身の丈の幸せ

身の丈の幸せ

趣味の映画、テレビドラマ、ブルースについての雑感を中心に日々思うことをぼちぼち書き綴ります。

 

【あらすじ/Googleより】

山岳地帯出身の青年サンティが、貧困を抜け出すため、実在の宅配企業「Flash Express」の創業者をモデルに、タイ初のユニコーン企業を目指す壮絶なサクセスストーリーです。サンティは家族を救いたい一心で、母親に教わった中国語を武器に、バンコクで「サンダー・エクスプレス」を立ち上げ、巨大な宅配市場に挑戦しますが、裏切りや巨大企業との対立に直面します。

 

 

もしかすると、私にとっては初めてのタイドラマかもしれない。
いつものごとくヌシさんのおすすめで観始めたのだが、正直なところ「タイのドラマ」と聞いて、どこか軽く見ていたところがあったと思う。けれど、この作品は今の多くのドラマが忘れてしまっている“熱さ”が全開にあふれた傑作だった。

物語は、タイの貧しい若者が中国の宅配便サービスを知り、それをタイで立ち上げようとするスタートアップの挑戦譚。
ゼロから会社をつくるのがこんなにスムーズにいくものなのか、という違和感はある。ストーリー運びも少し粗削りで、どうしても「筋を追っている感」は拭えない。けれど、登場人物の描き方がとても魅力的なのだ。もちろん「ステレオタイプでは」と言われれば否定できない部分もあるが…。

ただ、それらもすべてラストエピソードで吹き飛ぶ。最後もツッコミどころだらけで、「ドラマ的すぎる」と思わず笑ってしまう展開なのに、それをすべて凌駕する熱量がある。観終えたときのこのすがすがしさといったらない。視聴者が「こうなってほしい」と願うことをきっちり叶えてくれる、まさにシンデレラストーリー。爽快そのものだ。

悪役も実に“悪役らしく”、最後の妨害の連続はまるで漫画のよう。けれど、それがむしろ心地よく感じられる。日本でこれに並ぶものを挙げるなら『半沢直樹』だろうか。私は『半沢直樹』そのものにはあまり強い思い入れはないけれど、あの「ここまでやるか」という出来すぎ感と似た熱さを感じてしまった。

とにかく、面白かった。最後の最後で、それまでの粗さや違和感さえすべて許せてしまう。今の日本では、もうこういうドラマは作れないのではないかと思う。発展途上国ならではの勢いがあり、どこか懐かしさすら覚える名作だった。

これはぜひ観てほしい。

 

まとめて3本の感想。ブログのタイトルはともかく、ハッシュタグが難しかった。

でもなるべく続けたいので、このような形が今後も続くかも?

 

①映画『スノータウン』


オーストラリア南部のアデレード郊外。無職の母親や幼い弟たちと貧しい生活を送る16歳のジェイミー・ブラサキスは、ある日、隣人から性的虐待を受けてしまう。そんな中、母親の新しい彼氏ジョン・バンティングが家にやって来た。気さくで行動力のあるジョンに惹きつけられていくジェイミー。だがジョンは町の性癖異常者たちを根絶しようと、恐ろしい殺人に手を染めていた。ジェイミーも彼に協力して、徐々に殺人に加担してゆく。

いわゆる胸糞映画と言われるジャンルに含まれるんだろう映画。
タイトルだけの情報しか持っていなかった私にはかなり衝撃的だった。オーストラリアで起こった猟奇殺人事件の実話を映画化したもの。
聞くとオーストラリア版『冷たい熱帯魚』と言われているみたいだが、私はどちらかというと『凶悪』を思い出した。
いずれにせよ、そういう映画。

Amazon Primeで視聴。


②映画『バッド・デイ・ドライブ』


2人の子どもを学校に送り届けるために運転中のマット。そんな彼は正体不明の犯人から、車を降りたら爆弾が爆発するという脅迫電話を受ける。

リメイク映画らしいけれど、私は楽しめた。
車を降りたら爆発、ってそれほど目新しいものではないけれど、子供を後部座席に乗せたことでうまいこと盛り上がった。
が、後半、警察に囲まれてからちょっと失速。
残虐シーンは少ないので、お子様と一緒にハラハラしましょう。
Amazon Primeで視聴。


③映画『Fair Play/フェアプレー』

 



競争の過酷なヘッジファンドの同僚である若いカップル。ある日、片方が思いがけず昇進したことで、婚約したばかりの2人の関係は次第に険悪になっていく。

ジェンダーについて考えさせられる映画。
男と女、観る人によって感想が異なるんじゃないかな。どっちに正義があるんだろう。でも、女性が成功することに対してこういう偏見を持つ男って少なくないじゃないかな。
どうしてこの映画が18+なんだろう。それほど過激な描写はないけど。
イマイチ納得いかなかったのは、話を聞かない母親。いくら何でもこの展開は無理。

Netflixで視聴。


 

 

ロックされた車のトランクの中で目を覚ました28歳の医学生マリーナは、状況が把握できずにいるが、恐ろしいことに自分が失ったのは何が起こったかの記憶だけではないことに気づく。車が驚くべき秘密に向かって、容赦なく突き進む中、聡明な若い女性のマリーナは外の世界との唯一の接点である携帯電話を頼りに、生き残りをかけた壮絶な戦いを繰り広げる。
 

2日も続けて星5の映画に出会えて個人的にはハッピーな状態でしたが、続けて本日観た(といっても半分でリタイアしました)この映画で気持ち的には奈落の底にたたき落されました。

いくらなんでもこれはひどい。

お世話になっているヌシさんのYouTubeチャンネルではこの映画の前に[リミット]を紹介していました。[リミット]は鑑賞済みですが、そこそこ面白かったという印象だけは残ってます。
棺桶に閉じ込められる、車のトランクに閉じ込められる、パクリかと思うような設定ですが、本作はまったく受け付けませんでした。
車のトランクに閉じ込められるという設定。工夫をすれば面白くなって当然だとは思うのですが。

① あなたは目が覚めたとき、車のトランクに閉じ込められていて、かつスマホの電波も届いたら何をしますか? 考えるまでもないと思うのですが、この主人公の女性、それを最後にします。まずは恋人に電話をかけ、留守電を聞いて恋人にも何かあったんじゃないか、と心配する。次に、家族に電話するが、家族は笑って取り合わない。で、家族に「警察に通報してくれ」とお願いする。???ですよね。
これまでの記事で、私は映画やドラマのキャラの行動では何が一番大事か、それは「優先順位だ」と書いてきました。そんな風に思っている私にとってこの順番はイライラMAXです。
するべきことをしても助けが来ない、というのならイライラではなくハラハラMAXになるはずなんです。
さらに主人公の女性はビデオカメラ(?)があることに気づき、こともあろうに恋人と撮った仲良し動画を観始めます。
ま、この優先順位に関して書き出すとキリがないので、まずはここまで。

② なぜ誘拐犯はスマホがあることを知っていながら取り上げないのか。取り上げてしまうとお話が続かない、んでしょうね。それを考えるのがプロの脚本家だろう?
なんか、もうめちゃくちゃなんです。後半もこんな展開が続くのかと思ったら観続けることができなくなりました。
登場人物それぞれが、今何をすべきかを理解し、自分の力が及ぶ範囲で着実にこなしていって生まれるサスペンスじゃないんですか?

これまでも、こういう映画を観ると、気持ちが萎えて次の映画を観たいと思わなくなるのです。たまにこういうのが2本続くことがあるんですが、そのときは立ち上がれなくなります。

リタイアした映画の感想など誰も読みたくはないとは思ったのですが、気持ちが収まらないので書かせていただきました。


 

 

地球外生命体が発見され、そのサンプルを積んだ探査機がメキシコ上空で大破してから6年後。メキシコでスクープを狙うカメラマンが、ある社長令嬢を米国に送るよう要請される。2人は未曾有の危険の中を進んでいく。

 

また出会えた、星5つの映画

『アタック・ザ・ブロック』に続き、予備知識ゼロで観た映画『モンスターズ/地球外生命体』。
タイトルからは“エイリアンによる地球侵略もの”と想像していたのですが、実際に観てみると、その期待は良い意味で裏切られました。これはエンタメというより、むしろ“静かな異世界体験”です。

モンスターは“脅威”ではなく、“背景”

否定的なレビューでは「モンスターが出てこない」「何も起きない」といった声もあるようですが、個人的にはそこがこの作品の最大の魅力だと感じました。
物語の軸はエイリアンでも戦闘でもなく、あくまで“人間たちの日常”と“異常な世界の共存”。それが淡々と、でも確実に心に迫ってくるのです。

この空気感は、低予算では説明できない

驚いたのは、この映画の製作費がなんと約130万円(10万ドル)とも言われていること。
もちろんド派手な爆発やCGはありませんが、廃墟となった町並みや重く湿った空気感は、どんな大作にも劣りません。
「予算が少ない=見劣りする」という常識を軽々と飛び越えてくる映像世界に、ただただ圧倒されました。

“国境”が象徴する、もうひとつのテーマ

舞台がメキシコであることも、この映画に深みを与えています。
特に終盤、登場する“国境の壁”が示唆するテーマは、現実の社会問題とも重なり、観終わったあとも余韻を残します。
単なるSFではなく、“人間のあり方”を静かに問いかける映画だと感じました。


結論:エンタメを超えた、“地球外の現実”

派手さや緊迫した展開はありません。でも、それが本作の魅力です。
「何も起こらないのに、なぜかずっと緊張感がある」「登場人物たちが“ちゃんと”仕事をしている」――そんなリアリズムが、逆に物語の説得力を高めています。

派手なSFに疲れた方にこそおすすめしたい、「静かで美しい“異色のSF映画”」です。
モンスターは、きっとあなたの想像力の中で、よりリアルに息づくはずです。

 

 

 

 

南ロンドンの団地に暮らす不良少年グループ・モーゼスたちは、ある夜、隕石の落下とともに現れたエイリアンを撃退し、死体を持ち帰る。得意げな彼らだったが、その直後さらに巨大で凶暴なエイリアンが次々と襲来。団地はパニックに包まれ、少年たちは爆竹やバットを手に応戦を開始する。貧困と暴力に囲まれた日常の中で、彼らの“本当の闘い”が始まる。

驚きの低評価。でも私は断然「星5つ」

Amazonプライムでこの映画を観たあと、何より驚いたのはレビュー評価の低さでした。
私にとっては久々に「星5つ」レベルの満足度だったので、正直「なんで?」という気持ちです。

確かに、ハラハラドキドキのサスペンスではなく、リアルな人間ドラマがあるわけでもありません。ですが、この映画にはそれを補って余りある魅力があります。

忘れていた“冒険心”がよみがえる

『アタック・ザ・ブロック』は、子どものころに感じた冒険心や、仲間とともに立ち向かうスリルを思い出させてくれる作品です。ドラマ『なぞの転校生』や、昔の少年探偵団シリーズが好きだった方には、まさにストライクど真ん中ではないでしょうか。

エイリアンの集団に、ロケット花火や爆竹、バットで応戦する少年たち――
もうこれだけで胸が躍ります。肩肘張らずに、純粋に「楽しい!」と思える映画です。

吹替に注意!絶対に字幕版で!

ただし、ひとつだけ全力で言いたいのは「吹替はおすすめしません!」ということ。
たまたま吹替で再生したのですが、10分も耐えられませんでした。キャラにまったく合っていない上に、全体的に演技が浮いてしまっている印象です。
すぐに字幕版に切り替えて、やっと物語に没入できました。字幕版があって本当に良かった…。

結論:考えずに楽しむ、それが正解!

この映画は、細かいことを気にせず、素直に楽しむのが一番です。
もちろん、低評価の意見も分からなくはないですが、「映画に何を求めるか」は人それぞれ。私は断然、このワクワク感に拍手を送りたいです。

 

 

子どものころの気持ちをちょっと思い出してみたい方、
エイリアン相手に爆竹で戦う少年たちの勇姿を見てみたい方、
ぜひ一度ご覧になってみてください。

あなたの評価は、星1つ?それとも星5つ?

 

 

 

大晦日のカウントダウンパーティーで、童貞をからかわれた20歳のニコは、ヤケ酒の末にセクシーな熟女メデアと出会い、彼女の自宅へ。だがそこはゴキブリが這い回り、奇怪な女神像が鎮座する異様な空間だった。見栄と欲望から一線を越えようとするも、狂気じみたメデアの正体に恐怖し逃げ出そうとするニコ。しかし、彼女の恋人スパイダーが帰宅し、ドアの向こうで怒号が響く。童貞喪失は、血と呪術にまみれた悪夢の始まりだった――。

 

とにかく意味が分からない。でもグロい。

率直に言うと、「これはかなりやばいやつ」です。最初から最後まで、何が起きているのかまったく理解できず、説明もないまま物語(らしきもの)が進んでいきます。

グロ描写は徹底していて、まさに“グロの極み”。にもかかわらず、不思議と退屈で、ストーリーに入り込む余地もありません。

サイコも狂信者も、ここまでくると想像の範囲外

これまで数多くのグロ映画やサイコホラーを観てきましたが、大抵は「なるほど、このキャラはこういう狂い方をしているのか」と理解できる部分がありました。

ところが『バージン・ナイト』に関しては、登場人物たちの行動原理がまったく見えません。
一応、昔話や神様らしき存在が関係しているようなのですが、それすらも断片的で、観終わった後に残るのは「……で、何だったの?」という虚無感です。

アマプラで観られるけど、誰も知らない?

驚いたのは、この映画、Amazonプライムで配信されているのに、レビューがわずか8件(※執筆時点)。
あれだけ強烈な内容にもかかわらず、知名度が極端に低いのはむしろ不思議です。
少なくとも“ヤバい映画”として名前だけでも知られていいレベルではないでしょうか。

グロ耐性のある方だけ、どうぞ

怖さやスリルを期待している方にはおすすめしませんが、耐性のある方で「とにかく凄まじいものを観てみたい」という方には、それなりに刺激はあるかもしれません。

 


おまけ:この映画を紹介してくれたYouTubeチャンネルがすごい

そんな奇作『バージン・ナイト』を知るきっかけとなったのが、YouTubeチャンネル
あなたの知らない映画の世界【映画紹介ちゃんねる】 さんです。

私は最近観たホラー映画のほとんどを、こちらのチャンネルを参考にしています。
ホラーに興味がなくても、紹介のテンポと語り口が面白く、つい引き込まれてしまいます。

▼今回の映画が紹介された動画はこちら:
【閲覧注意】アマプラで観るガチでシャレにならんホラー映画4選

 

 

一人息子を亡くしたアニーとポールは、悲しみを癒すため田舎町の一軒家へ引っ越す。ある日、地下室からの物音をきっかけに、アニーは息子の霊だと信じて降霊を試みるが、呼び寄せたのは邪悪な存在だった。さらに突然、町の住人たちが狂気と化し家に襲来。逃げ惑う夫妻の前で、人々が家に吸い込まれるなど、家自体が異常な力を持ち始める。降霊の代償として“何か”が目覚めてしまったのか――。恐怖が家を喰らい始める。

 

「いつものパターン」と思いきや…
映画が始まったときは、「ああ、よくある幽霊屋敷ホラーだな」と思いました。
古びた一軒家、地下室、心に傷を抱えた夫婦。床に写真立てが落ちて、霊感のある知人がやってくる……この流れ、ホラー好きにはおなじみですよね。
ところが、この作品、そこからまさかの方向に物語が転がっていきます。

幽霊、というよりゾンビ?いや、モンスター?
霊の姿にも驚かされました。『ゴースト・ストーリー』のような白く儚い幽霊をイメージしていたら、まったく違います。現れるのは、黒く焼けただれたようなゾンビのような存在で、実体を持ち、容赦なく襲ってきます。
この“肉体を持った幽霊”という発想、なかなか斬新です。

クライマックスはまさかのバトルロイヤル!
個人的に最も驚いたのは、物語が家の中だけで完結しない点です。
普通、この手のホラーは屋敷の中の出来事で終わるものですが、『喰らう家』では町の住人まで巻き込んだ大混乱に発展します。
もはやホラーというより、終盤はモンスターパニック+アクションのような勢いで、怒涛の展開でした。

怖くはないけれど、意外と刺さる
率直に言うと、怖さはあまりありません。
でも、ホラー映画に「怖さ」を求めなくなって久しい私にとっては、逆にちょうど良かったかもしれません。
いつもの型に収まらない物語展開と、“肉体を持つ幽霊”という新しいアイデア。これは幽霊屋敷ホラーの新機軸と言っていいのではないでしょうか。

レイティング18+…は少し疑問
ひとつだけ納得がいかなかったのは、この作品が「18歳未満鑑賞禁止(R18+)」だったことです。
血は出ますが、グロ描写も過激な性描写も特にありませんし、内容的にもそこまで過激とは思えず……。
このレイティング設定は、ちょっと厳しすぎるのでは?と感じました。

幽霊屋敷ものに飽きている人にもおすすめできる、ちょっとひねりの効いた一本です。
“ホラー映画はこういうものでしょ”という思い込みが、いい意味で裏切られるかもしれません。

 

 

 

 

妻を火事で亡くした元警察官のフィルは、2人の娘との時間を大切にするため、ニューヨークの高層マンションで住み込みの管理人として働き始める。だが、迷路のような地下にある部屋での新生活は、クセの強い住人や同僚たちに囲まれ、不穏な空気に満ちていた。やがてマンション内で謎の連続失踪事件が発生。現場には血痕が残され、犯人の正体も目的も見えない。これは人間の仕業か、それとも――。誰にも予想できない戦慄の真相が待ち受ける。
 

前半はやや退屈。ジャンルの振れ幅に戸惑う

物語の序盤は正直なところ、やや退屈に感じました。
オカルト要素なのか、いわゆる“人間が一番怖い”系なのか、どちらに振れるのかが曖昧なまま話が進み、いまひとつ物語に入り込めません。

登場人物が次々に怪しく描かれていく一方で、それぞれのキャラクター設定が薄いため、「何が起きているのか」がなかなか見えてこない印象です。

中盤から加速するミステリ展開

中盤に差しかかった頃、「あ、これはフーダニット(犯人当て)系のミステリなんだな」と気づき始めました。
しかしそのタイミングで、物語の核心に迫る“思わぬ事実”が判明します。ここからは、個人的にはけっこう好みの展開が続いていきました。

ただ、面白くなってくる反面、やや強引な設定や展開に「うーん、ちょっと無理があるかな」と感じてしまう部分もありました。

ジャンルの正体は…観てのお楽しみ

結局のところ、これはオカルトなのか、それともヒトコワなのか。
明確に言い切るのは難しく、最後までその境界線をあえてぼかしている印象もあります。
この曖昧さを楽しめるかどうかは、観る人次第かもしれません。

ぜひご自身の目で確かめてみてください。

おまけ:雑種犬が可愛すぎる

ところで、物語とは関係ありませんが、劇中にちらっと登場する雑種の犬が、とにかく可愛かったです。
映画のなかでふと現れるこうした存在が、妙に記憶に残るんですよね。
雑種犬の素朴な魅力って、やっぱり強いです。

 

 

 

B級映画やくだらない映画も、私は決して嫌いではありません。むしろ、そうした作品の中にこそ思わぬ魅力が潜んでいることもあります。
ですが、今回観た『DASHCAM ダッシュカム』は、残念ながらそのどれにも該当しませんでした。

感情が一切動かない80分

正直に言います。この映画、つまらなかったです。B級だとか、低予算だとか、そういった事情を差し引いても、観ていて何の感情も湧いてこない。唯一感じたのは「イライラ」だけでした。

登場人物の言動に対しても、そしてカメラワークに対しても、不快感が募る一方です。

POV形式の落とし穴

この作品はPOV(主観映像)形式で撮られています。臨場感を出すための手法ですが、逆にそのせいで場面ごとの「優先順位」がまったく見えなくなってしまっています。

ふと思い出したのが、映画『アナと世界の終わり』で出てきた名セリフ。「パニックのときに一番大切なのは……優先順位」。
その言葉を胸に観ていると、本作の登場人物たちの行動には、常に「今、それをやるの?」とツッコミたくなる場面ばかり。

POVだから仕方ないとはいえ、そこは一度カメラを止めてくれ、と言いたくなってしまいます。

まとめ:単に「くだらない」では済まされない

くだらなくてもいいんです。むしろ、くだらなさの中に光る何かがある作品は大好物です。
でも、『DASHCAM ダッシュカム』に関しては、その「くだらなさ」すら楽しめませんでした。残念ながら、ただただ退屈でイライラするだけの一本でした。

 

とにかく、つまらなかった。間違いなく時間の無駄です。

ご用心を。

 

 

 

 

『デッド・シティ』──初めてのベネズエラ映画体験

『デッド・シティ』は、私にとって初めて観たベネズエラ映画かもしれません。正直に言うと、ベネズエラ映画を意識して観たことがこれまでなかったのですが、気がつけばまたしてもゾンビ映画。

ゾンビものといえば、結末はたいてい「全滅する」か「安住の地を目指して旅立つ」かの二択が多く、個人的にはさほど好みのジャンルではありません。何度も同じパターンを繰り返されている印象があるからです。

おなじみの展開、しかし終盤に異変

ところが、この『デッド・シティ』はちょっと違いました。序盤から中盤までは典型的なゾンビ映画の展開で進むのですが、ラストに突然、重たい社会的テーマが提示されるのです。

そのテーマとは「移民問題」。物語の終盤、インタビュー形式で語られる内容によって、ベネズエラが他国からの移民を受け入れる側ではなく、逆に排除される側の立場にあるという現実が浮き彫りになります。

ゾンビを借りた社会風刺

この作品は、ゾンビ映画というエンタメの形を借りつつ、実は移民や排外主義といった重い社会問題を描いています。ゾンビに襲われる人々の姿が、異国の地で拒絶されるベネズエラ移民の姿と重なって見える構造です。

調べたところによると、この映画はベネズエラ本国では上映禁止になったそうです。なるほど、それだけ鋭く社会の矛盾を突いているということでしょう。

それでも映画としての評価は…

ただし、「映画として面白かったか?」と問われると、正直少し悩ましいところです。斬新なメッセージ性はありますが、エンタメとしての完成度は決して高いとは言いがたく、好みが分かれる作品だと感じました。

 

ゾンビ映画の定型を逆手に取り、社会問題に切り込んだ意欲作。重たいテーマに興味がある方や、南米映画に触れてみたい方には一見の価値があるかもしれません。