第2部 トライアングル  第8章  点と線 | ブログ小説 第10部 ブルー・スウェアー

「心当たりは?」吉永は伺うようにいう。

「何もないわぁ・・強いて言うなら前の彼が中国人と結婚していたくらい」とめぐ未。

吉永は息を飲んだ。何となく謎が解けたような気がした。答えはとっても単純なことなのかもしれない。

「どうかしたの?」めぐ未は怪訝そうに吉永の顔を伺うように覗きこんだ。

「押本さんはどちらにお住まいなんですか?」

「行ったことがないからよくわからないけど、前に待ち合わせた時××から行くって言ってたわ」正直勇起の顔を思い出すこともしんどい。

「今日から絶対にその彼とは連絡を取らないで下さい!!その代わり僕にその彼の連絡先を教えて頂けないないですか?」

「どうするつもりですか?」心配そうなめぐ未。

「ただ確認したいことがあるんです。ただそれだけです」

「私が聞けばいいことでしょ」

「それは、、辞めた方がいいと思う」

「カレを疑っているの」カレの二文字が吉永をほんの少し動揺させた。

「違います。ただひっかかることがありますので・・・」

「あいつの奥さんを疑っているの?」

「ほんの少し聞くだけですから」吉永は寂しげな微笑みを浮かべた。

                                            つづく、、