「心当たりは?」吉永は伺うようにいう。
「何もないわぁ・・強いて言うなら前の彼が中国人と結婚していたくらい」とめぐ未。
吉永は息を飲んだ。何となく謎が解けたような気がした。答えはとっても単純なことなのかもしれない。
「どうかしたの?」めぐ未は怪訝そうに吉永の顔を伺うように覗きこんだ。
「押本さんはどちらにお住まいなんですか?」
「行ったことがないからよくわからないけど、前に待ち合わせた時××から行くって言ってたわ」正直勇起の顔を思い出すこともしんどい。
「今日から絶対にその彼とは連絡を取らないで下さい!!その代わり僕にその彼の連絡先を教えて頂けないないですか?」
「どうするつもりですか?」心配そうなめぐ未。
「ただ確認したいことがあるんです。ただそれだけです」
「私が聞けばいいことでしょ」
「それは、、辞めた方がいいと思う」
「カレを疑っているの」カレの二文字が吉永をほんの少し動揺させた。
「違います。ただひっかかることがありますので・・・」
「あいつの奥さんを疑っているの?」
「ほんの少し聞くだけですから」吉永は寂しげな微笑みを浮かべた。
つづく、、