第10部 ブルー・スウェアー 第5章 魔力 | ブログ小説 第10部 ブルー・スウェアー

愛那は車椅子で点滴を外されたタイミングでゆっくりと移送すると、1人でそっと隣の部屋のドアをそっと開けると、貴美枝はベットで横になって外を眺めていた。愛那はそっとドアを開いた。

「ごめんください・・」愛那は小さな声でいった。

貴美枝は愛那の方をみると、あっ、と驚いたような顔になって思わずみていた。

「愛那・・」貴美枝は車椅子で1人でやってきた愛那をみていたわるようにいった。

「・・・うん・・」

「大丈夫だったの?」貴美枝は思いのほか気丈に振る舞っていたが愛那が突然の来訪に貴美枝は少しうるんだような目を向けた。愛那も緊張していた面持ちが少し解けたような表情(かお)になっていた。愛那の突然の来訪に貴美枝は感激したような驚いたような顔をしていた。

「体調は大丈夫?」貴美枝は愛那をいたわるようにいった。

「う、うん」愛那は弱々しそうに苦しそうに答えた。

「よかった、無事で。何よりだわ」

「う、うん」

「・・・」その後の言葉が続かなかった。愛那に元気そうにしている貴美枝に言葉が続かなくて2人の間にはいっとき沈黙が流れた。

「助かって・・よかった」愛那は苦しそうに言葉を吐き出した。

「うん、愛那も助かってよかったね」貴美枝は冷静にクールにいった。

「もう、1人、治療室にいる・・」

「結衣ね!まだ意識不明みたい。もう2週間続いているから心配よね。お母さんもなんかやつれているわ。助かるといいんだけれど・・・」貴美枝は案じるようにいった。

「・・助かったのは私とあなたと、結衣さんだけ。あの子どうか助かって欲しいわ。あなたと同期でしょう?4人目の犠牲はいたたまれないわ。私達だけ助かっても、それ以上に悲しい想いをしている訳だし・・・それにしても宮下さんって何者だったんだろう?そんなに死にたければ1人で死ねばよかったんだわ。あの人、運転しちゃいけない人だったのね。あなた、知っていたの?あの人がおかしかったこと・・」貴美枝の問いかけに愛那はゆっくりとうなづいた。

ーあっー

愛那の記憶には棚の上に置き忘れた精神科の内服薬が蘇った。

「なんだ?知ってたんだ?なんで教えてくれなかったの・・・なんていって終わったことをとやかくいうこともないわ。まさかこんなことになるなんてわかる訳ないよね。知っていたとしても・・」貴美枝はやりきれない顔をした。

「ひょっとしたら、というレベルだった。でも、よく考えたら想像ができる範囲だったのかもしれないと思うと参加すべきじゃなかった。可能性はゼロではないというレベルだったけれど・・・」愛那も小声で蚊の鳴くような声でいった。

「でも仕方ないわよ。あとからああすればよかった、こうすればよかったなんていったってどうしようもないものね。どうしようもないことをいろいろ後悔したり、人を責めたってどうにもならないことだよね?今、私たちは助かった、それだけのことよ!それが現実だった。もう過ぎたことをいつまでもいろいろ言っても仕方がないのよ」

「・・・うん!」

「亡くなったあの人たちの分までしっかり生きなきゃって思っても荷が重いよね。しっかりとかって重たい言葉よね。しかもこんなに世間を騒がせておいて、張本人に死んじゃうし、亡くなった人にこんな言葉をいうのはいけないけれど、私はあの先輩のことは一生手を合わせたりしないわ」貴美枝は憎々しい顔でいった。

「・・・苦しんでいたよ。とっても」


p.s

今日は駆け込みレッスン💨のキャンドルのレッスンでした。

カーネーションを作りましたが、めっちゃ難しかった!!不器用で周りの花の部分が欠けてしまっていますが💦先生のサポートでカーネーションとして見えるようになりました😅めっちゃむずかしかった。





このクリアな透明感✨

駆け込みレッスン💨は残り1レッスンになりましたが、、やりたいレッスンを熱を醒ますためにガーッとやりましたが、冬眠まで残り1レッスンです😭でも「熱」が少し醒めたら(冬眠の目的はキャンドル熱を少し醒ますというもの。好きすぎて、執筆時間より、考えてる時間がキャンドルのことを考えてる時間が多いから!)
これからは熱にうなされて、行きたい、行きたいではなく、ふらーとなんとなく行ってみようみたいな、なんか気分転換したくなったら、ちょっくらいきます的な気軽な感じになり、程よい距離感になったら、ふらーりといく的な感じにしたいと思います。

ケーキは程よく、熱にうなされることもなくなり、何となくこれいい的な熱になり、ふらーっとした感覚になり、、普段頭を占領しなくなりました。これくらいの距離感になれればいいのよ。石けんも程よい距離感になりました。

キャンドルもこれくらい熱を醒まして、執筆のボルテージをあげるよアップアップアップカンパーイ💖