忙しい時に限って難解な故障が舞い込んでくる。
大手レンタカー会社様 わナンバー車両、走行5000Kmのほぼ新車。
作業中、エンジン停止からの始動不良、保証期間でもありディーラー、
及びレンタカー会社からSOS。
到着時、レンタカー会社サービス?さんが既に到着していた。
簡易点検においてECU-B(12V)のヒューズが切れていたので交換、
しかし始動しないという。。。
現場での作業には限界があり、レッカーで工場に入庫させ点検開始。
メーター内警告灯も多数点灯、とりあえず診断機を接続、すると、
一部のECUを除き通信不能状態。
全てのジャンクションブロックのヒューズ点検、切れてるところはなかったはず?
この車両、基本的には24VだがDC/DCコンバーターでエンジンシステムの一部
ヘッドライトやASV等に12Vを使用している。
24V/12Vここの部分を切り分けて点検する。
警告灯からもエンジン制御異状、車線離脱、誤発進抑制制御などと同時に
LEDヘッドランプが点灯しない。
このことから整備書を確認すると12Vが死んでいることが解った。
そうなると助手席背面のDC/DCの入出力の点検でめぼしがつく可能性が高い。
整備性もよく簡単に点検できる。
するとDC/DCの2本24V入力のうち1本24Vが入力されてない。
途絶えている24Vの上流を確認すると?入っている場所に10Aヒューズがない?
なぜ?ヒューズのないところは空きと思っていたが、もしかして・・・。
某サービスさん、借主、弊社出張担当がヒューズ切れに気が付いて刺し間違えたか?
入れ忘れをしたか?共に確認したが、誰も白状しなかった(笑)
あるべきとこのECU-IG(10A)ヒューズを入れた瞬間に始動可能となった。
しかし、しばらく始動していると、エンジンが停止しECU-IG(10A)が溶断している。
ここが肝だった。ECU-IG(10A)溶断する原因は?
車の故障は机上の上で直すがモットーなので↓(笑)
新しい車両なので腐食は考えにくい。どのタイミングでヒューズが切れるのか?
昼間なので解らなかったがエンジン始動とともに右のバックランプ1灯が点灯している
ここで判明!
借主がコンビネーションランプの配線を接触させのか?カプラーが割れている!
レンズ本体には異状なく、それも内側に付いているカプラーなのでパット見解らなかった。
ダンプ車なのでダンプを上げた時、偶然何かに接触したり、引っかかって破損させたのか?
このカプラーのミニギボシをそっと外し原因が判明した。
テールレンズカプラー破損からショート、ヒューズ溶断、始動不良に至ったようだ。
ディーラも依頼時保障修理と言っていたが、外的損傷のため保証外ですと、キッパリ!
後日、H車から部品入荷の時間がかかるとのこと、T車のほうが早いと言われ、カプラーのみ
部品交換で完治した。
前回につづき、人の手が加わったり、外的要因がある場合は診断が手こずる場合が多い。
問診も曖昧だし、せめて触らないでまま依頼をしてほしい。