嗅覚を鍛えるメリットとメソッド | フランスの自然療法で美しいからだとこころを手に入れる Île des fleurs Paris イル・デ・フルール・パリ

フランスの自然療法で美しいからだとこころを手に入れる Île des fleurs Paris イル・デ・フルール・パリ

パリ在住19年のTomomiが、フランス本場アロマテラピーや自然療法のお話、日常生活をお届けします

こんにちは。アロマトローグのTomomiです。

 

今日お話ししているIPAP協会の詳細はこちらから!

 

 

12月にIPAP協会限定で開催したセミナー動画が

本日より一般公開することとなりました!

こちらからどうぞ!→
 

【テーマ】
『嗅覚を鍛えるメリットとメソッドーCovid-19下の無嗅覚症の研究からー』

【内容】
Covid-19の症状のひとつとして、突然嗅覚が喪失することが注目されました
もともと大きな香料業界を有するフランスでは、嗅覚に関する研究が進んでいて
すでに無嗅覚症に関するメカニズムや治療法も確立されつつありました
約2年に及ぶパンデミックの中、フランスやヨーロッパの研究機関が一同となり
無嗅覚症の研究や治療プロトコルによる臨床による効果がまとまってきています

この研究成果は、Covid-19による無嗅覚症の人のための話に限らず
老化によって嗅覚が衰えていく私たちにとってたくさんの示唆を含んでいます

脳が元気であれば、若々しく楽しい老後が過ごせる♪
そのために「香り」を使って何をすればいいのかをご紹介します!

香りを香りと感じるしくみ
若さと健康に大切なにおい感覚
嗅覚の鍛え方
について、わかりやすく、すぐに実践できる「科学的な方法」をお伝えします

嗅覚に関する科学的学問であるアロマコロジーをお伝えする私ならではの
アロマテラピーでは網羅しきれない「嗅覚」のヒミツについてお話ししていきます!

 

【視聴はこちらから!】

Institut IPAP動画サイトへ

 

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このブログでは、香りについて私が感じていることを。

 

私がアロマテラピーが好きなのは、自然療法の中でも

唯一「香り」がついているレメディである精油を使うからです。

 

精油の芳香成分に薬理効果があり

からだに働きかけ健康をキープしてくれる以外にも

香りを嗅ぐだけでも、私たちの感情や行動を変化させるのが香り。

 

私が「香り」に魅せられたのは

最初のアロマの学校に行った時。

アロマテラピーの授業の最後に

オルファクトテラピーがあったのです。

 

先生は、オルファクトテラピーの創始者から学んだ人で

先日ブログでも書きましたジャン=シャルル・ソムラー氏とも知りあい。

化学ばかりの前半のアロマテラピーに比べて

一気に「ふわふわっとした」アロマテラピーの授業になり

生徒みんなが最初すっごく抵抗していたのを覚えています。

 

「あなたの授業はわけがわからない!お金を払いたくないわ!」

と言い放った生徒もいたんですよ。

ま、フランス人なので、悪意はなく、本当にそう思っていたから

そう言ったまでなんですけれどもね。

ちなみに、最後まで彼女は続けて無事に修了したはず。

 

で、そのときに香りのこころへの影響を学んだのです。

日本でもたくさんの本でこころへの影響が書かれていますが

私は「その根拠」が知りたくてたまらなかったのです。

 

左脳でアロマを考えていると

この成分=この薬理効果というのはすごく納得がいく。

(それでさえも、科学的ではなく伝統的なものも多いのですが)

でも、こころへの影響って

何を根拠にそんなことを言っているの?が分かりづらい。

日本の本は、参考文献が書いていないものもとても多く

著者が開発したメソッドだったりするとなおさら。

「それって、その人が考えたの?」と思うと

納得がいかないことも多かったのです。

 

オルファクトテラピーもまた、誰かが作ったメソッドです。

でも、精油の意味に関しては、その人が考え出したものというより

ヨーロッパにおける伝統だったり

ギリシャ神話やキリスト教の教えだったり

その源泉が辿れるものが多くて(ちゃんと書いてある)

歴史好きな私は、なるほどなーと思えたんです。

そう、美術史でも「この花はこういう意味」という

図像学があり、そういうところからきているんですよね。

 

オルファクトテラピーの本を読んでいても

その後、いろいろなアロマの本を読んでいても

その根拠、よく書いてあります。

ある精油のこころにおける効果とは

「植物的なこと」「キリスト教的なこと」「ギリシャ神話的なこと」

「ヨーロッパの伝統的なこと」「香水文化の中の経験」

「成分の神経における薬理効果」

この6つくらいに絞れるかと思います。

 

私は「この精油はこういう気分になります」と書かれていたとき

「そうなんだー」と真に受けることはほぼありません。

「なぜ?????」が頭をグルグル。

でも、歴史的視点があると、すっと納得いくんですよね。

日本ではアロマは90年代に輸入されたものですが

ヨーロッパでは精油になる植物は

ずーっと使われてきた伝統と経験があります。

図像学を知っていたので

「なーんだ!あれか!」と疑問が晴れたのです。

 

その後、アロマコロジーに出会います。

こちらはもっと香水業界よりの学問。

ここでも、フランスは世界的にトップクラスの

香水の伝統と経験と、それを受け入れる器がある国。

オルファクトテラピーの時に習った

精油の心への作用というのも、大体同じですが

より科学的、経験的なデータがあったりします。

 

そもそも、「こころってどこにあるの?」というのも

誰も答えられない問いですよね(哲学者たちがずっと考えてきたことです)。

心臓でもないし、脳でもない。

現代では、脳にありそうだ、ということで話が進んでいるように思いますが。

 

そんな「ありそうで実態が掴めない」こころに作用する香り

というのが、霧に包まれていて魅力的。

いろいろな調香師や研究者が、その実態を掴もうと

努力されている途中というのも、私はワクワクします!

 

アロマコロジーって、本当に奥が深くて

ベテラン調香師の先生から教わったものを

もっともっと掘り下げて、レッスンを作りました。

私が知りたかったこと、私が面白い!と思ったことを盛り込みながら

ただの調香じゃなくて

こころに作用する香りというのに重きを置いています。

 

「ただの調香」と書きましたが、これは語弊があります。

調香ってアーティスティックな部分が60%はあるなと思っていて

いろいろな調香師が調香メソッドを作ったり、学校もありますが

自分で香りをクリエーションできるようになるまでは

何年も何十年もかかると思っています。

アロマコロジーの授業では

そんな短期間に教えられることはない、ということで

調香は教えてもらっていませんし、私も教えていません。

 

これは、わたしのこだわりというか

美大受験からずっとアートを身近に見てきたからこそ

教えられることは何もない、というのがしっくりくるんですよね。

技術は教えられても、結局そこから脱却できないアーティストが多い。

調香もそれに近いと思っています。

 

長くなりましたが、そんな香りの魅力に取り憑かれ

「いい香り♪」だけじゃない、嗅覚や香りについて

科学的に語ってみたい!というのが今回のセミナーでやりたかったことです。

根拠がわからず信用できなかった香りのこころへの効能に

歴史と科学という光が当たることによって

輪郭が見えて、惹きつけられたという道のりの先にあったもの。

 

内容自体は、すぐに実践できる「香りを嗅いで健康になろう!」という

簡単な話ばかりなので、香りに興味がある方は、是非視聴してみてくださいね!

動画なので、いつでもどこでも何回でも見ることができますよ♡

 

 

 

 


香りでアンチエイジングしてくださいー!