「知ってる。前、この雑誌の付録目当てに買ってた」愛那は直美が差し出した雑誌をみるとブルーの付箋がつけられていた。直美は付箋をつけているページをゆっくりとめくると、愛那も知っている中崎理紗が写っていた。
「すごくない。誌面一面に写っているのよ!」直美は愛那にまるで自分のことのように理紗のことを自慢するようにいった。
「すごいわねぇ」愛那も半ば本心で感心していた。
「あの先輩、普通に綺麗だとは思っていたけれど、まさかここまでなるなんてすごいわ」愛那は知っている先輩の姿を思い浮かべていた。
「人生って何が起こるかわからないよね。先輩をみて、この世界は世知辛い生きにくい世界ではあるけれど、こんなすごいドリームもあるのよ。あの先輩がこんなに輝いているのをみて、すごいドリームだって思ったの。だから人生はあきらめちゃ駄目よ」直美は急に愛那を説教するかのような口調でいった。
「な、なによ。別に何もあきらめてはいないわよ」愛那は少しムッとしたが、表情にはださないようにしながら言いかえした。
「まぁね。あなたは別に諦めた訳じゃないと思うけれどね!」
「そうだよね。あなたはあなたなりの幸せってヤツを掴んだんだものね」
「な、なに、その上から目線な言い方!!」愛那は今度は本気でムッとした言い方でいった。
「あっ、ごめん。そんなつもりでいった訳じゃないよ」
「じゃあ、どんなつもりでいったのよ。どうせ、ちっちゃいって言いたいんでしょ」愛那はムカッとした口調でいった。
「お待たせ、カレーができましたわ」顔なじみのおばさんは2人の仲裁をするかのように入ってきた。
「折角の社会人デビューにケンカすることなどないわ!」顔馴染のルリおばさんはおおらかになだめるようにいうと愛那と直美は我に返りしおらしくなった。
「・・・すみません」直美はポツリと謝った。
「まだ若いわね。若い頃とは希望にあふれているものね。希望にあふれていて、手を伸ばせばなんでもできるようなそんな気持ちになる年頃なのよね。私も今はこんな枯れてしまったけれど、血気盛んなのよね。若い頃というのは・・」ルリはテーブルに出してあった雑誌を何となしに取り上げた。
「あー、この子知っているかも。3丁目の中崎さんのお嬢さんでしょう?」ルリが何気にいうと直美の表情(かお)は急に明るくなった。
「知っているんですね!!」
「まぁね、狭い町だからね。まぁ、こんな風になったのね。人生、何が起きるかわからないものね!!」ルリはしげしげと誌面をみながらいった。
「おばさん、知っていたなんてびっくり!」
「この子、何度かうちにきたことがあったな。特にこれといった印象もなかったけれどね、なんか影があるような印象を受けたな。漠然としているけれど・・・」ルリは意外そうな表情(かお)をしながらいった。
「おばさんも先輩を知っていたんですね!」
「人は変わるものね。こんなに垢抜けちゃってね!」
「なんだか、自分の事のように嬉しいんです!こんな凄い人と知り合いでいれたことが嬉しいみたいな!」直美は本当に自分のことのように嬉しそうに語った。
「・・・でも、私はなんかこの子、すごく暗い感じがしたな。何となく。おとなしい感じの子だったけれど、なんとなく何を考えているかわからないような子だったな」ルリは率直な気持ちでいった。
つづく、、
p.s
もう疲れすぎたー!!新年そうそうこの異常な疲れは何なのだ?本当は今週レッスンを入れようかと思っていたけれど、これは入れられない💦しんどいよー!エネルギーがダウン⤵️⤵️してますねっ❗️
去年、今年は休みますと、言ってましたが、ホントに疲れがひどい。正月はずっと寝ていたのに、、、。でも今年は執筆の年になりますので、何があっても、仕事がどーであろうと、プライベートがどーであろうと、手を緩めてはいけないのです!!!(どんなことがあっても❗️)