第10部 ブルー・スウェアー 第18章 あの夜の出来事 | ブログ小説 第10部 ブルー・スウェアー
「・・・わかんない!」愛那はぐずるようにいった。
「わかんないって・・」直美はそんな風にいわれても困るよといわんばかりに困惑したような顔でいった。
「もう何もかもがわかんないの!どうしていいのか、全然わからないの!!」愛那は投げやりというより絶望的な気持ちでいった。
「もう何を考えているのかわからないの!!」愛那の本心はこの一言に尽きた。
「もうさ、辞めにしたら?そんなに苦しむならさ・・・」直美は諭すようにいった。
「もう辞めにしたいよ・・」愛那も同調するようにいった。
「そんなに苦しいなら離れなよ!」直美は事情をのめこまずにいたけれど、とにかく苦しそうな愛那の背中を押すようにいった。
「・・・」愛那は辛そうな顔で俯いた。
「もう離れたらいいよ!そうしたいならそうすればいいじゃない!!」
「・・・子供が・・・いるの。あの人の・・・」愛那はいいずらそうにいった。
「えっ!?」直美は目を大きく見開いた。
「結婚してるの!?籍はいれているの!?」直美の問いかけに愛那はゆっくりと首を横にふった。
「・・それじゃあ、未婚の母になっちゃうじゃない!!」
「どうしたらいいの!?」愛那は泣きそうにぐずりながらいた。
「・・・どうしたらって、堕ろせないの?」直美は慎重に言葉を選びながら、愛那の顔をみていった。
「もう無理だよ!」
「えっー!?そんなやばい男の子供を育てていくのは大変だよ。産むならやり直せないの!?」
「・・うん!」愛那はそこは譲れないといわんばかりにうなづいた。
「これからの生活はどうするの!?結婚もしていないなら慰謝料だってないのよ!大変よ!」
「・・
「俊也君と一緒だったらこんな風にならなかったかもね・・」直美はどこかつっけんどんな表情(かお)でいった。
「・・えっ!?」
「愛那も知っているでしょう!他の人と一緒になったって・・」
「・・・うん」
「お互い別の人が、みつかってそれぞれが幸せになったならそれならいいと思っていたけれど、こんな風になるなら絶対に俊也君の方がよかった。こんな風に愛那を泣かせるようなことは絶対になかった!ダサくて、地味で、どんくさくて、少しナルシストだけれど、まだあっちの方がよかった!」直美は少し悔しそうな表情になっていった。
「・・・私もそう思う!」
「最初から変な気を起こさなければよかったのに!!でも相手にも家庭があるし、子供もいるっていうし、もう戻ることは難しいと思うけれど、今さらいっても仕方ないことはわかっているけれど、それにしてもなんかやるせないよ。今の人と付き合っているって知って全然羨ましくなくなったけれど、俊也君といた頃はなんかすごく、純愛って感じがして羨ましかったよ!!」直美は悔しそうにいった。
「そうだね。あんまり愛されている感じがしなかったよ。何考えてるのかよくわからないし・・。初めて会ったとき、運命のような気がしたのはなんだったのだろう!?」愛那は自問自答するようにいった。
「それは単なる気の迷いだったのよ!」直美は切り捨てるようにバッサリといった。
「そんな・・・」愛那は直美は真一のことは認めていないという感じだった。直美は愛那に相応しい人は俊也だといわんばかりにいった。
「過去をどうこういうよりも、子供もいるのだから先のことを考えなくちゃ・・・」愛那はどうすることもできない過去のことを言い始めた直美に対して軽く苛立ちを感じていた。
「そうかもしれないけれど、もし、今俊也君が愛那の現状を知ったとしたらどうするのかな?って思ったよ」
「どうするってどうする訳もないでしょう!!今さら何を言われたってどうすることもできる訳じゃないよ。何でどうしようもないことを今さら言う訳?」愛那はどうすることもできないことを堂々めぐりのいう直美の無神経さに苛立ちが募った。
「確かにどうすることもできないことかもしれないよ!!でもさ、愛那を好きな気持ちに一点の曇りもなかったんだよ。うちの母親が愛那のお父さんから聞いたんだよ。愛那が東京から戻る予定だったのに、戻らなかったときに俊也君はずっと神戸の駅で待っていたんだよ。夜遅くまで、連絡がつかない愛那のことを待っていたことを思うとどんなに愛那のことを思っていたのだろうか?って今でも思うことがあるのよ」

p.s
最近、いろいろ趣味をやっていたら本当にやりたいものがみえてきて、かなり目標が明確化していて、九星気学に適職が陶器コレクターや研究者とあり、、四柱推命には歳と共に海外との縁とあり、、これは陶器コレクターだと最近思えてきて仕方がない‼️今はコロナだからね、、海外も何もないけれど、、、50過ぎくらいまでに陶器のプロフェッショナルになろうと決めたのでした‼️だからゆっくりやるよ〜。でも九星気学には今年以降は陶器コレクターではなく書く方で小さく開花だから、、つぼみの段階なのでしょう🏺キャンドルやLEDも無駄ではないのです。何故ならロウでも器が作れますからっ♫