「マーダーミステリー」を名乗る難しさ~需要の幅の話~ | マーダーミステリー・オンラインセッション!

マーダーミステリー・オンラインセッション!

 最近流行り始めている『マーダーミステリー』をDiscordを使ってオンラインで遊ぶやり方などについて紹介しています。
「マーダーミステリーってなに?」「Discordってなに?」「イケメンさんすてき抱いて!」などの疑問にお答えできるようがんばります

 子猫ちゃんこんばんはこんにちはー!!(伝わらない倒置) イケメンだようッ!

 ほんともう告知する以外に使わなくなっちゃったblogだけど、実は書いちゃ消し書いちゃ消しし続けてる話題がいくつかありまして。

 それなりに作ったシナリオも増えてきたし、ぼちぼち制作者の視点からマーダーミステリーについて考えた事を明文化しておきたいなと思います。題して「シリーズ:マーダーミステリー作るのって難しいよね」w

 あ、ちなみに今まで作ったシナリオは下記にまとまってます。エラそーなコト述べといてどんなもん作ってんだと思った子猫ちゃんはこちらからどうぞ。チェケラ。

 

 んでまあ、書いちゃ消ししてる、つまり言語化してまとめるのが難しい明確な理由がありまして。「難しいよねー」は良いとして、その「難しさ」が多種多様多岐にわたるからなんすよね。

 なのでできるだけ話題を絞って、いくつかに分けて書いてみる覚悟をキメました。実際にシナリオを作ってる子猫ちゃんには「それなー」って思ってもらえると思うし、私もシナリオ作ってみたーい♡って思ってる子猫ちゃんにも「それなー」って思ってもらえるんじゃないかな。

 

 実際、マーダーミステリーやってみて、「シナリオ作ってみたい」って思ったことある人、三人に一人はいる(イケメン調べ(嘘))と思うんだけど、実際に完成させて発表にこぎつける人ってその数十分の一だよね。完成させるだけでえらい。なにせマーダーミステリーっていうゲーム、同じシナリオは二度遊べない以上、シナリオの供給がなくなったらジャンル終了だからね!

 

 あ、そういうわけで「マーダーミステリーってなんだろう?」と思ってやって来た子猫ちゃんは、このblogの頭の方から読んでみてね! 今回はすでにたくさん遊んでる子猫ちゃん向けの内容になってます。

 

 んで、最初のお話は「マーダーミステリー」を名乗る難しさ、について。

 これが難しい理由については大きく二つにわかれます。

 ひとつめは、「マーダーミステリー」というゲームに対する需要の広さ。

 もうひとつは、そもそも「ゲーム」性と意識、その需要の温度差。

 今回は需要の広さについてまとめていきたいと思うよ。興味ある子猫ちゃんだけ最後まで読んでってね! チェケラ。

 

需要の広さという難点

 作る上で難しい最大の点に、ミスマッチの避けづらさがある。

 全くやったことのないプレイヤーを除き、「マーダーミステリーってこういうもの」という、ふんわりとした把握はそれぞれにある。もちろん作る側にもある。そして、その「定義」がふんわりとしたものであることから生じるすれ違い、というのは、これは残念ながら無くなることはないと思う。

 何故ならば、そもそも「マーダーミステリー」というゲームの定義が明確でないからだ。

 明確ではないから、みんながみんな、「マーダーミステリーってこういうもの」というふんわりとした把握を持ち寄って「マーダーミステリー」という看板に集まることになる。そしてその結果、「こんなのマーダーミステリーじゃねえよ」「これでマーダーミステリー名乗るなよ」みたいな不満感が噴出してしまうわけだ。

 

 誤解を受けるかも知れないが、僕は「マーダーミステリーとはこういうものだ」という定義がしたいわけではない。むしろ、明文化されることで自由度が失われるのを避けたい立場である。

 

 とは言え、こうした悲しいすれ違い、誰も得しない不満の噴出もまた、望むものではない。

 ならばこれらのすれ違いや不満がどう生まれるのかを考える必要がある。

 

 結局のところ、上記で言うふんわりとした把握の正体は、「マーダーミステリーにはこうあって欲しい」という、期待だ。こうあってほしいと思っている、なのでそれが出てくると期待していたのに出て来なかった。だからすれ違い、不満が生じる。

 ということは。更に突き詰めると、これらのふんわりとした把握=こうあってほしいという期待というのは、つまりそのプレイヤーが「マーダーミステリーを遊ぶ理由」であり、「マーダーミステリーを遊んで楽しいと思える点」そのものなのだ。つまり、需要である

 

 マーダーミステリー(に限らないが)のミスマッチ、すれ違いというのは、要するに「プレイヤーの求めるものを提供できなかった」=「需要を満たせなかった」という状況なのである。

 とすると、問題はシンプルに見える。需要に対して良いの悪いの、正しいの間違っているのと言っても始まらない。要は需要を満たせれば良いではないか。

 

 ・・・と、問題が単純でないのは、既にマーダーミステリーを何度か遊んでいるなら分かるはずだ。

 要するに、ことマーダーミステリーに関して言えば、この需要が多岐に渡るのである。

 この多岐に渡る需要を一手に引き受けられるのがマーダーミステリーというゲームの凄いところなのだが、それ故に「作るの難しいよね」という話になってしまうのだ。

 

 では、具体的にどんな需要があるのかを考えてみよう。

 僕は、マーダーミステリーの需要は、大きく四つに分類できると考えている。

 

マーダーミステリーの四大需要

 マーダーミステリーを遊びに来るプレイヤーが、そのシナリオに求めるものとして、大きく分けると下記の四つの需要に分類できる。もちろんこのうちどれか一つしか求めていないというプレイヤーは少数だろう。また、これらに該当しない需要がまだあるのかも知れない。が、代表的な四大要素はこうまとめられるはずだ。

 

◆謎解き追求型

 事件の謎を追いたい、犯人当てを楽しみたい。難解なトリックをくぐり抜け、犯人を追い詰めたい。あるいは、難解なトリックにしてやられたい、驚かされたい。

 こうした、いわゆる推理小説と同様の楽しみを求めるタイプ。謎解きやクイズ、推理ゲームと相性が良い。バランス取りは難しい。

 

◇お芝居ごっこ追求型

 キャラクター=誰か別人になり切っておしゃべりするのが楽しい。キャラクターの心情に感情移入し、悩んだり葛藤したり、幸せになったり不幸になったりしたい。という、おそらく現在のマーダーミステリープレイヤーの最大需要。本人たちはこれを「ロールプレイ」と定義付けていることが多く、頭脳戦と相性が悪い。TRPGと親和性が高く、層も重複している。

 

◆駆け引き追求型

 嘘をついたりつかれたり、騙したり騙されたりしたい。他人の嘘を暴きたい、他人を騙しおおせたい。という、対人ゲームならではの要素を追求するタイプで、人狼やAmongUsなどの正体隠匿系ゲームを好む層。心理戦を重視し、デスゲーム系とも相性が良い。

 

◇物語追求型

 良い物語を最前列で浴びたい、と考えて参加するタイプ。ストーリープレイングや現代TRPGと相性が良い。キャラクターとして参加するのは「当事者として」「最前列で」物語を浴びたいためで、既存メディアとは違う物語の受け止め方として捉えている。

 実は最も感情動線の引き方が難しいタイプでもある。

 

 おそらく、ほとんどのプレイヤーがこれらに当てはまるはずだ。それも、一つだけという層は非常に少なく、2~3の点について「自分に当てはまる」と捉えられるのではないだろうか。

 

 そしてここからが本題だが。

 これら四大需要のうち、切り捨てて良い要素は一つもないというのが、マーダーミステリーを作る上での最大の難しさ、なのである。

 

需要を一つもこぼせないのが最大の難点

 あなたがマーダーミステリーを作ろうとする時、あなた自身が重視したい点は必ずどれかにあるはずだ。そのポイントは、あなたが作るシナリオを遊んだプレイヤーに、最も楽しんでほしい点であるはずだ。

 

 しかし。

 あなたが作ったシナリオが「マーダーミステリー」を名乗る以上、それ以外の要素を楽しみに来るプレイヤーは必ず存在する。

 そんなプレイヤーは、自分の需要を満たしてくれないシナリオに対し、「楽しかった」というポジティヴな感想は抱かない。これがミスマッチの正体だ。

 

 だから大前提として、これは本当に申し訳ないが大前提として、「マーダーミステリー」を名乗る以上は上記の四大需要をすべて満たさなくてはならない

 もちろん、全項目で満点を叩き出すパーフェクトシナリオを作るのは不可能だ。それでも、自分が重視していない点を楽しみに来るプレイヤーの方を向き続けなくてはならない。だから、満点は取れないまでも、せめてその点だけを楽しみに来たプレイヤーも楽しませる努力はしなくてはならない。

「マーダーミステリー」の看板を掲げた以上、それを楽しみに来るプレイヤーは、絶対にいるのだ。

 これが、マーダーミステリーを作る上で最も難しい点なのではないか、と僕は考えている。

 

 とは言え、ここにはどうしたってムラが出る。人には得手不得手というものがあるし、全人類の共感を得ることなどは出来はしない。とは言え共感はできなかったらゼロだ。

 上記四大要素を求めて来たプレイヤーが全員、それぞれ違う楽しみを持って帰ってもらう。これはマーダーミステリーを言うゲームを作る上での最大の理想形だ。しかしそれでもその「楽しみ」にはムラが出てしまうだろう。

 

 この問題に対し、どう向き合えば良いのだろうか?

 

ミスマッチを防ぐ対応策

 残念ながら、この問題に対する明確な対応策は、無い。無いから難しいのだ。

 だから出来ることは二つしか無い。「全項目で満点を目指す」か「諦める」かのどちらかだ。

 

 オイオイ諦めるのかよ、と思われるかも知れない。が、諦め方というものがある。

 つまり、事前に受け取れる情報を使ってミスマッチを防ぐ、という消極的対策だ。

 遊ぶ前に「こういうとこが楽しいですよ」「だからこういう楽しみを求めても無いと思うよ」と提示することで、望まないプレイヤーが参加するのを予防する、しかない。

 

 しかし、この点もまたマーダーミステリー特有の難しさが存在する。

 マーダーミステリーというのはプレイするまで分からない要素があるからこそ面白いゲームだ。だから、下手なことを提示するとネタバレになって、面白さを削いでしまう。

 例えば「犯人は絶対にプレイヤーの中にいます」と断言するシナリオがあるとして、僕に言わせればそれは純度100%のネタバレでしかない。(犯人が頭をひねるポイントが潰されている)

 

 不幸なミスマッチを防ぐために、満たせない需要を求めて来る人のために、出来うることなどプレイ前情報で弾く以外に無い。「このシナリオはきっとあなた向けではないよ」と受け取れるようにしなければならない。それもネタバレ抜きで

 そして、ネタバレ抜きでやれることにも限界がある。四大要素のうちひとつしか満たせないのなら、残り三つを求めて来る人をネタバレ抜きで弾くことは恐らく不可能だろう。(そもそもその時点で「これはマーダーミステリーではないよ」を僕だって言いたくなる)

 そこまで行ったら「マーダーミステリー」をやめるのが最適解だと思う。きっとあなたの求めるゲームの楽しみには「マーダーミステリー」という看板そのものが邪魔になるだろう。

 

 これらの明確な回避方法も正解は存在しない。きっとシナリオごとにも異なるはずだ。

 しかし、共通して考えなければならないことはある。

 それは、自分の作ったマーダーミステリーが、どの要素を満たせないのか把握することだ。

 それがなければ、どんな層に向けて避けてもらえるようにしなければいけないか分からない。分からないままならミスマッチは生まれ続ける。

 

 では、何をすれば把握出来るのか。

 それは結局、全要素を満たそうとする努力の果てにしか辿り着けない、と思う。

 だからみんな今日も足掻いてる。今もきっとどこかで誰かが足掻いてる。

 

 マーダーミステリー作るのって難しいよね。

 でもみんな、「楽しかった」って言ってもらいたくて頑張ってるんだ。難しいけどね。

 

まぁそんなわけで

 今回のお話は完全に制作者目線でドヤって(ないけど)みましたー!

「へぇ~こんなこと考えながら作ってるんだーたいへんだねー」って思ってくれた子猫ちゃんもいれば、「そうそうそこよ! むりなのよ! わかる!」って思ってくれた子猫ちゃんもいると思うし、「は? 何言ってんの偉そうに。でもヤダ、このひとイケメン・・・!」って思ってくれた子猫ちゃんもいると思う。

 これを見て「えっヤダ難しい、作りたいと思ってたけどやめとこ」ってなった子猫ちゃんも、逆に「なるほどそっかー! よし書くか!」ってなってくれた子猫ちゃんもいるかも知れない。

 でもきっと、作ってる人はみんな、このくらいのことは考えて頭捻って、子猫ちゃんたちにシナリオ届けてくれてると思うよ!!

 まだまだ書きたいことはあるんで「シリーズ:マーダーミステリー作るのって難しいよね」と称していくつかpostしてみようと思ってます。長文読むの苦じゃない子猫ちゃんだけ読んでね❤

 

 ちなみに今回の記事で参考になりそうな過去記事はこのへん。おひまならみてよね!

 

 

 まあでも、ほとんどの子猫ちゃんたちには興味ない内容だったのかな。

 いや作り方より遊び方教えろよ! って子猫ちゃん。いると思います!

 どこに行ったら遊べるのよ! って子猫ちゃん。いると思います!

 でもね、いろんな人が心血注いだシナリオを色んな人が遊んで、募集をしている場所があるんだよ!

 ええっ!? まだわからないだって!?

 それは、ここサ!!


▼マーダーミステリーオンラインセッション募集用サーバー▼

 ここをポチってするだけで、5500人規模の最大手Discordサーバーに参加できるよ!

 日夜色んな人が色んなシナリオの募集をしているし、キミだって募集する側に回れるんだ!

 ここに来れば子猫ちゃんも今日からおともだちサ!

 そして今夜から一緒にさけぼう!!

レッツ・マーダー!!!!

 イケメンでしたッ!

 

『マーダーミステリープレイヤー勝利の五箇条』

 

 意外とまだ誰も語っていなかったマーダーミステリーにおけるプレイヤーの考え方・立ち回り方をまとめた怒涛の12000字!

 勝利を呼ぶ五箇条があなたを後悔から救います!

 お値段なんとたったの¥300!! ハーゲンダッツひとつ分くらいの値段で今日から君も強者になろう!

 

 そして叫ぼう心から、レッツ・マーダー!!