第10部 ブルー・スウェアー 第6章 地獄界の住民たち | ブログ小説 第10部 ブルー・スウェアー

直美はあまりに詰め込みすぎて覚えることが多くてため息をついていた。もう1人の共に研修を受けていたもう1人の同期は時間だからといって先に帰った。直美はぼっーとしていると杉田がやってきて、ドアを開けると、直美は慌てて下をみながらやっているフリをしてみせた。

「ちゃんと復習しているかな?もう時間だから早く帰った方がいいよ!」杉田は柔和な微笑みを浮かべると、直美も緊張の糸がほどけるように微笑みを浮かべた。

「あれっ?まだいたの?もう帰ったのかと思ったわ!」突然ドアが開くと忍がまたたびひょこっと顔をだした。

「あっ、今日はもう終わります」杉田は忍にいうと、忍はニコッと笑った。

「そっ、じゃあ、お疲れっ!」忍は杉田に年甲斐もなくブリッコするようにいった。

「シーちゃん、お疲れ!!」

「早く帰って休むんだよ。お母さんのお手製のごはん、しっかり食べるんだよ!」

「そ、そーだね!」忍は赤ちゃんをあやすようにいった。直美はその様子をしばし呆気に取られたようにみていた。


愛那は貴美枝が退院してから退院したいはやる気持ちがどんどん解放へ向かわせていた。事故のトラウマがないといえばそれは嘘になるけれど、それでもあずさをみてから、今までとは違う意味で「生きていたい」という気持ちがどんどん膨らんでいくようでもあった。それと比例してどんどんと身体が良くなっていくのと同時に愛那は東京へ行きたいという願望を膨らませていった。

(しばらくは1人でいたい・・)ふとそんな気持ちが風と共によぎったりすることが多くなった。


俊也は愛那の快方に向かっていくことと同時に靴職人として、より一層精進するようになっていった。愛那を養っていくという強い決意で、淡路島では少し名の知れた靴職人として見習いをして、3年目になろうとしていた。

俊也はお昼休憩でコンビニで朝買ってきていたおにぎりを食べていると、師匠の和泉太一がやってきて、微笑みを浮かべていた。

「おまえも幸運なヤツだ!婚約者があんなひどい事故にあっても助かったんだから、他の子たちは亡くなったというのに、強運の持ち主だなぁ」

「ありがとうございます!」

「おまえはずっとこの島で暮らしていくのか?」

「そのつもりです」

「靴職人になって、彼女と一緒になってきちんと家庭をもっていくんだなぁ。たいしたもんだよ」太一はお手製のおにぎりの銀紙をはがしながらおにぎりを食べ始めた。

「・・・何がですか?」

「いや、若いのにさ、家庭を持つなんてさ。男は少し位遊んだ方が落ち着くもんなのにさ。卒業して、うちで働き始めて、遊んだりしてねぇだろ!!今の彼女一筋でさ。俺なら真似できないよ!」太一は豪快に笑った。

「でもそれしか無いですからね」

「それしかって、おまえだってまだ若いんだから楽しみなんていくらでもあるだろう!」

「それがないんですよ。たまたまかもしれないんですがね」

「まぁ、この島にいたら遊ぶ所なんてないしな、そうやって収まる若者が多いわな!」

「・・・そうかもしれないですね!」

「この島にいたらそうなるわな。だからといって、おまえ浮気したりするなよ。若い頃遊ばなかったからってよ、浮気をしたりしたらあかんぞ!覚悟ってヤツが必要なんだぞ!」

「・・・はい!」

「俺はその覚悟を得るまでに40年の時間がかかっているけれど、おまえにはその覚悟というヤツはどんなことがあろうともあるのか?」

「・・・あります!」

「どんな困難があっても守り抜くと誓うか?」

「絶対に誓います」俊也は声高に語った。

「ホントか?もしその誓いを破ったら、どうする?もっといいかもしれない女性が現れたら、おまえはそっちにいくか?」太一は俊也の顔をみながら伺い試すようにいった。

「いいえ、初心を忘れずに原点に返って誓いを貫きます!」俊也は迷いもせずにコンビニ弁当を口にいれ、もぐもぐしながらいった。

「おまえ、今の言葉を忘れるなよ!今の言葉、証拠にヴォイスレコーダーに録音しておきたかったな」太一がそういうと、俊也は近くに置いてあったスマホを手にとるとヴォイスレコーダー機能のアプリを立ち上げてテーブルの上に置いた。




p.s

最近、ハマっているチャーシュー丼がとびきり美味しい💖

あまりに美味しくて2日連続してきちゃいました。餃子セット🥟で900円!なんて良心的でほっぺが落ちそうで幸せを感じてしまいました。





すごく幸せを感じてしまいました。ドーナツといい食べ物で幸せを感じてしまう♪

でも作りたい、、キャンドルが、、むむむ。我慢、我慢と言い聞かせてみるけれど、、せつない😅

悲しみの雨の原稿をまとめ中💦幻の原稿もまとめなきゃ💦どうやったらたくさんの人に読んでもらえるか考え中‼️