授業は、出席者160名。15日の京都・同志社大学での公開授業で盛り上がり過ぎたせいで、この山口あたりから声がひどくかれてしまい、生徒諸君は少し聞きづらかったかもしれない。

 

 そこはそれ、大ベテラン♡今井センセだ、声がかれてしまったぶん強烈に大迫力の講義を展開して、「また夏か秋に必ず呼んでくれたまえよ」と檄を飛ばして広島に戻った。

 

 18日、長い長い出張旅行からいよいよ帰京する前に、何が何でも広島のお好み焼きを貪らなきゃいけない。生牡蠣の件で欲求不満を抱えたままにはしたくないじゃないか。選んだ店は、「電光石火」。長い列ができていたが、15分ほど並んで何とかテーブル席を確保した。

(3月18日、広島駅ビル「電光石火」でジャンボお好み焼きを貪る)

 

 ところが、ここでも「今井先生ですか?」のモト生徒に遭遇。というより「発見された」と言うほうが正確だ。何だか向こうのほうで大騒ぎになっている。「今井だ」「今井だ」「ホントだ、今井先生だ!!」という大学生諸君。時期的にも3月中旬、広島へは「卒業旅行」の類いだったにかもしれない。

 

 ならば彼ら&彼女ら、就職したとすればそろそろ5月病の頃である。今日冒頭から書いてきた「サボっちゃおうかな」「ルーティンなんか退屈だ」「こんなことやりに会社に入ったんじゃない」の類いの悩みに襲われていたら、ぜひ今日の記事を熟読して欲しい。

 

 しかし残念ながらワタクシの主義は「淡交」だ。モト生徒の諸君と連絡先を交換したりはしない。「淡交」と書いて「たんこう」と読む。その意味するところは、それこそググって調べてみてくれたまえ。

 

1E(Cd) Ornette Coleman:NEW YORK IS NOW!

2E(Cd) CHET BAKER SINGS

3E(Cd) Art Pepper:SHOW TIME

4E(Cd) Tommy Flanagan Trio:SEA CHANGES

5E(Cd) Bill Evans:GETTING SENTIMENTAL

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