Sun 140629 結びの一番♨の扱いがあんまりだ 平幕優勝の夢は 河口湖合宿・全体開講式
昨日の記事であんなに詳しく紹介し、「ぜひ録画して熱戦を目撃してほしい」とまで書いたのに、肝腎の「白鵬 vs 豪風」戦はまるっきり盛り上がらずに終わってしまった。お相撲自体もそうだったが、中継するNHKの皆さんも「ワチャワチャ相撲」とか「モチャモチャ大暴れ」には、全く価値を見いだしていなかったらしい。
しかし仮にも「結びの大一番」である。行司さんが軍配を高く掲げて「この一番にて本日の」と朗々と歌い上げ、そこで美しく澄んだキの音が響きわたって、一瞬の間を置いて再び行司さんが「ウチードーメー!!」と一礼する。「やっぱりただのスポーツじゃない、ヤオヨロズの神々に捧げる奥ゆかしい儀式なんだ」と国民みんなが実感する、大切な結びの一番なのである。
それなのにテレビの画面は、土俵に上がった横綱白鵬と挑戦者豪風を完全に無視。カメラはまず「インタビュールーム」へ。たったいま横綱・鶴竜を一蹴した豪栄道関のインタビューはもちろん必須なので、まあこりゃ致し方ないだろう。
(7月22日、梅雨明け直後の富士)
しかし諸君、インタビューが終わるや否や、次にカメラが大映しにしたのは「今日のゲスト」である山崎武司氏。元プロ野球のスターで、中日ドラゴンズ☞楽天イーグルスで活躍し、ホームラン王に輝いたことだってある。確かにゲストとしての「番組の最後にヒトコト」は欠かせないだろう。
でもでござるね、土俵の上では着々と儀式が進んでいる。懸賞のノボリが十数本、土俵をクルクル回り、呼び出しが土俵を掃き清め、四股が踏まれ、塩がまかれ、長い仕切りも「時間いっぱい」が迫って、客席に緊張が漲っていく。
それなのに画面は土俵上の様子を一切伝えない。山崎武司氏が「どんなに相撲を愛しているか」「若手力士の台頭をどんなに心待ちにしているか」を満面の笑顔で語り、カメラはグッとズームになって山崎氏の巨体がますます大きく映し出される。やがて音声さえも絞られて、「土俵や館内の騒音が山崎氏の言葉を邪魔しないように」と細心の注意が払われるのだった。
いやはや、これほどの本末転倒があろうか。だってこれはあくまで相撲中継だ。お相撲を背景にして、ゲストの「お相撲♡愛」を語ってもらう番組ではない。ましてや、土俵上では神事を思わせる結びの仕切りが進行中。「騒音扱い」や「背景扱い」は、明らかにおかしいと信じる。
(富士山、拡大図。今年は残雪が多いような気がする)
立ち会いまで「残り30秒」という段階になって、ようやく画面がお相撲のほうに切り替わった。おお、白鵬だ。おお、豪風だ。その画面を見た瞬間、さすがの今井君も「こりゃいけませんな」と、ホントに声に出して呟いてしまった。ワチャワチャやモチャモチャの強引なはたき込みで勝てるような相手じゃないのである。
「最後の塩」になっても、館内はなかなか盛り上がらない。実況アナも解説者も、まだノンビリ「お相撲♡愛」を語り合っている。申し訳程度に「昨日の豪風の史上最年長金星」に触れ、しかし「豪風が白鵬に最後に勝ったのは、もう10年前のことになります」と付け加えると、解説者はあまりのことに黙り込んでしまった。
番狂わせの可能性において、こんなに確率の低い1日があるだろうか。
「10年以上勝ってない」
「しかも、どんなに好調と言っても結局はワチャワチャ」
「最強の横綱をちょっとでも慌てさせる可能性さえゼロ」
ということになると、観客席もシラケ気味、「何でこんな日のチケットを買っちゃったんだろ?」であり、放送席だって「結びの一番がこんな取り組みの日に、何で担当させられちゃったんだろ?」である。
(7月21日、梅雨明け直前の河口湖の風景)
で、ついに仕切りが終わって土俵中央で2人が対峙してみると、さすがに「10年間1度も勝っていない」という気後れが如実に分かる。「格が違うよ」というか「ヘビに睨まれたカエル」というか。これじゃどんなに年期の入ったワチャワチャも、どれほど気合いの入ったモチャモチャも、通じるわけがない。
勝負は立ち会いから2秒、全く見どころナシに終わった。横綱が両脇を締めて抑え込むと、もうワチャワチャもがく余裕さえない。横にワチャワチャするかわりに、前後にモチャモチャしながら、むしろ自ら土俵を割ってしまった。
諸君、「30年前の多賀竜・平幕優勝の再現」「25年前の琴富士の再来」という今井君の夢は、こうして無惨に砕け散った。余りの無惨さにMac君もトチ狂い、「くだけちった」を☞「管ケチった」と変換。行きがけの駄賃なのか、「トチ狂い」も☞「屠畜類」ときた。おお、恐ろしい。ナマイダ、ナマイダ、ナムマイダであるね。
ま、仕方ない。今井君はYouTubeで「多賀竜」「琴富士」を検索。半信半疑だったが、おお、さすがYouTube、30年経過した今でも、平幕優勝した場所の多賀竜や琴富士の勇姿を眺められるのである。しばらくは、こんなんで我慢すっかね。
(合宿第1期、まもなく全体開講式が始まる)
さて、10年目の河口湖合宿であるが、別に今井君は余裕をこいてこんなことばっかりやっているのではない。21日13時、昼飯にウナギをかきこんでから宿舎に戻ってくると、「もう生徒たちは全員集合しています」「まもなく5階の大広間で全体開講式が始まります」と告げられた。
外は「梅雨明け直前」という明るい日差しに満たされていたが、大広間のほうはものすごい熱気に満たされ、花瓶の水さえ煮立ってしまいそうな勢い。窓も天井もビリビリ振動するほどの声で、単語の発音練習に励んでいる。
1クラス約100人ずつ、3クラスで300人が「美富士園」に集合した。同規模の宿舎が他に10ほどあるから、この夏期合宿は3000人規模。「この時期の河口湖周辺では、合宿のおかげで食材が払底する」という湖伝説があるぐらいだ。これから10日間、クマどんも世界遺産・富士山とともに、ボンボン燃え上がろうと思う。
(クラス開講式の風景)
全体開講式での今井君の定番は、「ポンッッッッ!!」「ポンッッッッ!!」「トアアーーーーッッ!!」の絶叫である。普通の講師なら、5分も10分もマジメなお話をして、何回か軽い笑いもとり、「面白かったね」の囁きを求めるところであるが、さすがに今井君は年を経た大グマであって、「中途半端な笑いなんかとったって何にもならない」ことを熟知している。
それよりも、ここは300人の生徒諸君と心を一つにするほうが大切。お互いに「ポンッッッッ!!」「トアアーーーーッッ!!」と声を合わせ、声を合わせることによって、心を通わせる。そのほうが長話の数倍は効果的だ。実際に「笑い」「喝采」という面で見ても、長話タイプを圧倒してしまうほどのウルトラ大爆笑&大喝采が、大広間を満たすのである。
1E(Cd) Karajan & Berliner:BACH/MATTHÄUS-PASSION 2/3
2E(Cd) Karajan & Berliner:BACH/MATTHÄUS-PASSION 3/3
3E(Cd) Harnoncourt:BACH/WEIHNACHTSORATORIUM 1/2
6D(DMv) THE PELICAN BRIEF
total m147 y1114 d14044
しかし仮にも「結びの大一番」である。行司さんが軍配を高く掲げて「この一番にて本日の」と朗々と歌い上げ、そこで美しく澄んだキの音が響きわたって、一瞬の間を置いて再び行司さんが「ウチードーメー!!」と一礼する。「やっぱりただのスポーツじゃない、ヤオヨロズの神々に捧げる奥ゆかしい儀式なんだ」と国民みんなが実感する、大切な結びの一番なのである。
それなのにテレビの画面は、土俵に上がった横綱白鵬と挑戦者豪風を完全に無視。カメラはまず「インタビュールーム」へ。たったいま横綱・鶴竜を一蹴した豪栄道関のインタビューはもちろん必須なので、まあこりゃ致し方ないだろう。
(7月22日、梅雨明け直後の富士)
しかし諸君、インタビューが終わるや否や、次にカメラが大映しにしたのは「今日のゲスト」である山崎武司氏。元プロ野球のスターで、中日ドラゴンズ☞楽天イーグルスで活躍し、ホームラン王に輝いたことだってある。確かにゲストとしての「番組の最後にヒトコト」は欠かせないだろう。
でもでござるね、土俵の上では着々と儀式が進んでいる。懸賞のノボリが十数本、土俵をクルクル回り、呼び出しが土俵を掃き清め、四股が踏まれ、塩がまかれ、長い仕切りも「時間いっぱい」が迫って、客席に緊張が漲っていく。
それなのに画面は土俵上の様子を一切伝えない。山崎武司氏が「どんなに相撲を愛しているか」「若手力士の台頭をどんなに心待ちにしているか」を満面の笑顔で語り、カメラはグッとズームになって山崎氏の巨体がますます大きく映し出される。やがて音声さえも絞られて、「土俵や館内の騒音が山崎氏の言葉を邪魔しないように」と細心の注意が払われるのだった。
いやはや、これほどの本末転倒があろうか。だってこれはあくまで相撲中継だ。お相撲を背景にして、ゲストの「お相撲♡愛」を語ってもらう番組ではない。ましてや、土俵上では神事を思わせる結びの仕切りが進行中。「騒音扱い」や「背景扱い」は、明らかにおかしいと信じる。
(富士山、拡大図。今年は残雪が多いような気がする)
立ち会いまで「残り30秒」という段階になって、ようやく画面がお相撲のほうに切り替わった。おお、白鵬だ。おお、豪風だ。その画面を見た瞬間、さすがの今井君も「こりゃいけませんな」と、ホントに声に出して呟いてしまった。ワチャワチャやモチャモチャの強引なはたき込みで勝てるような相手じゃないのである。
「最後の塩」になっても、館内はなかなか盛り上がらない。実況アナも解説者も、まだノンビリ「お相撲♡愛」を語り合っている。申し訳程度に「昨日の豪風の史上最年長金星」に触れ、しかし「豪風が白鵬に最後に勝ったのは、もう10年前のことになります」と付け加えると、解説者はあまりのことに黙り込んでしまった。
番狂わせの可能性において、こんなに確率の低い1日があるだろうか。
「10年以上勝ってない」
「しかも、どんなに好調と言っても結局はワチャワチャ」
「最強の横綱をちょっとでも慌てさせる可能性さえゼロ」
ということになると、観客席もシラケ気味、「何でこんな日のチケットを買っちゃったんだろ?」であり、放送席だって「結びの一番がこんな取り組みの日に、何で担当させられちゃったんだろ?」である。
(7月21日、梅雨明け直前の河口湖の風景)
で、ついに仕切りが終わって土俵中央で2人が対峙してみると、さすがに「10年間1度も勝っていない」という気後れが如実に分かる。「格が違うよ」というか「ヘビに睨まれたカエル」というか。これじゃどんなに年期の入ったワチャワチャも、どれほど気合いの入ったモチャモチャも、通じるわけがない。
勝負は立ち会いから2秒、全く見どころナシに終わった。横綱が両脇を締めて抑え込むと、もうワチャワチャもがく余裕さえない。横にワチャワチャするかわりに、前後にモチャモチャしながら、むしろ自ら土俵を割ってしまった。
諸君、「30年前の多賀竜・平幕優勝の再現」「25年前の琴富士の再来」という今井君の夢は、こうして無惨に砕け散った。余りの無惨さにMac君もトチ狂い、「くだけちった」を☞「管ケチった」と変換。行きがけの駄賃なのか、「トチ狂い」も☞「屠畜類」ときた。おお、恐ろしい。ナマイダ、ナマイダ、ナムマイダであるね。
ま、仕方ない。今井君はYouTubeで「多賀竜」「琴富士」を検索。半信半疑だったが、おお、さすがYouTube、30年経過した今でも、平幕優勝した場所の多賀竜や琴富士の勇姿を眺められるのである。しばらくは、こんなんで我慢すっかね。
(合宿第1期、まもなく全体開講式が始まる)
さて、10年目の河口湖合宿であるが、別に今井君は余裕をこいてこんなことばっかりやっているのではない。21日13時、昼飯にウナギをかきこんでから宿舎に戻ってくると、「もう生徒たちは全員集合しています」「まもなく5階の大広間で全体開講式が始まります」と告げられた。
外は「梅雨明け直前」という明るい日差しに満たされていたが、大広間のほうはものすごい熱気に満たされ、花瓶の水さえ煮立ってしまいそうな勢い。窓も天井もビリビリ振動するほどの声で、単語の発音練習に励んでいる。
1クラス約100人ずつ、3クラスで300人が「美富士園」に集合した。同規模の宿舎が他に10ほどあるから、この夏期合宿は3000人規模。「この時期の河口湖周辺では、合宿のおかげで食材が払底する」という湖伝説があるぐらいだ。これから10日間、クマどんも世界遺産・富士山とともに、ボンボン燃え上がろうと思う。
(クラス開講式の風景)
全体開講式での今井君の定番は、「ポンッッッッ!!」「ポンッッッッ!!」「トアアーーーーッッ!!」の絶叫である。普通の講師なら、5分も10分もマジメなお話をして、何回か軽い笑いもとり、「面白かったね」の囁きを求めるところであるが、さすがに今井君は年を経た大グマであって、「中途半端な笑いなんかとったって何にもならない」ことを熟知している。
それよりも、ここは300人の生徒諸君と心を一つにするほうが大切。お互いに「ポンッッッッ!!」「トアアーーーーッッ!!」と声を合わせ、声を合わせることによって、心を通わせる。そのほうが長話の数倍は効果的だ。実際に「笑い」「喝采」という面で見ても、長話タイプを圧倒してしまうほどのウルトラ大爆笑&大喝采が、大広間を満たすのである。
1E(Cd) Karajan & Berliner:BACH/MATTHÄUS-PASSION 2/3
2E(Cd) Karajan & Berliner:BACH/MATTHÄUS-PASSION 3/3
3E(Cd) Harnoncourt:BACH/WEIHNACHTSORATORIUM 1/2
6D(DMv) THE PELICAN BRIEF
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