VOLVO V60(T5) 予想外のエンジン異音 | 一休の整備記録簿

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ひとつ間違えるとドツボの事案、

VOLVO V60 (T5) 2014年 E/G)B420  走行)73500Km

エンジン異音で入庫、

他、若干エンジンの調子が悪いような気がするとの事?

異音を確認するとエンジン回転数により様々な音となる。

「カリカリ、カチカチ、キャキャキャ、キュ~きゅ~」?

動画で異音が確認できませんでした。<(_ _)>

 

 

タイミングチェーン、VVT付近からエンジンマウントに共振して聞こえる。

エンジン不調は始動直後の調子はよいが、暖気状態からアイドリングが上昇、

放置しておくと2000rpmまで上がりエンジンが逝くような音となる。

エンジン不調は、気がするのではなく絶不調だし。

異音もエンジンを直ぐに止めたくなるメカニカル音(汗)

 

システム全数故障コードをread、多数すぎ、絞り込む為消去、

その後は・・・、DTCは読み込まない。

 

エンジンに止めを刺す的な音、恐る恐る試運転、そしてDTCをreadした。

故障コードは

P052123 エンジンオイル圧力低下、温度センサー信号低下

P017100 ラムダセンサー(V1S1)リーン

この瞬間、整備を投げたくなる(笑)

 

 

整備を受けた以上、お客様に説明責任もあると思い、混合気リーンと回転上昇の

突き止めやすい部位から原因を探る。

まずはスモークテスターでインテーク関係のエアーリークを探るが現時点では異常はない。

エンジン回転中、オイルフィラーキャップを外そうとすると、エンジン内負圧が強くフィラー

キャップが外れにくいことに気づく。

あっ、あの時の・・・、 A8の悪夢と呼んでいる(笑)

https://ameblo.jp/ikkyuu2019/entry-12680357623.html

 

エンジン内負圧はフリクションロス軽減の為にレース車両には採用しているらしいが

実際の負圧の基準は不明?

A8の悪夢からエンジン内負圧が高いと、オイルセパレーターが関係しているように思える。

ボルボ名、オイルトラップというらしいが、大きさは違うが役割に違いはないのでは?

オイルセパレータの大雑把な機能はブローバイガスをオイルとガスに分離する役目だが、

この辺、詳しく知っている方がいればご教授いただけると有難いです。

インテーク関係からのエアーリークは確認できなかったが、オイルトラップからのリークを

ピンポイントで点検すると・・・、

 

 

エンジン回転の上昇とラムダリーンの犯人はこれだった。

しかし、エンジン異音の原因が不明のまま22000円のオイルトラップを交換して良いのか?

 

ここで変なことに気づいてしまう。。。

エンジン回転中オイルフィラーキャップを外すとエンジンの異音が変化する。

ここがカギのような気がしてきた。

お客様にご了解を得て、オイルトラップの交換を行うことになった。

 

部品が到着し交換、そして全てが完治した!

エンジン内負圧もゼロではないが少なくなった。

 

 

エンジン異音について原因は不明、音としてはエアーの吸込み音とは程遠い

メカニカル的な音、点火時期、VVT作用角、カムシャフト角度も確認したが、異音が

発生するほどの大きなズレはない。

 

P052123 エンジンオイル圧力低下をDTCとしてなぜ拾うのか?

個人的な憶測だが、エンジン内負圧増大からタイミングチェーンの油圧張力、潤滑用オイルが

何らかの影響で不足するのではないかと思ってしまう?

だとするとオイルトラップダイヤフラムの破れがエンジンに致命的なダメージを与える可能性も

否定できない。。。