キャリア迷走中の僧侶がMBAへ。結局何者になりたいのか? | 法政大中小企業診断士養成課程に通う学生たちのブログ

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法政大学専門職大学院イノベーション・マネジメント研究科MBA特別コース(中小企業診断士養成課程)の学生たちのブログです。
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はじめに 

~お坊さんなのに迷えるキャリア

 

みなさんこんにちは。

そっしんです。

静岡県出身で実家はお寺。

なので僧侶の資格持ってます。

僧侶✖MBA(診断士)って言うと

なんで?!

すごいね!

って驚く人もいます。

でも私のキャリアは迷走してきました。。。

家業の僧侶を継いでもなお、コンサルになりたい。

その願望を抑えられず、MBAを目指したのです。

 

 

キャリア迷走からの大脱僧。。。

 

20歳の頃。

きっかけは新卒の会社での研修でした。

そこで取り組んだロジカルシンキングのグループワークが楽しく、

その時の講師が中小企業診断士と知り、

 

(面白そうな仕事だなぁ。)

 

その職業、その資格に興味を持ちました。

新卒の会社では2年ほど工場の作業員として働きましたが、、、

 

現状に満足できなかったんでしょうね。

 

転職を考え始めました。

迷走人生の始まりです。

 

(コンサルタントいいなぁ)

と思いつつ、

(お寺に生まれ育って仏教のこと何も知らないのはどうだか)

とも思い、

一旦、僧侶となる道を選びました。

 

つくづく思うのは、

初めから

「コンサルタントになる!」

と真っ先にその道へ進んでたら、

どんだけ早かったことか。。。

 

結局、僧侶になるため宗門の大学へ進み、

京都で2年間、学生生活を謳歌しました。

まさにモラトリアムってやつです。

 

僧侶になるには学校行かなくてもいいんですが、

うちの宗派にとってMBA的な存在。

僧侶として箔がつくし、人脈が作れるわけです。

コンサルがMBAとる感覚と一緒です。

 

まあ結局、修行が全てなんですけどね。

私にとって3年以上修行したことの方が少しは誇れます。

多分、世の中の坊さんで3年以上しっかり修行した人は1割もいないと思います!

 

修行を終えて僧籍をとり、

親戚の寺で副住職となったものの、

 

「このままじゃ終われない!」

 

脱走僧です(笑)

 

いやこれが笑い事じゃなかったんですよ。。。

まあなんで寺を出たのかって言うと

やっぱりコンサルタントになりたかったわけで

民間で働いた経験がなければ、

ただ勉強して診断士の資格をとっても、

その道で働くのは難しいだろうと思ったからです。

 

 

 

 

 

逃げではない 

 

そのあと携帯販売員を1年、

フィルタの設計技術者を2年、

計3年を民間企業で働きながら診断士の試験に向けて勉強し、

1次は一発通過、

2次は2回落ちました。

 

2回目の2次試験、

大正大学からの帰り道、

 

(2次は自分には合わないかもしれない)

 

という2次受験に対する逃げの気持ちから、

ひたすら養成課程をスマホで調べまくってました。

でもそれは自分の中にあった想い、

 

今すぐ環境を変えたい。

コンサルタントになりたい。

早く独立したい。

 

気持ちはすでに固まってました。

 

独立を考えていた私にとって

法政の養成課程が将来のビジョンへの最短切符であり、

その選択は2次試験の勉強からの逃げではないことに気づきました。

 

 

何者でもない。

 

「中小企業診断士の資格をとってコンサルタントとして独立する!」

 

しかしこれは

独りよがりな価値観だったかもしれません。
 

なぜならば(少し脱線しますが、)

禅宗の初祖、菩提達磨大師(いわゆるダルマさん)は

 

「不識」

 

というお言葉で、

人間の普遍性を説いています。

(興味ある方は調べてみてください)

 

立派な肩書や社会的立場などは、

一時的な評価どころか単なる状態に過ぎないし、

第三者がその肩書の価値を認めてくれるとは限りません。

 

つまり

本来は何者でもない自分に気付くことではじめて、

余計な呪縛から解放され本当の自分を知れるということです。

 

そうして振り返ってみると、

私は僧侶でありながら、

立ち止まって自分を見つめずに本質を見失っていたかもしれません。

 

現状に満足できず、仕事を転々と迷走し、居場所を探し続けてました。

 

結局、

今まで仕事で長続きしたことない私には強みと言える専門性は何一つありません。

 

そして

コンサルタントになるために備えなければならない能力は山ほどあり、

この1年で培えるスキルなんて、

たかが知れてます。

 

卒業後、コンサルタントとして独立して働ける保証なんてどこにもありません。

 

だから中小企業診断士やMBAをとっても

 

何者でもない

 

ということを肝に命じなければならないと思ってます。

 

ただそこにあるのは、

法政の養成課程で過ごした1年という事実からの

自信や信頼です。

 

でも私はそこに、

将来を賭ける覚悟で此処に来ました。

 

 

 

 

最後に 

~「君たちはどう生きるか」~

 

はい、7月公開予定のジブリ新作ですね。

この質問に対して私はこう答えます。

 

"今此処私"

 

禅の境地は、この一言に尽きます。

 

いま、ここ、わたし

 

自分が生きているのは過去でも未来でもない。

今を生きること。

 

何者でもなくとも、

ただ一心に今に徹するのみ。         

その姿。

己、本来の姿がそこにあります。

 

 

 

◆道場入りたての頃、8年前

(ちなみに表紙は道場出たとき、5年前)

 

How Do You Live?

 

そっしんでした。

ありがとうございました!!!

 

■リンク

【号外】授業にあの先生がいらっしゃるなんて……!!!