第10部 ブルー・スウェアー 第2章 夢の入り口 | ブログ小説 第10部 ブルー・スウェアー

愛那は休憩時間になると、直美からメールがきていた。

<社会人1日目はどんな気分?今日の夜ヒマなら会おうよー>直美からのメールだった。愛那は特段、何の用事もなかったからすぐに<いいよ>と快諾をした。愛那は返信を返すとスマホを鞄の中にしまった。


愛那はガチガチの緊張となれないスーツ姿で初めての出勤を終えると直美が指定した場所にいった。淡路島にあるカフェのようなカレー屋だった。直美とはよくこのカレー屋で話したこんだものだった。淡路島は自然が豊かでとかく店が少ない。中心部にいけば、それなりに店もあるけれど、兵庫の明石よりの近辺には眩いほどの海や自然以外には特筆するようなものはなく、ただ自然が豊かなだけだった。豊かな自然の恵みで作られた魚介カレーが有名なカフェだった。いつもの見慣れた行きつけのカフェもなれない社会人一日目にいくといつもよりかは安らぎの場所のような感覚にとらわれた。カフェ「ボボ」のドアを開けると窓際の席にすでに直美がきていた。

「ごめん!!遅くなった」

「あぁ、大丈夫よ。私も今さっききたばかりだから」

「ごめん、ごめん」

「愛那が好きなの。いつもの注文しておいた」

「サンキュー」そういうというと顔なじみの店員が先に飲み物と小鉢のサラダを差し出した。

「あら、見慣れないスーツをきているのね。社会人1日目?」

「ええ。私は!」愛那がいうと店員は直美の方をむいた。

「あっ、私はまだ就職はしていないんです!ニート中なんです」

「あらら、そうだったのね。でも2人の社会人デビューにささやかだけれど、アイスコーヒーをサービスするわ」店員は見慣れた顔ぶれにまるで家族のような柔和な表情(かお)を浮かべながらいった。

「ありがとう。ルリおばさん」

「いいのよ。このぐらいしかできないんだから!」そういうと顔なじみの店員は愛那と直美にアイスコーヒーを差し出した。

「ありがとう」直美が謝辞を述べると愛那も軽くお辞儀をした。

「どぅ?」

「どぅって、特に何もないけれど、でも、長く続くかわからない」

「でもさ、愛那は婚約しているんでそょ?くだんの人と。2〜3年、修行だと思って適当にやっていればいいのよ。いいなぁ。私は夢も希望もないわ。今 未だに迷走中」直美はつまらなさそうにいった。

「いいんじゃない?まだ就職までは遅くないよ!何も困らないんならいいんじゃない?」

「そんなこともないのよ。うちの親もそこまで、何でもいいよ、いいよっていうような親じゃないから。遅かれ早かれ就職はしなきゃいけないと思っているからさ。でも淡路島に仕事が今から探そうと思ったらないのよ。公務員ぐらいじゃない?だから就職するとしたらこの近辺ではないよね。あっ、今日言おうと思っていたんだけれど、私がまだ1年の頃、天体サークルの先輩だった、中崎先輩っていたでしょう?」

「・・・中崎先輩?あ、あぁ。知ってる。天体サークルのリーダーみたいな人よね。中崎先輩がどうしたの?」

「先輩すごいらしいよ」直美は瞳を輝かせながらいった。

「・・・何が?」

「先輩は東京の不動産会社に就職をして地味に暮らしていたみたいなんだけれど、道を歩いていたら、スカウトされたんだって。地味でも美貌を見抜ける人は見抜けるのよ!道端でスカウトされて、なんと、ビィアンのモデルになったみたいなのよ!」直美は弾けんばかりの笑顔を浮かべながらいった。

「えっ?嘘?」愛那も思わず絶句した。

「ホントよ。嘘なんていう訳ないでしょ?今日買ったのよ。だから愛那にも早くいいたくて呼んだのもあるのよ」直美はそういうと、鞄の中から一冊の冊子をとりだした。

「・・・みてよ。これ!」



p.s
なんかとても疲れましたが、、今日知り合った人とほんと仲良くなり、、なんか人生っていろいろあるんだなぁってしみじみ思ったりしました。私もいろいろありますが、、私より、大変な方もいるんだなぁって、びっくりしましたが、すごーく綺麗な方なんですが。。私もなんかいろいろつれないことがあったのですが、、でも希望がまた一つ。。私の小説がまた1つ、拡散されていましたドキドキ💖ブルー・スウェアーはまだ前半なので、ストーリーが掴めないかもしれないのですが、すごいアングラな世界も出てくるし、とにかくせつないんですよドキドキドキドキ人間の汚い世界も闇も陰湿さも途中から出てきます。でもそれを超えて、守るべきものという大きな展開がありますっ!!それが読めないんですよ。その先からダイナミックな展開が出てきますっ!
そして、先が読めない展開になっていきます。

私、フレアがなんかイマイチって思っていたのですが、今、振り返ったら、悲しみの雨より深くてよいことに今さら気がついたんですよ。

誘拐犯と誘拐された子供の父親が同じ甲子園の同じ夢をみた仲間で、罪を重ねても心の片隅で青春時代をどこかにまだ思っているって、なんか深いなぁって思っちゃう!!最近。書いてる時は何とも思わなかったけれど、、、今思うと、深いわぁ。フレア、何気によい、と思った今日この頃。
奥が深い!!もう少しラストをもっとよくすれば、意外と名作じゃないですか?悠人と文香や
みずほより、誘拐犯と誘拐された主人公の父親の関係性に何気に感動してしまう。もう少し上手にかけたらよかったのに!と思います。

ー生きている事が幻なのかもしれないー

・・・というセリフも今さら心にしみますっ❗️

そうなんですよ。生きていることが幻なのかもしれない、、この言葉が今さらよみがえります。

あと少しだけかくと、ブルー・スウェアーについて少しだけかくと、深いセリフを2つ書きます。

・加害者って被害者ヅラするのが上手なのよね。
・何かを強調するってということは、そこに何かがあるの。やましいことであれ、そうでなくても何か強い思いがあるのよ。どんなにさりげないことであってもね。