SFといえば2001年! | フランスの自然療法で美しいからだとこころを手に入れる Île des fleurs Paris イル・デ・フルール・パリ

フランスの自然療法で美しいからだとこころを手に入れる Île des fleurs Paris イル・デ・フルール・パリ

パリ在住19年のTomomiが、フランス本場アロマテラピーや自然療法のお話、日常生活をお届けします

こんにちは。アロマトローグのTomomiです。

 

Aroma Pearlの商品が日本から発送できるようになりました!

香りのショコラは、今までなかった「香りを食べる」ショコラ です♡

感情や行動をスイッチするのに、香りを取り入れて欲しい!という思いで作りました♪

 

みなさんは『2001年宇宙の旅』ご覧になったことありますか?

私は今まで一度もなくて!

SF隊長の旦那のススメで、観てみました。

 

SFってなんか設定が難しくて

あと、映像のスピードが速くて

好きなジャンルではないのですが

いろいろ観ていたら、少し苦手意識がなくなりました。

 

『2001年宇宙の旅』は王道中の王道ですよね。

「長いし、静かだし、Tomomiは寝ちゃうよ」と言われながら

実際数分寝ましたが(笑)、一応ちゃんと全部観ました!

確かに長いし、静かだし、寝ちゃいます(笑)。

 

あとね、2年前に行ったハワイ旅行。

私だけどうしても行ってみたくて

(中学校くらいで行っているのですが)

マウイのハレアカラ山の上に行ったんです♡

素晴らしい眺めでもう、本当にすごかったのですが

ここもロケ地なんですよね。

あの眺めをどのように「宇宙」にしたのか

興味がありました!

 

この映画、キューブリック監督の1968年の作品。

キューブリック監督といえば『時計仕掛けのオレンジ』。

高校時代、サブカル少女の私にとっては

この映画はマスト!みたいに紹介されていて

デザインとファッションと音楽しか観ていなかったのですが

確かにカッコ良くて、印象に残っています。

(今度はちゃんとストーリーも含めてじっくり観たい)

 

こちらは、タイトル通り

2001年に主人公が宇宙に旅する話です(ざっくりすぎ 笑)

 

いくつかの章からなっていて

6分くらい真っ暗闇で音楽だけ流れている映像でスタート!
これ、映画館だったら辛いだろうな(笑)。私はちょっと飛ばしました!

 

そして最初の映像が、まだ人類がサルだったころの映像。

サルの群が、何か食べたり、駆け回ったり、ライオンに襲われたり

という映像を延々と見せられます(20分以上あったのでは?)。

終盤に、黒い石板(モノリス)が突如現れ

それに触れたサルが知恵を授けられ

動物の骨を武器にして、他のサルの群との競争に勝ち...。

(サルが人間となり、人間がこの地球の支配者となるという流れを

私たちに想像させるのです。)

 

で、急に(やっと!)2001年の宇宙旅行ができる世界に。

主人公が宇宙ステーションに着くんですよね。

1960年代後半に製作されているのに

宇宙ステーションまで運んでくれる旅客機の内装や

CAさんの衣装、宇宙食(機内食)、操縦室の機械

宇宙ステーションの到着ロビーや、地球の家族に連絡をとる電話

どれをとっても、洗練されていて、デザイン的にカッコ良く

今までみたSF映画のどれよりも

スタイリッシュでリアリティがあると思いました。

宇宙に入国(?)するときは、パスポートじゃなくて声紋認識でした。

電話はすでに映像(Skypeみたいなの)のテレビ電話。

2022年の現代がやっとこの映画に追いつきつつありますね。

 

この映画は、それまでのキッチュな夢想の宇宙イメージじゃなくて

当時の宇宙開発に関わる専門家からきちんと科学考証したのだそうです。

60年代だからCGだって

そこまで技術的になんでもできたわけじゃないのですが

無重力空間なんだろうなーというのがわかるような撮影をしていて

いろんなところが「すごい!」の連続です。

 

この映画はキューブリック監督とアーサ・C・クラークの共作です。

アーサ・C・クラークは実家に

小説『幼年期の終わり』があって(叔母か祖父のものでは?)

私も小学生の時に読んだ記憶があります

内容はさっぱり覚えていないのですが

ただただ衝撃で、読書感想文を書いたことだけ覚えているんです

 

宇宙と人間の関わりについて書かせたら右に出るものはいない

というくらい、宇宙描写が細かく定評ある作家だそうで

彼のかつて書いた小説を軸に、キューブリックと話し合いながら

台本を進めて行ったそうです。

設定がしっかりしていて、科学考証もちゃんとしているので

今見ても時代遅れどころかまだまだ時代が追いついていないような印象なのです。

 

映画は1964年くらいに製作が始まったようで

その頃、リアルな世界では

1961年にソ連のガガーリンが人類で初めて宇宙へ飛び出し

1968年にアポロ号が月面着陸です。

上映の数ヶ月後に、月面着陸したんですって。

 

ということは、この映画は

まだ実際には見たことのない宇宙を描いていたことになります。

なのに、今観ても、まったく違和感を感じない描写です。

科学考証が徹底していたんですね。

(Wikiなんかを読みますと、地球が実際より青白いのだそうです。確かに。

でも、それは月面着陸して「地球は青かった」ことが初めてわかったので

それを知ると色以外の正確さに驚くばかりです)

 

この映画はSF映画お決まりの「コンピューターの反乱」があります。

HAL 9000という名のAIなのですが、宇宙船に搭載されて

すべてのオペレーションをするんですね。

人間のことばで「**して」と頼むと、人間の言葉で会話しながら

コントロールしてくれるすぐれもの。

Siriやアレクサみたい!

でも姿は「カメラのレンズ」でしかありません。人間型じゃないんですね。

 

この映画のクライマックスが、HALによって宇宙船の乗員が殺されて

主人公も殺されそうになる、というところ。

今の映画だったら、激しい音、銃撃戦、火花、叫び声などで

ドラマチックに大騒ぎするシーンですが

とにかく静か。

HALや主人公は淡々と喋るけど

すごく緊張しているのが表情からわかる。

静かだから余計に、HALと主人公の心理が浮き彫りになります。

 

最後もとても美しいサイケデリックな映像が何分も続いて

意味深なまま終わるのですが、とにかく長かった!静かだった!

でも、ひとつひとつのシーンが長く、静かだからこそ

いろいろと考える余裕があり、印象深い映画になるんだなと思いました。

 

アクションシーンが多く、音とスピードの洪水で圧倒する映画が主流ですが

その真反対にあるこの映画、とても心に沁みました。

私たちはどこから来て、どこへ向かうのか。

今、宇宙開発のニュースもたくさんやっていますよね。

人類の未来は、宇宙にあるのか、地球にとどまるのか。

いろいろな選択に迫られているからこそ

SF映画から考えるきっかけを与えられているのかもしれません。

 

壮大な宇宙に想いを馳せるのでした。




2年前に訪れたハワイの火山🌋

ロケ地になったところです。

宇宙みたい?