Fri 180309 果糖で太る/マンゴー熟成/ウールームールー(またシドニーの12月 19) | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Fri 180309 果糖で太る/マンゴー熟成/ウールームールー(またシドニーの12月 19)

 ワタクシの旅には独特の習慣がたくさんあって、その一つが「メロン」である。長い旅の最終日、大っきなメロンを1個平らげる。旅の終わりが近づくと、お馴染みになったスーパーでメロンを1個購入、お部屋でじっくり熟成させる。夜も照明の光をあてるのである。

 

 スーパーで買ったメロンが完全熟成するのには、少なくとも3〜4日はかかるから、チェックアウトの日から数えて5日前ぐらいが購入の目安だ。

 

 メロンと言ったって、ヨーロッパなら5ユーロちょいで買える程度の安いヤツでいい。ガラパゴス化した日本の超高級メロンじゃ、畏れ多くておそらく一生食べられない。1個2万円なんてことになれば、スプーンですくってパクッと一口、それで1500円でっせ。

 

 まあその辺が今井君の限界なので、1本50万円のワインを一口すすって「はい、今のが1万円」とか、キャビアを一口で5000円とか、そういうのはどうも心臓に悪い。というか、いやはや、もったいなくて飲み込めない。

 

 今井君は、お茶漬けファンである。冷やゴハンに熱いほうじ茶をかけてサラサラ、その瞬間のほうが遥かに幸せだ。焼きタラコ、焼きしゃけ、きゅうりの漬物、そういうものと一緒にサラサラやるほうが、ずっとずっとハッピーなのである。

19741 マンゴー1

(シドニーにて。スーパーで買ったマンゴーの熟成が進む)

 

 だから旅先でのメロンだって、スーパーで5ユーロを超えると躊躇する。シチリア島のシラクーサで、トラックに積んで売っていた黄色いメロンが7ユーロ。だからコワくて買えなかった。同じメロンがスーパーで5ユーロなのを見つけて、どれほど嬉しかったことだろう。

 

 だから諸君、帰国3〜4日前から、今井君のホテルの部屋はマコトにメロン臭くなる。ブエノスアイレスでもサンパウロでも、ボルドーでもマラケシュでも、部屋の掃除の担当のヒトは、さぞかしメロン臭さに辟易しただろうと思う。

 

 こういう習慣がいつから始まったのか、記憶力のオニである今井君にもハッキリした記憶がないのである。バルセロナでもマドリードでも、マルセイユでもアムステルダムでも、必ずワタクシの部屋はメロン臭いのである。

 

 しかし2017年あたりから、この慣例に若干の変化が生じ始めた。2017年4月、ワタクシはメキシコとキューバを旅した。2週間にわたって、カンクンでもハバナでもメキシコシティでも0ペソの朝食がついていたから、意地きたない今井君は、腹に詰め込めるだけ朝食をむさぼった。

19742 マンゴー2

(シドニーで購入のマンゴー。3〜4日かけて熟成させる)

 

 今井君の腹は夢のようにデカい。ヒレカツ200グラム+ジャンボハンバーグ270グラムを詰め込んでも、まだ腹には十分な余裕がある(スミマセン、昨日の続きです)。広島でもマルセイユでも生牡蠣40個を飲み込んで、「まだ30個はいけますね」と豪語した。

 

 そのドデカイ夢のお腹にビュッフェ形式、「食べ放題の朝食」なんてものが提示されてみたまえ。もう常識とかキリというものがないのだ。もう10年前のことになるが、コモ湖畔の超高級ホテル「ヴィラ・デステ」の朝食で、あっという間にシャンペン1本空っぽにした実績つきだ。

 

 そういう常軌を逸した行動については、もう10年前のブログ記事ではあるけれども、以下の2つを参照してくれたまえ。ブログを開設した当時は、昭和の世界文学全集なみに段落分けのないこんな長大な文章を連日書きまくっていた。

Sat 080705 福岡・大橋講演会 コモ湖と朝のシャンペンのこと

Tue 080708 コモ湖畔にて 再び朝食シャンペンについて

19743 ハリス

(シドニー・ウールームールーの人気店Harry's)

 

 しかし諸君、2017年の4月、メキシコでもキューバでも、とにかく朝食の無料フルーツが旨すぎた。パパイヤ・マンゴー・メロン・オレンジ・グアバ。新鮮で、冷たくて、ナンボ食べてもまだ食べられた。

 

 こんなに旨いんじゃ、タマゴ料理とかベーコンとかいろいろホットフードが並んでいても、今井の腹はフルーツでいっぱいになっちゃったのである。

 

 もちろん、後悔はある。「果糖」というものは分解されにくい。ダイエットの大敵であって、いったん果糖を取り過ぎれば、背中に脇腹、いちばん痩せにくいところに脂肪と化して蓄積され、これを減らすことは至難のワザとなる。

 

 顔の周囲にも蓄積されて、美しい女優さんでも「小顔になる」という目標の達成が困難になる。今井君はあくまでサトイモであって、別に小顔なんかにならなくてもいいが、何だか凄まじく大顔になって、5頭身どころか4頭身に見えるほどのアリサマになった。

 

 新講座E組の収録にあたり、「さすがにここまで大顔になっちゃマズいだろう」と気づき、昨年11月ごろから懸命のダイエットを開始。校舎で出されたケーキも遠慮して、半年で何とか7kgの減量に成功した。

19744 グリンピース

(ウールームールーの名店「Harry's」で一番人気の「The Tiger」。グリーンピースのマッシュが大量に載っている)

 

 果糖、おそるべし。今井君の母方の姓は「加藤」であって、同じカトウどうし、加藤と果糖は相性がいいはずであったが、ここまでしつこくワタクシの肉体に絡みついてくるとは予想もしなかった。

 

 というわけで諸君、しばらくは自らに「フルーツ禁止令」を発令していたのである。ノルウェーのオスロでは、メロンの習慣をいったんお休みにした。ホーチミンシティでは連日のようにザボンを貪ったが、まあそのぐらいいいじゃないか。

 

 しかし12月27日、こうしてシドニー滞在が終わりに近づいてくると、やっぱりメロンが恋しいのである。「去年はよかったな♡」であって、1年前の今ごろは、シドニー・ダブルベイのインターコンチネンタルホテルで、着実に部屋がどんどんメロン臭くなっていた。

 

 そこで諸君、ここに取り出だしましたるは、「完熟マンゴーちゃん」なのである。何を隠そう今井君は、シドニーに到着してからエアーズロックに旅立つまでのわずかな間に、スーパーでマンゴーを1個ちゃっかり購入していたのだ。今日の写真1枚目が27日の完熟状態、2枚目が購入直後の状況(だったと思う)。

19745 ホテル

(ウールームールーで、Ovolo Hotelを発見。次に来る時は、ここがいい) 

 

 何だ、つべこべ言う割りに、メロンがマンゴーに代わっただけじゃねーか。常識人は、きっとそう言って腹を立て、舌打ちして嫌悪を露わにし、席を蹴ってこの場を立ち去るかもしれない。世間というのは、マコトに気難しい短気な人が多いものである。

 

 かく言うワタクシも、実は動物園から帰った直後、「ウールームールー」という街の真ん中で、舌打ちする気分になっていたのだ。「Woolloomooloo」と書いてウールームールー。ずいぶんOの多いスペリングであるが、おお、なかなか趣のある港町だ。

 

 ここに諸君、旅行者の間ですっかり定番になっているファストフードのスタンドがあって、その名も「Harry’s」。そのまた定番がミートパイ「The Tiger」。客はとりあえず「The Tiger!!」と絶叫することになっている。今日の写真の4枚目がそれだ。

 

 中を丸くえぐったパンの中に、マッシュポテトとグリーピースのマッシュを山盛り、その上からグレービーソースをタップリ注ぎ、お値段は5ASドル。うーん、約450円。一口かじって、あまりのグリーンピース臭に、思わず暗い雄叫びをあげた。

19746 レストラン

(ウールームールー、Ovolo Hotel。桟橋に沿って、1階はズラリと飲食店が並ぶ)

 

 何しろファストフードだから、お飲み物はコカコーラ。我が友ビア君はいない。せっかくのシドニー旅行なのに、大切な終盤のランチを、グリーンピースとコカコーラで終わらせることになっちゃった。これが第1の舌打ちの理由である。 

 

 しかも諸君、その直後、すぐそばに「Ovolo Hotel」を発見。「スモール・ラグジュアリー・ホテル」の認定を受けている。その1階部分は、ずっと桟橋の端の方まで、ヨサゲなレストランが並んでいるじゃないか。

 

 シーフードあり、ステーキ屋さんあり、チャイニーズもあれば居酒屋風の店もあるし、「ALL DAY BREAKFAST」もある。「こんなに旨そうな店がズラリと並んでいるのに、どうしてボクチンはグリーンピースとコカコーラにしちゃったんだ?」であって、これが第2の舌打ちの原因なのであった。

 

1E(Cd) Barenboim:BEETHOVEN/PIANO SONATAS 2/10

2E(Cd) Barenboim:BEETHOVEN/PIANO SONATAS 8/10

3E(Cd) Barenboim:BEETHOVEN/PIANO SONATAS 9/10

4E(Cd) Barenboim:BEETHOVEN/PIANO SONATAS 10/10

5E(Cd) Carmina Quartet:HAYDN/THE SEVEN LAST WORDS OF OUR SAVIOUR ON THE CROSS

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