ちょっとガッカリしたのが、私以外誰も振り付けを完全に覚えていなかったこと。

私は一時帰国していたから他の人達よりも遅れていると思いこんで、使用する音楽をダウンロードして運転中はその音楽ばかり聞いていたし、家でも練習をしたというのに。
鏡に映った仲間達を見ていると、皆が皆、私を見て真似ている。

緊張して間違えてしまったら、全員私と同じ間違いをする。(笑)
インストラクターも、「Lunaは全部覚えているわね。他の人達もLunaばかり見ないでしっかり覚えてね」と言っていたけど、皆さんテキトーなんですねえ。
よく考えたら、たかが趣味のダンスなのに、私がストイック過ぎるのかしら。
いったい何故、踊るのか?
もちろん一番の理由は『楽しいから』、『好きだから』ですが、もう一つの理由が精神安定剤なんだと思う。
先月一時帰国の際、とても親しくしている日本の友人と食事をしていて、ダンスの話しになり共感することが非常に多かった。
彼女は20代から13年くらい続いた長い長い恋が終わったあと、社交ダンスを始めて5年ほど続けています。
続けているというより、相当ハマっている。
今では週に7回、つまり毎日レッスンを受けているそうです。プライベートレッスンなので1回30分だそうですが、それでも毎日ってすごい。本格的にやると、社交ダンスはかなりお金がかかると思う。
レッスン料もそうだけど、半年に一度の舞踏会に参加のための参加費の額がすごいし、ドレス代もベリーダンスの比じゃない。彼女のお教室の舞踏会を一度見に行ったことがありますが、ホテルのバンケットルームで絢爛豪華でした。
「来週もデモがあるから今も練習中」とメールに書いてあったし。
「でもね、ヨガなんかじゃ全然ダメなののよ。ダンスじゃなきゃダメなのよ。」
と言っていた。
うん。分かる、分かる。すごくよく分かるよ。
私もそうだったもの。
私も、ヨガにはまれる人が羨ましいと思った。そういう人は気持ちが落ち着いていて、心が安定しているにちがいないと。
ヨガは動きがシンプル過ぎて、やっている間に考える時間が沢山あり過ぎて、瞑想の時間まであるし、1時間のクラスだと、その1時間の間ずーーーーーーーーーーーっと色々と考えてしまうんだよね。
同じ理由で、初級レベルの簡単なエクササイズ・クラスや、動きがシンプル過ぎるエクササイズもダメだった。
ちょうど3年前、私が苦悩の中にいた時、ジムのクラスにあった『ヒップホップ』と『ベリーダンス』を受けてみて、やっと一つのことに集中できた。少なくともその時間だけは。
だって新しい動きを覚えたり振り付けに付いていくのが精一杯で、いろいろ他のことを考える時間がないから。
たった1時間だけど、その時だけはあらゆる苦悩から解放された。
その時、半年ぶりくらいに初めて少しだけ楽しいと思えた。
私には数年前に人生を覆すような出来事があり、それを機に何にも集中できなくなってしまいました。
本を読むことができないのはもちろん、何にも集中できないのでTVや映画を見ることもできなくなった。ただただ、ひたすら時間が過ぎるのを待つだけの気が遠くなるような毎日。
今思うと鬱だったのだと思いますが、生きる屍のようにただ息をするだけでも精一杯。
そんな私がなぜか、唯一集中できたことがダンスだったのです。
ジムの他のエクササイズではダメだった。考える時間があり過ぎるから。ヨガなんてぼんやりと考える時間が一杯あり過ぎて、最後のシャバアスナの瞑想の前に大急ぎでスタジオを飛び出してくるほど無理だった。あの頃の私には、瞑想なんて拷問に等しかったので。
『楽しいから』が一番の理由だけれど、私にとってダンスは精神安定剤なのだと思う。
さあ、今夜はバレエに行ってきます!