第10部 ブルー・スウェアー 第18章 あの夜の出来事 | ブログ小説 第10部 ブルー・スウェアー
「お前が何もいわないなら自分の目でみてくる」真一はあずさに告げると音がした方にツカツカと歩いていった。浴室のドアを豪快にガラッと開ける音がした。あずさは胸が塞がれる思いだった。ドアをガラッと開けたとき、思いの他、何の声を聞こえてこなかった。
「何の音やったんやろ?」真一は訝しく思いながらもゆっくりと後ろを振り返りながら戻ってきた。
あずさは何事もなく真一が戻ってきたことが少し意外な気がしていた。トイレの扉の死角になったいるところに壁にびったり張り付くようにブルブルと震えやながら息を殺していた。中崎に真一は気づくことはなかった。中崎の額はうっすら汗ばんでいた。
真一が去っていくと、張り裂けそうだった心臓が🩺せきをきったようにどっと疲れが出ていた。
「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ」
(アイツはやばい!) 中崎は初めて、あずさがいっていた言葉の意味が今さらわかったような気がした。
たしかに話が通じるヤツではなさそうだと今になってようやく気がついた。
あれは普通に恋愛するような<男>ではないのだと悟った。中崎はあずさが一度は好きになって相手が未練を引きずって忘れられない、恋愛だと思っていた。嫉妬したりも内心していたけれど、今日みた限り、嫉妬していて、葛藤していた自分がまるでバカだったのだとわかった。
嫉妬するような対象の男ではないということを。あずさが逃げたいと言い出したとき、なんで話あおうなんていいだしたのか?中崎は想像していものと現象があまりにかけ離れていて内心驚いていた。これじゃ、過去のこととはいえ彼女があまりにも可哀想ではないか!?中崎はあずさが頑なに嫌がった理由がわかった。あれは紛れもないあの子のタイプの男ではなかった。中崎は彼女の気持ちをわかってあげられなかったことを心から悔やんだ。あの男の横顔を微かにみたとき、あれは普通の男ではないことを悟った。
(なんてバカなんだ!?やばすぎる。早く逃げだしたいよ!) 中崎はあずさの部屋を今、すぐにでも立ち去りたい衝動だった。この部屋を無事に抜け出すにはあの男という難関が存在していた。早く帰って自分もこの部屋から帰りたい、早くうちに帰りたい。ここから抜け出したい!!中崎は強くそう思うようになっていたのは、あんな家でもそこに帰ることさえ、今は叶わぬ夢にしか思えてならなかった。同時にあずさに対しても強い罪悪感を感じずにはいられなかった。自分が提案さえしなければ・・・。張り詰めたような空間は地獄のような空間だった。中崎はここに息を殺してここに張り詰めていることも嫌でたまらなかった。昔から頭脳優秀で真面目だった男からみてあの男はヤバイの何者でもなかった。相容れない者。全く異質なもの。あんな想像を超えたやばいヤツだとは今さら知るなんて後の祭りだった。リビングから聞こえてくる声をきいて、あずさからみたら、単なる客としてしかみていなかった。あの男は金をもっているから対応していただけで、恋愛対象としては「圏外」だったに違いない。自分もあずさの客だったからわかるけれど、彼女はお金をもっている男には優しく、金のない男にはとかく冷たかった。とてもわかりやすくてはっきりしている女だった。自分もそんな対象だったのに、一緒にいると思いの他、楽しくて気が合うような気がしてきた。お互いに気が合うから付き合うのも<自然の流れ>というものだった。けれどあの男は気が合うというより、女性からモテるタイプの男にはみえなかった。大阪弁丸出しでそれがいけてるとさえ思っている堂々とした態度。あれはどんな女性からも相手にはされないのだろう・・・。アイツも羽振りのいい客だからと聞こえてきたけれど、きっと何も考えていなかったのだろう。
この男はたんなる金づるぐらいにしか計算していなかったけれど、この男の狂気には気づいてなかったのだろう。
(アイツもバカなんだろうな・・)中崎はやれやれと思いながら、あの男と自分は結局は同じあずさの客だったことを思うと俺とあの男は同じ穴のムジナってとこだったのか・・・。中崎はあの男と同類だったのかもしれないと思うとなんかとても嫌な気持ちになった。
(所詮、俺も・・・)

p.s
年末、厄なのかなんなのか、わからないけれど、災難続き。スマホの画面にヒビがはいったり、ハンドミキサー壊れたり、その後も災いが年末まで続き凹み気味でした💦しかもヒビが入ったあとからバッテリーが突然🔋ショートしたりするから、、、なんかもうやばいのかも。。もう、年末も凹んでました・・・。厄がわぁーっと押し寄せてきたような感じでした。でも年もあけたからきっと風向きは変わると信じたいよぉ〜。ケーキで元気だそー!!


ラーメン食べて元気だそー!!