愛那は会議室にお茶を🍵テーブルに人数分並べ終わると、事務室を通って給湯室に再び行こうとした時に席に座っていた奈緒をみた。奈緒はいつもの感じに戻っていた。
愛那は給湯室に戻ると、奈緒は特に精神的に異常がある感じにみえなかった。
(精神内科ってあんなに普通の人にみえて、何か心の中に闇でもかかえているのだろうか?)愛那はそう思いながら、
トレーを元に戻すともどった。
愛那は17時の定時にあがると、部屋で雑誌をみながらベットに寝そべりながらくつろいでいた。雑誌をパラパラとめくっていた。今、流行りのアパレルが紹介されていた。
「これいいなぁ・・」愛那はカジュアルな服を着こなすモデルをみて、羨望の眼差しでみていた。
「・・・けど、たっけぇ・・」愛那はパラパラとめくっていると、ナチュラルなモデルが出ている。白いブラウスにジーンズを履いているスタイルがいいナチュラルな美人。愛那はその顔にどこか見覚えのある顔だとふと思った。
(・・ん?)愛那は思わず首を捻った。
(・・・どこかで見覚えのある顔・・)愛那は小さく印字されている名前に思わず釘付けになった。
<永井あずさ>と記されていた。
(・・・嘘!?)
「あの人」
あずさはアルバムを本棚から取り出した。パラパラとアルバムをめくっていると短大時代のスナップ写真があった。そこに写っている化粧っ気のないあずさの顔についでに直美も写っている。直美の隣に写っている田舎じみたショートヘアのあずさがいた。愛那は雑誌に出ているロングヘアの緩いパーマをかけているあずさを愛那は見比べながら凝視していた。
「・・・ずいぶんと変わったよな?1年しか違わないのに・・・」愛那は1年前に卒業したあずさが別人のように変わり果てている姿に唖然とした。
(・・・人ってこんなに変わるのね!!)
ープルル、プルル、プルルー
机の上のスマホが鳴っている。起き上がると俊也からの着信だった。
「・・・もしもし・・」
「愛那!!俺...今、どこにいると思う?」
「さぁ、見えないからわからないよ!」
「旅行会社よ・・」
「旅行会社?!」
「もうじきゴールデンウィークが近いからどこかいかないかと思ってさ!海外は無理だけれど、国内ならどこか生きたいかなって思ってさ、パンフレットを持ってかえるけれど、お前が希望するところある?!」
「うーん、一度は行ってみたいと思ってた金沢とかは!?」
「いいね、持って帰るよ!!」
「今日、お前の家に行ってもいいか?」
「うん、いいよ。ご飯作って待ってる!」
「おぉ・・。楽しみにしてる!」